骨盤・股関節を正しく使いながらバランスをとり、全身の筋力とバランス感覚を強化するポーズ、ヴィラバドラーサナⅢ(ウォーリアⅢ・戦士のポーズⅢ・英雄のポーズⅢ)。
上半身と、挙げている後脚が一直線になるようにすること。上半身だけ下がっていかないように、全身のつながりを意識します。
この記事の目次
ヴィラバドラーサナⅢの主な効果
ヴィラバドラーサナⅢの禁忌・注意点
ハムストリングスなどの脚の筋肉・膝・足首などを痛めている場合は避けましょう。
首を痛めている方は、前を向かずに下を向いたままで構いません。
バランスに不安がある場合は壁の近くなどで行いましょう。
ヴィラバドラーサナⅢのやり方
1)ターダーサナで立ち、吸いながら両腕を頭上へ挙げます(ウルドヴァハスターサナ)。
2)手の先から、右足の先までのラインをまっすぐ保つように意識します。吐きながら、右脚を伸ばしたまま後ろへ挙げていくと同時に上半身を前へ傾けていきます。右脚が外に開いて骨盤が逃げていきやすいので、骨盤をなるべく下へ向けます。
3)水平を目指して傾けていきます。軸足側の股関節の根元、お腹をしっかり引き入れます。限界まで傾けたら、伸ばした手の間の先へ目線を送ります。合掌することで真ん中のバランスを意識しやすくなりますが、肩に力が入るようであれば手は離しておきます。
4)5呼吸キープしたら、吸いながら上半身を上げるとともに右脚をおろしていき、ウルドヴァハスターサナに戻ります。左側も同様に行います。
ヴィラバドラーサナⅢを深める方向性
- まず腕を挙げずに、手を骨盤にそえるなどして、骨盤の動きを確かめながら深める。
- 骨盤が横に開かないように、上半身を低く、脚を高く、水平に近づける。
ヴィラバドラーサナⅢのコツ・練習法
よくあるミスとして、下記のようなポイントがあります。
- 上げている脚側の骨盤が上がっている
- 上半身だけ下がっていて、脚が上がっていない
挙げている後脚は、膝・つま先が横へ向かないように、骨盤をなるべく下へ向けるのがポイントです。
この形はランジポーズと同じなので、まずランジを練習し、その後前脚に体重を移して、ヴィラバドラーサナⅢにつなぐ形で練習するのも良いでしょう。
上半身と後ろ脚は強い板のようにつながっていて、股関節を中心にしたシーソーのように、一方が上がったら一方が下がるようにイメージします。
脚を後ろに挙げる筋力と安定性を強化する
骨盤を安定させ、脚を後ろに挙げる筋力を高めるためには、ヴィヤガラーサナ(虎のポーズ)なども有効です。土台が比較的安定しているので、目的の動きを集中して強化することができます。
アジャスト例(インストラクター向け)
- 軸足の膝とつま先の向きを同じにするように指示しつつ、軸足の後ろあたりに立ち、背中側から骨盤を左右から両手で支えて、骨盤が横へ開かないように、左右へ傾かないように導く。
- 後ろ足のカカトか指の付け根に軽くふれて、後ろへ向かって脚を伸ばす動きを導く。
シークエンス例
- ヴィラバドラーサナⅠやハイランジからつなぎます。
- 両手を足の両側の床について、後ろ脚を高く挙げるとウルドヴァプラサリータエーカパーダーサナになります。
- ガルーダーサナやヴリクシャーサナのような片足バランス系のポーズにつなげることができます。
- 体を横向きに開いて両手を上下に開いてアルダチャンドラーサナ、逆にねじってパリヴリッタアルダチャンドラーサナにつながります。
アーサナ名の表記バリエーション
【日】ヴィラバドラーサナⅢ、ヴィラバドラーサナ3、ヴィーラバドラーサナⅢ、ヴィーラバドラーサナ3、ウォーリアⅢ、ウォーリア3、戦士のポーズⅢ、戦士のポーズ3、英雄のポーズⅢ、英雄のポーズ3、英雄Ⅲのポーズ、英雄3のポーズ
【梵】Virabhadrasana 3
【英】Warrior 3 Pose