トリは「3」、コーナは「角」の意味。
トリコーナーサナと呼ばれているポーズには様々なバリエーションがありますが、ここでは日本で一般的に行われているやり方をご紹介します。
アシュタンガヨガで行われる、指をつかんだトリコーナーサナの解説は下記の記事を参考にしてください。
この記事の目次
トリコーナーサナの主な効果
- 骨盤矯正
- 股関節外旋の柔軟性UP
- 体幹の強化
- ハムストリングスストレッチ(前脚)
- 中殿筋など骨盤側面あたりの筋肉のストレッチ(後脚)
- 肩こりの改善、腕を挙げて伸ばす筋肉(三角筋・上腕三頭筋など)の強化
- ストレス解消
トリコーナーサナの禁忌・注意点
ハムストリングスや股関節周りの部位を痛めている場合は避けましょう。
首を痛めている方や目まいのする方は、上を向かずに正面を向くようにしましょう。
手を床に近づけることよりも、骨盤が前(胸方向)に倒れていないかどうかが重要です。柔軟性と相談しながら心地よいポジションでキープしてください。
トリコーナーサナのやり方
ドリシュティ(視点):挙げた手
1)ターダーサナで立ち、足先が手首の下あたりにくるように右足を後ろに引きます。右足の位置は、左足のかかとの延長線上に右足の土ふまずが来る位置に置きますが、難しいようであれば少し外側(胸の方向)に置いても構いません。右足首の向きは少しだけ内側(5°程度)に向けます。左足首の向きは、左膝と左足の人差し指がまっすぐ前を向くように、股関節を外回しします。
2)吸いながら両腕を鎖骨の延長上に伸ばし、背筋を伸ばしお腹を引き入れます。
3)吐きながら、骨盤が倒れないように、左手で遠くのものを取りに行くように右腰の横を伸ばして、上体を左へ傾けていきます。
左手は太ももやすねなどに軽く置きます。可能であれば小指側の床に置きますが、体重はかけないようにします。
右手のひらは胸と同じ方向、目線は右手の先を見ます。
4)5呼吸ほどキープ。吸う息とともに左胸を空へ向けるように骨盤を開き、吐く息と共に、骨盤の向きはキープしたまま右体側を伸ばして上体を傾けていきます。下になっている左体側もくしゃっとつぶれないように、両体側を頭のほうへ伸ばしていきます。
5)吸いながら上体を起こし、吐きながら腕をおろし右足を前に戻してターダーサナに戻ります。左側も同様に行います。
バリエーション
- 下の手を床にも太ももにもつけず、頭の先へ伸ばす形。体幹や腕の強化につながります。
- 上の手を頭の先へ伸ばし、脇の下を伸ばす形はシヴァナンダヨガなどで行われます。体側をより気持ちよく伸ばせます。
- アシュタンガヨガでは、下の手は足の親指をつかみます。
下側の手の形のバリエーションはこちらの記事で解説しています→トリコーナーサナの「下側の手」のバリエーション
トリコーナーサナを深める方向性
- 全身が平面上にある状態で、下側の体側がつぶれないよう体幹を伸ばしながら、上半身を傾けていく
トリコーナーサナのコツ・練習法
骨盤が前に倒れてこないようにするのがポイントです。
ポーズ中は通常、目線を上に向けますが、ちらっと下を向いて確認してみると、自分の上半身の位置が分かります。
頭が前の脚よりも内側にあったら、骨盤が倒れています。一度傾けていた上半身を直立させてから、頭が前の脚の真上にある状態のままで傾けていけるようにしましょう。ただし腰や背中を反らさないように、背骨はまっすぐ伸ばします。
アジャスト例(インストラクター向け)
- 骨盤側に上半身が倒れていたり膝が曲がっていたりする場合は、無理に深めようとせず、体幹をいったん浅い位置へ戻し、自分でいったん下を見てもらい、脚の上に上半身がいるかどうか位置関係を確認させる。
- 背中側に立ち、生徒の前脚の股関節あたりに自身の骨盤側面を当てて支えにし、骨盤と胸を横方向へ向けていくようにする。
- 体幹が側屈している場合は、両脇腹を支えて体幹を強く伸ばすのを導く。
- 上の腕が曲がっていたり角度が間違っている場合は、軽く支えて、自力で鎖骨の延長線上へと伸ばすように意識づける。
- 首が垂れ下がっている・痛みがある場合は、頭を両側から軽く支えて、顎を引かせて慎重に横方向へねじる(挙げた手の方向を首ごと向く)ように導く。難しそうな場合は無理せず、少し体幹を起こしてポーズを浅くさせる。
シークエンス例
- ヴィラバドラーサナⅡ、シャンティヴィラバドラーサナ、パールシュヴァコーナーサナなど横開脚(ヒップオープナー)系のポーズをヴィンヤサでつなぎます。
- 前足に乗って一本足になり、前の手を40〜50cmほど前方の床について、アルダチャンドラーサナへつなぎます。
- 挙げた手を背中の後ろから回して、下の手を股の下から通してバインド、バッダトリコーナーサナへつなぎます。
アーサナ名の表記バリエーション
【日】トリコーナーサナ、トリコーナアーサナ、トリコナアーサナ、トリコナーサナ、トゥリコナーサナ、トゥリコナアーサナ、トゥリコーナアーサナ、三角のポーズ、トライアングルポーズ、ウッティタトリコーナーサナ
【梵】Trikonasana
【英】Triangle Pose