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ハムストリングの特徴
大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋を含む腿裏にある筋肉の総称。複数の筋を含むため「ハムストリングス」と呼ばれることもある。近い位置にあり股関節伸展に関わる大内転筋も含めて扱われることもある。
ハムストリングを構成する筋肉は全て二関節筋であり、股関節・膝関節をまたいで走行している。膝裏の内外にそれぞれ腱が通っているが、半膜様筋と半腱様筋が内側を通っていて、大腿二頭筋が外側を通っている。
主に股関節の伸展・膝関節の屈曲に関わり、前屈の動きを深める際に重要な拮抗筋として大腿四頭筋と腸腰筋がある。
膝関節が30°以上屈曲している場合は、大腿二頭筋は膝関節(下腿・スネの骨)の外旋にも関わり、半腱様筋・半膜様筋は膝関節の内旋に関わる。
ハムストリングの中でも大腿二頭筋の長頭側は、膝関節屈曲よりも股関節伸展への貢献度が高い。
ハムストリング筋群は、股関節の伸展・膝関節の屈曲に際しては協働するが、膝関節の内外旋に際しては内側の半腱様筋と半膜様筋に対して外側のハムストリングは拮抗筋として働くことになる。
ハムストリングの主な働き
- 股関節の伸展
- 膝関節の屈曲
主な拮抗筋
股関節の屈曲
- 大腰筋
- 腸骨筋(以上が腸腰筋)
- 大腿直筋
- 大腿筋膜張筋
- 恥骨筋
- 長内転筋
膝関節の伸展
- 中間広筋
- 外側広筋
- 内側広筋
- 大腿直筋(以上が大腿四頭筋)
- 大腿筋膜張筋
主な協働筋
股関節の伸展
- 大殿筋
- ハムストリング
- 大内転筋
- 中殿筋(後部)
- 梨状筋
膝関節の屈曲
- ハムストリング
- 腓腹筋
- 薄筋
- 縫工筋
- 膝窩筋
ハムストリングの起始・停止
起始
大腿二頭筋長頭:坐骨結節
大腿二頭筋短頭:大腿骨粗面の外側唇の中部1/3と外側筋間中隔
半腱様筋:坐骨結節の内側
半膜様筋:坐骨結節
停止
大腿二頭筋:腓骨頭
半腱様筋:脛骨粗面の内側
半膜様筋:脛骨の内側顆、膝窩筋の筋膜、斜膝窩靭帯
ハムストリングを鍛えるヨガポーズ・エクササイズ例
股関節の伸展
- ハイランジ
- セツバンダサルヴァンガーサナ
- ヴィヤガラーサナ
- ヴィラバドラーサナⅢ
膝関節の屈曲
- ベーカーサナ
- ワンレッグキック(シングルレッグキック)