個別オンラインレッスン 初めての方/目的別ページ

月島・白金高輪のヨガ/ピラティス/瞑想スタジオ[フレアプラス]

「クンダリニー・タントラ」を読む【24】第1章 12節-2:様々な超常的経験の意味を見極める

「クンダリニー・タントラ」を読む【24】第1章 12節-2:様々な超常的経験の意味を見極める

何が起こるのかを理解し、意識の変容を冷静に乗り越える

「KUNDALINI TANTRA(クンダリニー・タントラ)/Swami Satyananda Saraswati(スワミ・サティヤナンダ・サラスワティ)著」を読み進めていく形で、クンダリーニヨガの概要を紹介していきます。

「クンダリニー・タントラ」の購入はこちら。
ペーパーバック版・Kindle版

今回は、第1章の12節の後半、クンダリニー覚醒に伴う経験に関する部分の続きです。

クンダリーニヨガの研究については、以下のページにまとめてあります。

参考:クンダリニーヨーガ(クンダリーニヨガ)の研究まとめ

この記事の目次

チャクラ覚醒、スシュムナー覚醒に伴う経験

クンダリニーの覚醒は、チャクラやナディの覚醒とは異なる

Each of the three forms of awakening – nadis, chakras and sushurnna is accompanied by its own set of experiences. Many aspirants have psychic experiences and they think they indicate the awakening of kundalini, but this is not so.

ここでは、10節で述べられたクンダリニー覚醒前の3ステップに関連して、チャクラとスシュムナーそれぞれの覚醒に伴ってどんな経験が得られるかを説明しています。

参考:「クンダリニー・タントラ/サティヤナンダ(著)」を読む【21】第1章 10節:覚醒の4ステップ

nadis(イダー&ピンガラー)もセットでthree formsとしてまとめられていますが、10節でも述べられたようにイダー&ピンガラーはすでに覚醒していて、自律神経のように「調整」をするものとして考えられているため、ここでは超常的な経験として説明されてはいません。

様々な経験に対して、それらをクンダリニーの覚醒と勘違いすることが多いですが、実際それらはクンダリニーの覚醒ではなく、その前段階にあたるチャクラとスシュムナーの覚醒による兆候であることもあるといいます。

チャクラの覚醒に伴う経験

When the chakras are awakening, the experiences one has are not so frightening and critical. They are usually of a fantastic nature, very pleasant, hallucinating and comfortable.

チャクラの覚醒に際しては、それほど恐怖や危険を感じるような経験はなく、幻想的で楽しく快適なものであることが多いといいます。

それは祝福に満ちた感覚であることもあり、さらに先へ進んでいくことを後押ししてくれるように感じ、クンダリニー覚醒とは異なる感覚であると説明されています。

スシュムナーの覚醒に伴う経験

When awakening takes place in sushumna, you may feel or see a rod of light, or your spinal cord may seem to be fully illumined from within. Such experiences are described by the saints of different religions in their poems, songs and stories, which are unfortunately understood by very few people today.

スシュムナーの覚醒に際しては、光の杖を視たり、脊椎が内側から輝いているように視えたりすることがあるといいます。

こういった体験は、様々な宗教の聖者たちが詩や歌などで表現していますが、今日の世界においてそれらの本当の意味を理解できる人はとても少ないであろうと述べられています。

The awakening of sushumna can also bring some mind exploding experiences which are sometimes very confusing. … You may get a high fever or manifest the symptoms of some common disease or some baffling illness which medical experts find difficult to analyze.

スシュムナーの覚醒に関わる経験は数多く説明されており、良い匂いあるいは悪い匂いを感じたり、幽霊が叫んでいるような声を聞いたり、熱やむずむずした感じや痛みを身体の各部分に感じたりするといった、困惑を呼ぶような感覚が起こることもあるといいます。

また一般的な病気のような症状や不定愁訴などが現れることもありますが、医学のエキスパートでもその原因を分析することは難しいであろうと説明されています。

覚醒か狂気か、という話が前に出てきましたが、こうなってくると、西洋医学では原因不明の精神異常者として扱われてしまうかもしれないため、心乱されないように、注意深く規律正しく振る舞う必要があります。

At the time of sushumna awakening, the quality and experience of the mind begin to change. One has the experience of depression, anorexia and loneliness. You begin to realize the inner essence.

心の変化も生じるようになり、テンションが下がったり拒食症になったり、孤独を感じるようになったりすることもあるようです。

自分の内面に意識が向くようになり、自分の本質は肉体以外のところにあることに気づくようになったり、物質世界の生き物や山や川などの関係性に目を向けるようになっていくといいます。

At this time, you also experience prophetic vision, but your visions or forewarnings may not be clear …

また、予知のようなビジョンを視ることもありますが、明確なものではない場合が多く、悪いものばかり視るということもあるであろう、と説明されています。

こういったことが起こると分かっていれば、心乱されにくくなりますが、知らずに覚醒してしまうと混乱してしまうかもしれません。しっかりと知識をつけて準備をしておくのが良さそうです。

それぞれの経験の意味を識別する

覚醒を意味するもの、浄化を意味するもの

You must remember that when you have certain visions and fantastic experiences, they do not necessarily represent the awakening of kundalini or even sushumna nadi. They may indicate chakra awakening or they may just be the expression of your archetypes or samskaras.

