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正しくアゴをひくと、猫背が直り始め、おなかがへこむ

正しくアゴをひくと、猫背が直り始め、おなかがへこむ

やさしく「うん」とうなずいてアゴをひくと、良い変化が始まっていく

この記事の目次

猫背だらけの現代社会

猫背になっている人がとても多いです。

私もいまだに油断すると、画面を見続けているときに猫背になります。長年の癖はしぶとく現れるので、まだまだ気づきの精度を高めて直していく必要があります。

猫背は見た目の印象が悪くてモテません。モテない原因がそれだけかどうかは別として。

猫背を直したら、商談・就活の面接・お見合い…いろいろな場面で、相手に良い印象を与えられるでしょう。それだけでうまくいくかは別として。

また、猫背は健康面でもいろいろな症状を引き起こします。

首のコリ、腰痛などが主なところですが、首は脳にも影響して心の病を引き起こし、腰痛は内臓や下半身の機能にも影響します。

では、猫背を直すにはどうしたらいいか?

猫背とは、簡単に言うと、背中が丸まって・アゴが上がっている状態です。

猫背を直すためのカギのひとつは、「アゴをひく」ということです。アゴをひくことがきっかけになって、いろいろな変化が現れてきます。

猫背を直すための、アゴのひき方

しかし「アゴをひいてください」と言葉で表現しても、人それぞれかなり異なる動きをします。

これは、首の骨が意外と長く、その可動域や意識の通り具合も人それぞれ異なるというのがひとつの理由です。

言葉だけで万人に同じ動きをしてもらうのは難しいことです。

ひとつの表現としては「うん」とうなずくときのアゴのひき方をするということです。

自然に、軽く、力まずに。なにかを肯定するように。

首の動きは、意思表示に関わります。

首の動きがかたいひとは、意思表示がしづらくなっています。横を向けない人は、「ノー」と言えない。うなずけない人は、「イエス」と言えずに全てを否定する。どちらにも動かせない人は、なにも意思表示できない。

やさしく「うん」とうなずくように、アゴを引いて少しキープしてみましょう。すると、首の後ろがゆるんできます。

もうひとつの少し運動学的な表現としては、「両耳の穴を結んだラインを軸にして、アゴをひく」ということです。

ためしに両耳の穴に指をつっこんで、それを軸にしてアゴを軽くひく動きを繰り返してみましょう。正しくできていれば、上の方の頚椎が動き、これも首の後ろがのびてゆるむ感じがすると思います。

そのように気持ち良い形で、顎を引く癖をつけると良いでしょう。

アゴをひいたら、胸を反る

さて、うなずいてアゴをひけたら、そのまま軽くアゴをひいた状態で顔が正面を向くことができるように、胸を反っていってみましょう。

胸の前の筋肉やみぞおちあたりが固まっている人は、この胸を反る動きが難しいかもしれません。その場合は、以下のような体の前側の筋肉を優しくマッサージするなどしてゆるめて、伸ばせるようにしていきます。少しずつ胸を反れるようにしていき、心臓がまっすぐ前を向くようにします。

参考:大胸筋腹直筋

猫背とメンタルの関係

猫背の人は、背中が丸まっているのでハートが下を向いてしまっているわけですね。これはメンタル的なハートにも実は大きく関わります。

ハートが下を向いていると、本心で人と向き合うことができませんし、人を思いやることもできません。ハートを正面に向けると、心も清々しくなっていきます。

猫背とお腹の出っ張り・メタボ体型との関係

猫背で胸骨が下がった状態では、下腹が前にボロンと流れ出た状態になっています。

いわゆるメタボ体型のような状態になります。メタボ体型の原因は、脂肪が多いからという要素もありえますが、姿勢が悪い・姿勢を維持するためのインナーマッスルが弱っている、といったことも大きな要素になります。

姿勢を整えて胸骨を持ち上げると、お腹は全体的に縦に長く薄く強くなって、出っ張っていた下腹は、わりとすぐにへこんできます。

呼吸と声で、最適なアゴの角度を知る

猫背を直していくと、呼吸も楽になり深まっていくのにも気づくでしょう。

姿勢が良いほうが、気道が通り、声も出しやすくなります。見た目の印象も良く、プレゼンなどではとても大切なことです。

逆に言うと、アゴが正しくひけているどうかは、声や呼吸音使って確かめることもできます。

「ア〜〜〜」と声を出し続けながら、アゴをひく動きをゆっくり行ってみると、一番声が響きやすい角度が見つかります。その位置が見つかったらそれに合わせて胸を反り、顔と心臓がまっすぐ前を向くように調整すれば良いです。

