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姿勢改善のコツ・良い姿勢を自然に導くトリガー

姿勢改善のコツ・良い姿勢を自然に導くトリガー

一ヶ所が良い変化を始め、リラックスしていると、全体が整い始める

姿勢を整えることは、首肩まわりの負担を減らしたり、頭の働きをよくしたり、見た目の印象を良くしたり、様々なメリットがあります。

しかし、パソコンやスマホの画面をみたりしていると、すぐに姿勢は崩れますね。

姿勢が崩れていることに気づいた時、どのように直すと良いか?

体全体に意識を向けるのは難しいかもしれませんが、たとえば「あごを引く」といった簡単な動作が、全体の姿勢を直すためのきっかけになります。

そういったトリガー(きっかけになる動作)を、自分なりにひとつ持っておくと良いかと思いますので、いくつか紹介します。

この記事の目次

頭のてっぺんから糸で吊られるイメージをする

良い姿勢とは、一言で言えば「頭頂が、可能な限り高いところにある姿勢」です。

どこかが少しでも傾いたり歪んだりしていれば、そのぶん身長は低くなります。

歪みをなくして、自分のできる一番まっすぐ直立した背骨をつくるために、簡単な方法としては「ぶらさげる」ことです。

本当にぶらさがるには、懸垂ができるような高い鉄棒などが必要ですが、イメージだけでも「ぶらさがる」ことはできます。

頭のてっぺんから、糸で吊るされるイメージをしてみましょう。体はリラックスして、吊るされてぶらーんと伸びた背骨をイメージします。

「てっぺん」の位置も、意外と間違って認識していることがあるので、髪の毛を上に引っ張ってみたりしながら、頭の真ん中を見つけておくのも良いでしょう。

目線を少しだけ上に向ける(少しだけ上目遣いにする)

猫背になっている場合、あごがあがっているので、目線(眼球の向き)としては少し下を向いていることになります。

首や背中はリラックスした状態で、目線を少しだけ上へ、すこーしだけ上目遣いにしてみましょう。

その角度の目線がまっすぐ前へ向くためには、“自然に”あごが引けて背中がまっすぐになるように調整されます。

目も少し大きく開くようになり、顔の印象も変わります。

ただ、そのぶん目が乾きやすくなるので、まばたきをしっかりするようにしましょう

逆に言うと、まばたきが少なく目が乾きやすい人は、目線が下を向いてあごがあがりやすくなる可能性が高いということになります。集中して仕事をしていても、まばたきはできるだけするようにしましょう。

あごを引く(首の後ろをゆるめる)

いわゆる「猫背」になってくると、背中が丸くなるだけでなく、あごがあがってきます。

背中を丸くせずにまっすぐにする、というのもトリガーになりますが、「あごを引く」のもトリガーになります。

ただ、そのときに力んでしまうと、姿勢が整うための変化の波が全身に伝わりません。

なるべくリラックスしてあごを引く、あるいはもっと良いのは、首の後ろに無意識にかかっていた力をぬく、ということです。

首の後ろをやさしくほぐしたり温めたりすると、筋肉がゆるんで、あごは自然に引かれて正しい位置にもどります。

姿勢を整えるために仕事を新しく加えるより、「無意識にやってしまっていることをやらないようにする」というアプローチのほうが有効です。

あごをひくことに関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。

参考:正しくアゴをひくと、猫背が直り始め、おなかがへこむ

舌を口蓋(口の天井)につける

これは比較的意識を使わずに、周りから見られていても自然に行えるので、役立つテクニックです。

舌を口蓋につけるだけで、上へ向かう力が生まれて、頭が高いところへ行こうとします。あまり押し付ける必要もなく、軽く当てておくだけで大丈夫です。

口蓋といっても、前歯の裏側に近い部分から、奥の方の軟口蓋までありますが、どのあたりに当てるとしっくりくるのかは現状の猫背の具合にもよるかと思います。

いろいろと前後の位置を変えながら試してみると良いでしょう。

ハート・胸骨を前へ向ける(みぞおちをゆるめる)

猫背の姿勢の場合、ハートは斜め下を向いていることになります。

これはメンタルにも関係し、やはり「心が閉じている状態」になりやすくなります。

さらに、物理的にもみぞおちのあたりに負荷がかかり続ける状態なので、胃にストレスがかかります。

ハートの向きが分かりにくいのであれば、胸の前側にある、肋骨の真ん中にある「胸骨」の向きを感じてみると良いでしょう。

胸骨は、縦に置かれたサーフボードのような形をしています。胸の前側を覆う大きな大胸筋の間にあります。

胸骨は手で簡単に触れるので、親指などで軽く圧を加えながら上へと持ち上げて、胸骨・ハートが正面を堂々と向くような姿勢に導きましょう。

あるいは、「無意識にやっていることをやらないようにする」アプローチとしては、みぞおちにかかっている力をゆるめると良いでしょう。

胃のあたり(臍から4本指くらい上、中脘のツボ)をやさしく押してみると、痛みや硬さを感じる人は、以下のような方法でゆるめておきましょう。

息を吐きながら、重たい気を吐き出すようなイメージで親指で中脘のツボをゆっくり押し、吸う息で戻し、それを数回繰り返して、みぞおちをゆるめます。満腹時には行わないようにしましょう。

