アシュタンガヨガで最初に行う太陽礼拝Aの順番を、サンスクリット語のカウント付きで解説します。
太陽礼拝は、サンスクリット語でスーリヤナマスカーラ Surya Namaskara、英語ではサンサルテーション Sun Salutationと呼びます。
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この記事の目次
ヴィンヤサとは
太陽礼拝は「ヴィンヤサ(ヴィンヤーサ)」と呼ばれるものの代表例で、ヴィンヤサとは呼吸に合わせて動くこと、あるいはその動きそのものを表す言葉です。
たとえばある一連の流れの中の8番目の動きを「第8ヴィンヤサ」などと言ったりします。
アシュタンガヨガは、ヴィンヤサヨガと呼ばれるヨガの中の一つの流派で、ヴィンヤサヨガの源流とする説もあります。
サンスクリット語のカウント
アシュタンガヨガのヴィンヤサは、動くときにサンスクリット語によってカウントされ、アーサナをキープして呼吸を続けるときは英語でカウントするのが一般的です。
太陽礼拝Aは9(ナヴァ)、太陽礼拝Bは17(サプタダシャ)まであります。
アシュタンガの他のポーズのなかでは、たまーに、呼吸しているのにサンスクリット語でカウントしないところがあります…。
たとえば前屈ポーズから起き上がってくるとき、吸う息で目線をあげるところはカウントしますが、そのあと一息吐いて力を抜くところはカウントしません。
なので、動作がない or 単に力を抜くための呼気、といったところはカウントしないというのが基本になりそうですが、例外もたまーにあります…。
ひとまず深く考えず、ルールとして決まっているものとして捉えておくのが良さそうです。
太陽礼拝A(スーリヤナマスカーラA)のアーサナ(ポーズ)順番
基本の立ち姿勢、サマスティティヒ(ターダーサナ)から始めます。
1 エーカム 吸:ウルドゥヴァハスターサナ
ドリシュティ(視点):親指
両手を上に挙げます。
2 ドゥヴェ 吐:ウッターナーサナ
ドリシュティ(視点):鼻先
前屈します。
3 トリニ 吸:アルダウッターナーサナ
ドリシュティ(視点):眉間
目線を斜め前に、床かスネを押して腰を前へ伸ばします。
4 チャトヴァリ 吐:ジャンプバック→チャトランガダンダーサナ
ドリシュティ(視点):鼻先
両足を揃えて腰を浮かせ、頭からかかとまで一直線にして足先をふわっと下ろし、肘を曲げて全身を斜め前方に下ろし、両手と両足先の4点(チャトル「4」、アンガ「分かれて支える」)で支えます。
5 パンチャ 吸:ウルドゥヴァムカシュヴァナーサナ(アップドッグ)
ドリシュティ(視点):眉間
体を前に運びながら弧を描くように背中を反らせます。腕は伸ばし、両手と両足の甲で体を支えます。
6 シャト 吐:アドムカシュヴァナーサナ(ダウンドッグ)
ドリシュティ(視点):おへそ
おへそを引き上げて、体を山の形に。5呼吸キープ。
7 サプタ 吸:ジャンプ→アルダウッターナーサナ
ドリシュティ(視点):眉間
最初の位置まで足を戻してきます。
8 アシュト 吐:ウッターナーサナ
ドリシュティ(視点):鼻先
再び深く前屈します。
9 ナヴァ 吸:ウルドゥヴァハスターサナ
ドリシュティ(視点):親指
背骨を伸ばしたまま上体を起こし、両手を上に。
10 カウントなし 吐:サマスティティヒ
ドリシュティ(視点):鼻先
最初の立ち姿勢に戻ります。
太陽礼拝A(スーリヤナマスカーラA)のコツ・練習法
太陽礼拝のアーサナの中では、チャトランガダンダーサナが難しいので、ここでつまづく人が多いことでしょう。
チャトランガダンダーサナが難しい場合は、まず膝をついた8点のポーズで練習するのも良いでしょう。
≫チャトランガダンダーサナと8点のポーズの初心者向け練習法 〜二の腕・体幹を少しずつ鍛える〜
ウルドゥヴァムカシュヴァナーサナ(アップドッグ)が難しい場合は、お腹を地面につけて肘は曲げたままで行うブジャンガーサナ(コブラ)で代用しましょう。
ただ、これら二つのポーズの効果はかなり異なるので、可能であればなるべくアップドッグを練習していくようにしましょう。
股関節の前側を伸ばし、脚を力強く使うことで、後にでてくるアシュタンガヨガのポーズに必要な筋力をつけていくことができます。
シークエンス・バリエーション
アシュタンガヨガでは、太陽礼拝Aを3〜5回行った後、太陽礼拝Bを3〜5回行います。
表記名のバリエーション
【日】太陽礼拝 A
【梵】Surya Namaskara A, Surya Namaskar A
【英】Sun Salutation A