梵:संस्कार saṃskāra samskara
英:impression, purification, sacrament, polishing…
印象・行・有為(うい)。
過去の因果によって、物事が”そのように”なる力。
「印象」と訳されることの多い言葉である。
人間にとっては、心身の「癖」などの形で現れる。「物事をそのように捉えてしまう」といった心の癖などは、前世を含めた過去の行い(カルマ・業・因縁)によって生まれると言われる。
カルマを重ねることによってサンスカーラが生まれ、それによって再生が起こり、輪廻は続き、解脱からは逃れられない。
ヨーガの目的の表し方のひとつとして、サンスカーラから逃れて自由になること(解脱)がある。
カルマを重ねず、カルマを焼き尽くすための行法が、様々なヨーガの道の中で説かれている。
パーリ語では「サンカーラ Saṅkhāra」と呼ぶ。
有為転変、諸行無常、因果応報といった様々な教えの中で用いられる概念である。
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