梵:कर्मन् karman
英:act, result, effect, fate…
日:行為・業・果報
カルマ(カルマン)の意味
カルマ(カルマン)とは、「行為」「業」「果報」などを意味する言葉で、文脈によって幅広い意味に解釈される。
行為と結果
仏教やインドの多くの宗教では「因果応報」の原理が説かれ、行われたこと(業)によって、結果(果報)がもたらされるとされる。
ヨーガでは「行為」のこともその「結果」のこともカルマと呼ぶ。それぞれを単独で表すこともあり、双方を合わせた概念を表すこともある。
カルマヨーガ
カルマヨーガとは、結果を求めない行為のことを言う。
カルマヨーガは一般的に、日常で行われる献身的な(見返りを求めない)行為などを指すことが多い。
現代ヨガとカルマヨーガの関連性を考えると、今に集中しながら執着を捨ててヨガポーズ(アーサナ)や瞑想を行うこと(ハタ・ヨーガやラージャ・ヨーガ)なども、カルマヨーガの一種とすることもできる。
輪廻と3種のカルマ
行為には結果が伴う。それは後の世に現れることもある。
行為によって溜まっていき、発現するカルマの様子は、弓矢に例えて描かれる。弓矢はカルマ・アーシャヤ(カルマの子宮・業遺存)の中にたまっている。
- サンジタ(サンチタ)・カルマ:カルマ・アーシャヤの中にたまっている、放たれる前のカルマ
- アーガミー(アーガーミー)・カルマ:現世で生み出されつつあるカルマ
- プラーラブダ・カルマ:すでに放たれ、現世で起こることの元になっているカルマ
すでに放たれたプラーラブダ・カルマは、現世を生み出しそこに起こる出来事の元になっているカルマなので、どうすることもできない。
しかし、それに対してどのように行動するかは自由意志で決められる。その行為によってアーガミー・カルマを増やしてしまうかどうかをコントロールできる。
未来に放たれる予定のサンジタ・カルマも、放たれる前に焼き尽くすことができる。
カルマがある限り、再生は起こり、輪廻は続き、解脱することはできない。カルマをいかに扱うか、様々なヨーガの道が説かれている。