腹直筋の特徴
腹直筋は、主に背骨を丸めたり、骨盤を後傾したりするときに用いられる、いわゆる「腹筋」と呼ばれることの多い筋肉。「6つに割れる」とよく言われるが、割れる数は人によって異なる。
腹横筋や外腹斜筋・内腹斜筋などと協働して腹圧を高めたり・体幹を安定させたりするときにも用いられる。
「腹筋」とはいえ「お腹」だけでなく骨盤の下側にある恥骨から出ており、骨盤の後傾・姿勢の維持においても重要な筋肉である。
また、縦方向に長く、上部・下部と分けて用いることもよくある。とくにピラティスでは腹筋の部位ごとに有効なエクササイズが用意されている。
腹直筋の主な働き
- 腰椎の屈曲
- 腰椎の側屈
- 骨盤の後傾
- 腹圧を上げる(腹式呼吸・排泄・分娩)
腹直筋の主な拮抗筋
腰椎の伸展
- 脊柱起立筋
- 腰方形筋
- 半棘筋
- 多裂筋
骨盤の前傾
- 大腰筋
- 腸骨筋(以上が腸腰筋)
- 脊柱起立筋
- 腰方形筋
- 大腿直筋
- 大腿筋膜張筋
- 恥骨筋
- 長内転筋
腹直筋の主な協働筋
腰椎の屈曲
- 腹直筋
- 外腹斜筋
- 内腹斜筋
腹圧を上げる
- 横隔膜
- 腹横筋
- 外腹斜筋
- 内腹斜筋
- 腹直筋
骨盤の後傾
- 大殿筋
- 大腿二頭筋(長頭)
- 腹直筋
- 大内転筋
- 半膜様筋
- 半腱様筋
- 中殿筋(後部)
- 梨状筋
腹直筋の起始・停止
起始
恥骨
停止
第5〜第7肋軟骨、胸骨の剣状突起