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マリーチアーサナB(賢者マリーチのポーズB)の効果とやり方・図解

マリーチアーサナB(賢者マリーチのポーズB)の効果とやり方・図解

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★★★★
★★★★★★★

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腹筋を強く使い、腕で膝を強く抱えながら後ろへ引き続ける

賢者のポーズ、マリーチアーサナ(マリーチャーサナ)シリーズのB。しっかり蓮華座を深めると、カカトが内臓をマッサージしてくれます。

「ある程度やり方を知っているけど、正しいやり方・コツが分からない」という方は、コツ・練習法の項を参考にしてみてください。

アシュタンガヨガのプライマリーシリーズでは、前屈・股関節屈曲・股関節回転・ねじりをそれぞれ組み合わせたマリーチアーサナシリーズが出てきます。

マリーチアーサナA:前屈(背中・ハムストリングスのストレッチ)+股関節屈曲
マリーチアーサナB:前屈(背中のストレッチ)+股関節屈曲+股関節回転
マリーチアーサナC:ねじり+股関節屈曲
マリーチアーサナD:ねじり+股関節屈曲+股関節回転

この記事の目次

マリーチアーサナBの主な効果

  • 太もも前側(大腿四頭筋)の柔軟性UP
  • 腸腰筋強化(股関節屈曲)
  • 大臀筋ストレッチ
  • 股関節外旋の柔軟性UP
  • 肩関節の柔軟性UP、肩こりの改善
  • 消化器系の活性化
  • 腰痛の緩和

マリーチアーサナBの禁忌・注意点

肩関節の柔軟性が足りず背中側で手がつかめない場合は、タオルやヨガベルトなどを使ってひっぱり合います。

股関節回転の柔軟性が足りない場合は、半蓮華座を組まずに左足は右膝の下に通して床に置く形で練習します。

股関節屈曲の柔軟性が足りない場合は、ブロックの上に座ったり、右足をつく位置を少し前にするなどして調整します。

下腹部を圧迫するので、妊娠中の方は避けたほうが良いでしょう。

マリーチアーサナBのやり方

1)長座(ダンダーサナ)で坐ります。左脚を曲げて、足首はまっすぐ伸ばしながら右鼠径部に置き、半蓮華座の形になります。右脚をまっすぐ曲げて立て、右カカトをなるべくお尻の近く、なるべく外側に置きます。右鼠径部と太ももで左足を挟み込むような形になります。右のお尻は少し床から浮き、左股関節を内回しして左膝をしっかり床に接地します。

2)吐きながら、お腹を強く引き入れて左膝と右足の真ん中へ向かって前屈します。右腕を右スネの下の方から背中側へ回し、左手も後ろからつかみます。右腕で強く右脚を脇に抱え込みながら、つかんだ左手を強く後ろへ引きます。

3)左脚は股関節を内回しして、膝の前側を床へ向けていくようにし、両腕は内側&後ろへ引き続けながら、お腹を強く引き入れ上半身は前へ下へと前屈していきます。右のお尻は浮いていても、背骨はなるべく左右へ曲がらないようにしながら丸めていき、尾骨は後・下へ、頭は前へ、ひっぱり合うようにしながら前屈していきます。5呼吸キープ。

4)吸いながら起き上がり、まず右脚を伸ばしてから左脚の半蓮華座を解き、逆側も同様に行います。

マリーチアーサナBを深める方向性

  • 蓮華座の膝が床につくように、股関節・膝関節・足首の柔軟性を高める。
  • 立てた脚の太ももにお腹を近づけ、体をコンパクトにする。
  • 手首をつかめるように肩を柔軟にし、腕で膝を内側へ・後ろへと引く。
  • ひたいかアゴを床に近づけるように前屈する。

マリーチアーサナBのコツ・練習法

半蓮華座を深める

マリーチアーサナBは、半蓮華座を深く組む練習になるポーズです。
半蓮華座が深く組めていないと、

・後ろで手をつなげない
・右太ももとお腹の間にスペースが空きすぎてしまう
・背骨が曲がる

といった不完全な形になります。

腓骨筋を使って足首をまっすぐ伸ばす(底屈・外反)ことと、太もも前(大腿四頭筋)を伸ばすことが必要になるので、ヴィラーサナ(割座)が良い準備ポーズになります。

≫ヴィラーサナ(割座)

足首は、自分がまっすぐだと感じていても、かなり癖が現れやすいところです
X脚の人は足首を内側へ回すように、O脚の人は足首を外側へ回すように、少しだけ調整してみると深まることがあります。

まずは半蓮華座の形だけ練習して、鼠径部深いところに足首をおいて、股関節を内回しして膝を床に下ろせるようにしましょう。

≫蓮華座のやり方

前屈を深める

前屈を深めるには、マリーチアーサナAのコツを見直してみましょう。

・カカトをしっかりお尻に近づける
・まず少し前屈してから、腕をなるべくスネの下の方に巻きつける
・腕で膝をしっかり脇に抱え込む
・つかんだ手を後ろへ引き続ける
・お腹を強く引き締めて前屈

≫マリーチアーサナA

立てた脚と、坐骨の関係

膝を曲げて立てている脚のスネは、どこまで垂直にするかという議論になることがあります。

スネを垂直にして内側に上半身を前屈させていくには、足を外側に置く(少し外転する)必要があります。

足が外側に置けていないと、坐骨を結構床から離して浮かせることになります。あまり坐骨が浮きすぎてしまうと、脊椎の下部は側屈することになり、前屈を妨げてしまったり、背骨の歪みにつながったりする可能性があります。

全体のバランスをみて、どこかで代償動作してごまかしていないか、しっかり観察しながら深めていくと良いでしょう。

アジャスト例(インストラクター向け)

  • お尻の後ろに座り、片方の骨盤が浮きすぎているときは蓮華座の深さが足りないので、骨盤を左右から両手で支えて調整し、蓮華座を深めることによって膝をおろすように導く。
  • 蓮華座の脚は、太ももを手で支えて膝を下ろす動きをサポートする。
  • 手がつかめていない場合は、腕が最短距離を通るように修正する。上腕を手で支えて、内旋方向へ導く。

シークエンス例

アシュタンガヨガのプライマリーでは、マリーチアーサナAの後にマリーチアーサナBを行い、マリーチアーサナCへつなぎます。

≫マリーチアーサナC

アーサナ名の表記バリエーション

【日】マリーチアーサナB、マリーチャーサナB
【梵】Marichasana B, Marichyasana B
【英】Marich’s Pose B, Marich the Sage Pose B

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

by 高橋陽介

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