声が出せない環境の場合は、ウジャイ呼吸の音を使うことでも同じように調整できます。ウジャイ呼吸は、喉の奥に空気をこすらせて音を出す、アシュタンガヨガなどで用いられる呼吸です。

参考:ウジャイ呼吸(ウッジャイプラーナーヤーマ)の効果・やり方

猫背の根本原因のひとつは、目の酷使

目を使うことによって、頭は前へ出ていこうとするため、猫背・ストレートネックになっていきます。

さらに、長時間集中して画面を見ているとまばたきが減少し、目の乾燥を抑えるために、目を細めて下を向き、結果としてアゴがあがります。それに合わせるように背骨は丸まって、猫背になるということもありえます。

そのため、目の使い方を整えるのも、猫背を防ぐ大きなカギとなります。

同じ距離・方向のものばかり見続けないで、視野を広く、遠くも見るようにすること。そして、目が乾かないようにするために「まばたきをしっかりする」ということも重要かと思います。

アゴをひくことによる、心身の変化まとめ

目が下を向いて、アゴが上がり、猫背になると、心がどうなってしまうか。

背骨を丸めて縮こまってくると自信がなくなり、心が閉じていきます。

それなのにアゴは上がって目は見下し、世の中を蔑んだ見方をします。

顔が向いている方向は、過去・現在・未来のどこに意識が向いているかを表します。アゴが上がって顔が上を向き続けているのは、未来に不安を持っている人の姿勢です。

アゴをひくことで、目線は上を向きます。目は大きく見え、外からの印象も変わります。ただし乾きやすくなりますが、しっかりまばたきをするようにすれば大丈夫です。

顔は正面を向き、今この瞬間と向き合えるようになります。

ハートは正面を向き、自信が湧いてきて、本心で接することができるようになります。

このように体と心は密接につながっています。やさしく「うん」と肯定し、うなずいてみると、いろいろと良い変化が始まっていくと思います。

「アゴをひく」以外の、姿勢改善につながる動作(トリガー)

今回はアゴをひくことをきっかけにして、体全体の姿勢改善につなげていくのを目指しました。

その他にも、自分にあった姿勢改善のトリガーを持っておくと良いと思います。

ここで言うトリガーというのは、「その動作をすると、全体が整っていく」という簡単な引き金となる動作です。

姿勢改善のための他のトリガーについては、以下の記事でもたくさん紹介しています。

参考:姿勢改善のコツ・良い姿勢を自然に導くトリガー

猫背改善に関連するヨガポーズ・ストレッチ

最後に、猫背の改善につながるヨガポーズをいくつか挙げておきます。

仰向けの姿勢から行える比較的おだやかなポーズなので、寝る前などにもやってみてください。

セツバンダーサナ(橋のポーズ)

セツバンダーサナ(橋のポーズ)は、度々挙げてきた猫背の動き「アゴが上がって、背中が丸くなる」の逆、「アゴを引いて胸を反る」ということを行うポーズのため、猫背の改善には一番効果的です。

ヴィパリータカラニー(逆転のポーズ)

長時間座っていると、脚がむくんだり下半身が滞って重たくなっていきます。逆転のポーズを適度に行うと、体の中の血液や水分や気の流れが変わり、バランスを整えることができます。

マツヤーサナ(魚のポーズ)

マツヤーサナ(魚のポーズ)は、首や胸を反る動きを行って背骨に良い刺激を与えます。猫背・ストレートネックになってしまうと、首の骨とその下の背骨のつながりが分断されているような状態になり、体全体のネットワーク機能が悪化します。このポーズでは、首だけで反るのではなく、背骨全体のつながりを思い出し、全体で協力してアーチを作るように行ってみましょう。

参考:首の動きと心の関係 〜首をゆるめて血行を促すストレッチ〜

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

by 高橋陽介

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