立位の基本ポーズの一つ。ヴィラバドラーサナⅡと合わせておこなうと骨盤矯正に効果的で、体幹の強さとともに股関節の柔軟性が高まります。
アシュタンガヨガの太陽礼拝Bにも入っているアーサナで、様々な他のアーサナにつないでいくこともできるため、ヴィンヤサヨガでも人気のポーズです。
この記事の目次
ヴィラバドラーサナⅠの主な効果
- 骨盤矯正、姿勢改善
- 腹直筋・腹横筋の強化
- 股関節伸展の柔軟性UP(後脚)
- 腸腰筋・大腿四頭筋ストレッチ(後脚)
- ハムストリングス・大臀筋の強化(後脚)
- 内転筋強化(前脚)
- 三角筋強化(腕を上げる動き)
- 肩こり・腰痛の改善
ヴィラバドラーサナⅠの禁忌・注意点
股関節・膝・足首を痛めている場合は避けましょう。
肩を痛めている場合は、腕を挙げずに手を腰にあてるなどしてもOKです。首や背中を痛めている場合は、背中をそらさず目線はまっすぐ前に保ちましょう。
ヴィラバドラーサナⅠのやり方
ドリシュティ(視点):上
1)ターダーサナで立ち、骨盤を正面に向けながら、右足を1mほどまっすぐ後ろに引きます。右の股関節を外回しして、右足は45°くらい斜めに外側へ開いて、地面にしっかり置きます。
2)吸いながら、両腕を頭上へまっすぐ伸ばします。肩はすくめず、両脇の下を伸ばすように。
3)吐きながら、なるべく骨盤の向きを正面へ向けるようにしながら左膝を曲げて骨盤底を下げていきます。左膝はまっすぐ前に向け、膝の真下にかかとが来るようにします。かかとよりも膝が前に出てしまうようであれば、右足を少し後ろへ引いてスタンスを広げます。右膝はしっかり伸ばします。
4)骨盤が前傾すると腰を痛めるので、坐骨はなるべく床の方へ向けて骨盤はしっかり立てながら、背中を伸ばして後ろへ反らしていきます。目線は背中の角度にあわせて、自然に少し上を向きます(アシュタンガヨガの場合は、意識して上を見上げます)。
5)骨盤の向きを保ったまま、出来る範囲で骨盤底を低くしていきます。左太ももが水平になる低さを目指します(右腰が後ろに下がってしまうと簡単にできた気分になってしまうので注意)。5呼吸ほどキープします。
6)吸いながら左脚を伸ばし、吐きながら右足を前に戻してターダーサナに戻ります。左側も同様に行います。
バリエーション
頭上の手は肩幅くらいに開いておいたほうが簡単です。頭上で合掌して上を見上げるバリエーションもあり、アシュタンガヨガではそちらを行います。
ヴィラバドラーサナⅠを深める方向性
- 骨盤をなるべく正面に向け、なるべく前傾しないように立たせる
- 体幹の姿勢を保ちながら、前脚を深く曲げて骨盤を低くしていく
ヴィラバドラーサナⅠのコツ・練習法
足のスタンスは自分の柔軟性・筋力に合わせて開く
骨盤の向きを意識しながら、まずは足の間を狭くして練習し、だんだん広くしていきます。背骨は、最初は後ろに反らそうとせず、まっすぐ上に伸びる形から練習しましょう。
骨盤の向きが最大のポイント
骨盤の向きをなるべく正面を向けるようにします。
ポイントは、
- 骨盤を前に向けるようにし続ける(足のスタンスが広い場合は、骨盤は完全に正面には向きませんが、なるべく横へ開かないようにし続けます)
- 骨盤が前傾して腰が反ってしまわないように、腹筋と後ろ脚のハムストリングス・大臀筋を使い続け、恥骨を持ち上げるようにする
アジャスト例(インストラクター向け)
- 背中側から、骨盤を左右から両手で支え、骨盤を後傾方向へ(立てる)&なるべく正面方向へ向くように導く。
- 後ろの足が浮いている場合は、外くるぶしの下を軽く踏んでしっかり接地させた状態で、膝もつま先と同じ方向へむけるように導きつつ、上記骨盤の向きの調整を行う。
- 前脚が内旋・内転して膝が内を向いている場合は、生徒の骨盤の外側に自身の骨盤か肩を当てて支え、膝とつま先が同じ方向へ向くように太ももを外へ回す方向へ導く。
シークエンス例
- 前脚に体重を移してからまっすぐ伸ばし、上体を前に傾けて後ろ脚を挙げるとヴィラバドラーサナⅢにつながります。
- 前脚を伸ばして、少し足のスタンスを狭くし、背中で合掌してから前脚に向かって前屈するとパールシュヴォッターナーサナにつながります。その後、パリヴリッタトリコーナーサナなどにつなぎます。
アーサナ名の表記バリエーション
【日】ヴィラバドラーサナⅠ、ヴィーラバドラーサナⅠ、ウォーリアⅠ、戦士のポーズⅠ、英雄のポーズⅠ、英雄Ⅰのポーズ、ヴィラバドラーサナ1、ヴィーラバドラーサナ1、ウォーリア1、戦士のポーズⅠ1、英雄のポーズⅠ、英雄1のポーズ
【梵】Virabhadrasana 1
【英】Warrior 1 Pose