太陽礼拝に含まれるポーズの中で、つまづく人の多いチャトランガダンダーサナ。
その簡単バージョンとして置き換えられることも多い8点のポーズも、なかなかコツがつかめない人も多いようです。
正しい形がわからないまま行っていると、そのうち手首を痛めてしまったり、胸の筋肉がガチガチになってきてしまいます。まずは正しい形を理解して練習するようにしましょう。
今回は、筋力が足りない方でも少しずつ練習できる練習法をご紹介します。
この練習法の効果
- 二の腕のシェイプアップ
- 脇の筋肉を強化し、バストアップ
- 腹筋の強化
禁忌・注意点
手首・肘・肩などを痛めている方は避けましょう。
チャトランガダンダーサナ・8点のポーズの練習法
1)まずはプランクポーズ(板のポーズ)の形になります。ここからずっと手は床を押し続け、上半身は板のように保ったまま、お腹が落ちないようにキープし続けます。
2)プランクポーズから、上半身は板のように保ったまま膝をゆっくり床に下ろします。ふつうの四つばいよりも、手と膝の距離は遠くなるはずです。膝に体重をかけすぎず、つま先にしっかり体重を残し、カカトは後ろの壁を押すように突き出します。
3)上半身は板のように保ったまま、肘を真後ろへ少しだけ曲げるようにして、可能な範囲で胸を床へ近づけます。少ーしだけでも十分です。
二の腕をメインに使っている感覚があれば、正しい動きです。
肘が外に開いてしまっていると、これはふつうの「腕立て伏せ」で、胸の筋肉をメインに使う感覚があり、間違いです。
4)そこから、肘を伸ばして2の姿勢に戻ります。
ここまでの動きを10〜20回ほど繰り返して、二の腕を中心とした「肩を安定させる筋肉」を鍛えていきます。
可能であればだんだんと床へ下りる幅を大きく(床と胸の距離を近く)していき、最終的には床に胸とひたい(または、アゴ)がつくようにします。
コツ・よくある間違い
足が浮いてしまう
8点のポーズで足のつま先が浮いてしまっている人は、膝と手に体重がかかりすぎて上半身が前方に行き過ぎています。
お腹を引き締めて上半身を板のように保ちながら、カカトで後ろの壁を押すように、体重を足のほうに残して8点のポーズを行うように練習してみましょう。
お腹が落ちてしまう
腹筋が弱いために、腰が反ってお腹が先に落ちてしまいます。
腹筋を使って、骨盤を後傾させるように(坐骨をカカトの方へむける・恥骨をおへそのほうへむける)意識します。
肩をすくめてしまう・肩甲骨が寄ってしまう・肘が開いてしまう
これらは全て、「肩を一番安定した位置に保ちながらポーズを行う」という目的のために行われます。
プランクポーズで安定した肩の位置を見つけたら、そこから「肩の位置が変わらないように」意識を集中しながら胸を床へ下ろしていくようにしてみましょう。
肘が開いてしまうと、胸の筋肉(大胸筋)を使って支える腕立て伏せになります。座り仕事の方は胸がガチガチになっていることが多く、そのガチガチで支えようとしてしまう傾向があります。
肘は真後ろへ引くようにして、二の腕の筋肉を主に使うようにします。
肘にお腹をのせてしまう
肘でお腹をはさんだり、お腹を肘に乗せて支える形。意外とやってしまっている女性が多い、ニセチャトランガです。
肘はお腹のすぐ脇にありますが、くっついてはいません。
8点のポーズからチャトランガダンダーサナへ切り替える
8点のポーズからチャトランガダンダーサナ(4点で支える杖のポーズ)の違いは、両膝・胸・アゴかひたいの4点がついていないことです。
胸・アゴかひたいにはほとんど体重をかけないので、問題は「膝」です。
膝にかかっていた体重を手と足で分担するためには、下記の点が特に重要です。
- お腹を引き締めて、上半身を板のように保つ
- 手で床を押し続ける
- カカトを後ろに突き出し、足に体重を残す
8点のポーズの練習と同じように、いきなり床に近い位置まで行かなくても、プランクポーズから少しだけ下りて上がってくる練習を繰り返してみましょう。「腕立て伏せ」になってしまわないように。
≫8点のポーズ(アシュタンガダンダーサナ・アシュタンガナマスカーラ)
以下のYouTubeレッスンの後半でも簡単に解説しています。