様々な超常的経験の中には、スシュムナー覚醒、チャクラ覚醒などそれぞれを意味するものもあれば、ただ内面にある自身の原型やサンスカーラが現れてきたものもあり得るといいます。

サンスカーラ(サムスカーラ)は、前世も含めた過去の行い(カルマ)によって、物事を左右する力、あるいは因果関係を生み出す力、などと定義されます。

先に述べられたように、これらは心身の浄化の過程で現れるものです。

これらはクンダリニー覚醒とは直接関係ないため、様々な超常的経験にも心乱されず、冷静に違いを識別する必要があるようです。

クンダリニーは、良い結果をもたらす

The awakening of kundalini has tangible, positive and concrete proofs.

クンダリニーは確実に知覚可能であり、ポジティブで確証のある結果をもたらすといいます。

ゴーピ・クリシュナ氏のクンダリニー覚醒によってひどい目にあった話が世間にある程度知られているため、そのイメージを正そうとする記述はここまでも何度も出てきました。

クンダリニーの覚醒が起こったとき、気づきの次元は高まり、智慧の範囲は確実に拡大しているはずである、と説明されています。

クンダリニー覚醒と、自然な成長の比較

進化の過程を一気に進める

There is a natural process of transition in which a man’s consciousness evolves over the course of millions of years.

人間は自然の流れの中で数百万年かけて進化と成長を続けてきましたが、クンダリニー覚醒はその進化の過程を、一気に進めるようなものであるといいます。

たとえれば5歳の子供がいきなり成長した体を得るようなもので、通常は5歳のままの意識でその体をうまく扱うのは難しいでしょう。

そのため、覚醒の前に入念な準備を要するということになります。

離欲の心が芽生える

However, with the awakening of kundalini, there is also an awakening of vairagya, detachment. And when vairagya develops the turbulence settles, the awakening becomes peaceful and the transition is smooth.

様々な超常的なことが起こり得ますが、クンダリニー覚醒と同時に、ヴァイラーギャ(離欲)も目覚めてくるといいます。

ヴァイラーギャはクンダリニー覚醒による嵐を落ち着かせ、意識の移行を穏やかでスムーズなものにすると説明されています。

超常的な感覚を得た時、自分はスゴいと思い込んで低俗な欲求が湧き出てきてしまうかもしれませんが、その後には悪い結果が待っていることでしょう。離欲の心を持つことは、ヨーガの実践においてとても重要な要素です。

ヴァイラーギャはヨーガスートラでも説明されています。ヨーガの修行を進めていく上では、アビヤーサ(絶え間ない修習)と並び、心を統御していく上で重要な要素として扱われています。

参考:ヨーガスートラ解説 1.12-1.14 〜心を制御する2つの方法〜

現代ヨガの実践をする人も、結果を求めずに自分と向き合って実践するべし、と指導されたことがある人も多いかと思います。離欲と修習は、いろいろなヨーガの道に共通する考え方の一つとなっています。

このあと、サティヤナンダ氏のクンダリニーヨーガの道の中核をなしている「クリヤーヨーガ」についての説明が始まります。

次記事:「クンダリニー・タントラ/サティヤナンダ(著)」を読む【25】第1章 13節-1:クリヤーヨーガとは、どのような道か

前記事:「クンダリニー・タントラ/サティヤナンダ(著)」を読む【23】第1章 12節-1:覚醒に伴う経験

参考文献

「Kundalini Tantra 英語版 ペーパーバック」 Swami Satyananda Saraswati (著)

「Kundalini Tantra 英語版 Kindle」 Swami Satyananda Saraswati (著)

「密教ヨーガ―タントラヨーガの本質と秘法」本山 博 (著)

「クンダリニー」ゴーピ・クリシュナ (著), 中島巌 (翻訳)

「Asana Pranayama Mudra Bandha 英語版」Swami Satyananda Saraswati (著)

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

by 高橋陽介

お読みいただきありがとうございます。他にもコラムを多数公開しています。
より知識を深めたい方には、オンライン個別レッスンを行っております。初心者の方もお気軽にご利用ください。

コラムを探す オンライン個人レッスン

公式LINE レッスン料金 スケジュール

※記事内容は執筆当時の情報・見解によるもので、現時点では有効でない場合がございます。

※記事内容を参考にされて生じたトラブルなどについては、自己責任にてお願いいたします。