冷えたものを食べたり、食べ過ぎたりしてもみぞおちは固まるので、食生活も少食を心がけると良いでしょう。

肩甲骨をハンガーにひっかけるイメージをする

これも冒頭の「ぶらさげる」を使ったやり方です。

肩甲骨は、猫背の人は固まった筋肉の中に埋まっていることが多いかと思います。

その肩甲骨を後ろ方向へ引いて、埋まっていたのを浮かび上がらせるようにイメージします。実際浮かび上がらなくても、まずはイメージだけでも意味があります。

その浮かび上がった肩甲骨をハンガーにひっかけて、そこから下の体を吊るしてぶら下げるようにリラックスします。

これによって、背骨を伸ばすとともに、前に出てしまっていた肩の位置も整い始めます。

仙骨を立てる

仙骨は、骨盤の後ろ側にある骨で、手で触ることもできます。

手で触れてみると、猫背の人の場合、仙骨が後ろに倒れていることが多いでしょう。

反り腰の人の場合は、前へ倒れているかもしれません。

「立てる」という言葉は、現在の状態によって真逆の意味を持ちますので、まずは現状を把握することが大切です。

後ろに倒れている人は、股関節を後ろに引くようなイメージで、骨盤を前方向へ傾けてまっすぐ立てるようにします。

前に倒れている人は、骨盤を後ろ方向に傾けてまっすぐに立てる動きになりますが、同時に骨盤底と下腹部を引きしめる動きが必要になるかもしれません。

骨盤のコントロールはなかなか難しいかもしれませんが、骨盤底や股関節周りや下腹部などの筋肉が鍵になりますので、以下の項目も参考にしてください。

下腹部をひきしめる

「下腹部」とはどこなのか?

人それぞれ、イメージにブレがある部分ではあります。

いろいろな定義があっていいかと思いますが、ここでは下腹部を「臍から下〜恥骨まで」のあたりということにします。

恥骨は骨盤の正面・下の方にあり、ここまでが「腹」なのか?という疑問を持つこともあるかと思いますが、実際に「腹筋(腹横筋腹直筋)」は恥骨からついてます。

「引きしめる」ために主に用いるのは、横方向に縮む「腹横筋」です。

腹横筋は、腹筋の中では深いところにあるインナーマッスルなので、コントロールするには練習が必要かもしれません。

臍から下、骨盤の前側まで含めて、横方向に引きしめるイメージです。

いくつか表現を挙げるとすると、「恥骨を上・内側へ引き上げる」「下腹部を薄くしてパンツのゴムから腹が離れるようにする」といった言い方があります。自分にとってしっくりくる表現を用いれば良いかと思います。

骨盤底を引きしめる

骨盤底は、直立している人間にとって、内臓を支える重要な部分です。

普段は意識しない人も多いかと思いますが、骨盤底を引きしめることで、内臓の位置も整い、背骨の位置も整い、姿勢を整えて身体の機能を高める上では、とても大切な部位です。

骨盤底筋」と呼ばれるものも、たくさんの層に分かれた筋肉があります。

骨盤底を引きしめる、というときに、比較的わかりやすく重要な筋肉としては、「肛門をしめる」「おしっこを止める」という動作に関わるものです。

分かりにくい場合はまず肛門をしめるだけでも良いでしょう。背骨の下に支えができるような気がしたら、そこに背骨を正しく立てていくことができます。

先程でてきた仙骨は、尾骨(尾骶骨)とくっついていて、骨盤底筋の多くは尾骨先端から出ているので、骨盤底筋は仙骨の安定性にも大きく関わっています。

肛門をしめる力は、すなわち生命力であるとも言われます。生命力あふれる、良い姿勢を作るための重要なトリガーになるでしょう。

深呼吸をする

呼吸が浅いな、と気づいたら、たいてい姿勢も悪くなっています。

深い呼吸をしたくても、猫背のままではできません。「深い呼吸をしようとする」ことは、姿勢を直すトリガーになります。

まずは胸式呼吸・腹式呼吸などあまり考えず、深く呼吸するようにしてみてください。

慣れてきたら、下腹部〜胸の上の方・首のつけ根あたりまで、なるべく体幹全体を使って呼吸するようにしてみます。

さらに、指先から頭の先までエネルギーが行き渡るようにというイメージを合わせて行うと、呼吸の効果は高まります。ただ筋肉の動きだけでなく、こういったイメージを伴って行うことは、呼吸法においてとても重要になります。

安定した図形や立体を思い浮かべる

たとえば、窓のサッシや部屋の柱などでもいいですが、まっすぐ垂直に立っているものを見つめてみましょう。

そのように立つのだ、とまっすぐなイメージを背骨に重ねてみるようにすると、姿勢が自然に整うきっかけになります。

こういった、無意識に働きかける図形のイメージなどは、言葉でごちゃごちゃ説明されるよりも意外と有効なことがあります。

左右対称な図形を見つめてみたり、球体や正四面体のような安定した立体の中に自分が入るイメージをしてみたりするのも良いでしょう。

自分に合った簡単なトリガーを持っておく

本来するべき仕事があるのに、姿勢にばかり意識を向けているわけにはいきません。

意識をあまり向けなくても自然に姿勢が整うような、自分にとってしっくりくる簡単なトリガーを選んで、持っておくようにするといいでしょう。

姿勢が崩れたな、と気づいたら、その都度トリガーを発動させます。

それを繰り返していくと、より簡単に姿勢が整うようになり、いずれは崩れることもなくなっていきます。

背骨や股関節を動かすヨガのポーズやエクササイズを日頃から行っておくと、より姿勢を整えやすくなるでしょう。

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by 高橋陽介

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