ヨガのレッスンを受けて、「軽くなった」と喜んでくれる人が多い。
日頃、「重い」と感じているか、あるいは重すぎて気づいていないという人も多いのであろう。
その「重さ」の正体とは何だろうか。
物理的に感じる重さ
物理的に考えるなら、骨のアラインメントが崩れていて、「筋肉が余計な仕事をしなくてはならない姿勢」になっているということがひとつの原因と思われる。
その場合、筋肉は常に姿勢を支えるために仕事をしている上に、さらに動作の際には重ねて仕事を命じられることになる。
これでは筋肉も不満を溜め込むことになるだろう。
重力は、地球上の万物に等しく働いている。
重力に対して、最も楽な姿勢で待機することができれば、大きな動作を楽に行うことができる。
心理的に感じる重さ
心理的な重さとしては、「ストレス」と総称されている心の状態が原因と思われるが、ストレスにも様々なものがある。
大きく分けるとしたら、慢性的なストレスと、突発的・トラウマ的なストレスがある。
これらは「波」あるいは「圧」のようなものであり、体に蓄積していく。
蓄積している状態が続けば、様々な不調を引き起こす。
蓄積しているものを流す・散らすための技術と、溜め込んでしまう習慣をなるべくやめるという対策も必要である。
このあたりがセルフケアの肝になり、ヨガはそのための重要な技法を含んでいるようである。
参考:セルフケア論
「重い」とき、何が溜まっているのか
筋肉が疲れているときには、「乳酸が溜まっている」などと表現されるが、心身のストレスが溜まって「重い」と感じるとき、実際には何が溜まっているのか。
おそらくは「電気的」な要素と思われる。重たい状態のとき、筋肉や脳には、帯電している部分があるように感じられる。帯電する原因としては、上記のような理由で筋肉や脳が慢性的&突発的に負荷を与えられるためであろう。
電気的な影響を受けるとしたら、それは内的な要因だけではなく、外的な要因も考えられる。
電磁波・音・静電気などによって刺激を受けると、それもまたストレスとして帯電する原因となりうる。
「軽くなる」ためのセルフケア
帯電しているものを、まず流す技法が必要である。
ヨガの呼吸やポーズは、帯電しているものを流すための有効なセルフケアの手段となりそうである。
ヨガにしてもマッサージや手当てにしても、「気」をどう扱うかで効果はかなり異なるものとなる。
「気」はイメージに従って流れる。イメージが偏りすぎていれば、そこに滞ることになるし、イメージが行き渡っていないところには気が足りなくなる。
参考:なかなか治らない痛みなどに、「虚実」「補瀉」を意識して適切な治療をする
「気」もまた電磁波の一種なのではないかと思われる。電磁波が発生するとき、物体が振動するわけだが、イメージによって筋肉を動かすように体の粒子が振動するのであれば、電磁波は十分発生しうる。
そしてその波にはいろいろな情報が含まれる。攻撃的な波を出すこともできれば、労りのこもった波を出すこともできる。
マッサージや手当てをするときも、「治してやる」といったエゴが込められていると、うまくいかないどころか別の偏りや反発を生んでしまう。
ヨガをするときも、「他のひとよりうまくやりたい」といったエゴを込めて練習していると、うまくいかないことが多い。
ありのまま、自然にしていれば、自然に治るものは治るのである。余計な意図を加えると、また別の偏りを生んでしまう。
また、電気を流すという意味では「水」を使うのも有効である。手を洗う、シャワーを浴びる、滝行をする、といったことは、帯電している余計な気を流すために効果的であるように思われる。エゴや意図を加えずに、ただ水の流れに任せていれば、余計なものは流れていく。
「重くならない」ためのセルフケア
物理的・心理的なストレスがなるべく溜まらないような、生活習慣に変えていく必要がある。
いきなり根本的に変えるのは難しい場合も多いが、明らかに原因になっていて不要なものから、ひとつずつ手放して整理していくと良いであろう。
ヨガや禅の実践をしていくと、余計な癖に気づく機会が多く訪れる。
余計なものを手放していくことができれば、シンプルで幸せな生活に変わっていく。