先日さらりとお伝えしましたが、はり師・きゅう師の国家資格取得を目指して、4月から3年間専門学校に通います。
その理由や経緯、今後についてなど、少しまとめておこうと思います。
これまでの経緯と、鍼灸師の資格を取ろうと思った理由
セルフケアはずっとメイン
私は基本的に「セルフケアができるようになっていただきたい」という方向性で、いろいろ活動しています。これは鍼灸師の資格を取得しても、変わらないと思います。
セルフケアで「扱う対象」は、心身全般です。「悪い状態を、正常にもどす」というレベルの話から、「さらなる進化を目指す」というレベルに至ることもあります。
そして、一般的には治らないと思われている病気や怪我、本人が治らないと思い込んでいるものも含めて、治癒できる範囲を広げられれば良いなと思いながら、研究を深めています。
自己治癒力を高めるには、まず気づきを磨くことが大切
私たちの体は、治癒を妨げているものを取り除けば、いろいろな症状や怪我も自然に治っていくようにできています。
治癒を妨げているものは、生活習慣や心身の癖などです。
それらに気づいて手放していくことができれば良いのですが、たいていそれは生活の中心になってしまっていて、手放そうとしても執着してしまうことが多いです。その状況を変えるためには、自分自身の、より深い気づきが必要になると私は思っています。どんなに大事だと思いこんでいたことでも、それは手放すべきであると、深く気づくことができれば、正しい優先度を設定して行動することができるようになります。
たとえば他者がそこに干渉するとしたら、催眠治療などの技法があり、それもまた現実的な一つの治療の道ではあります。そのあたりも研究してはいますが、私は今のところ行おうとは思っていません。あくまで自分の意志で、状況を変えるために歩んでいってほしいと思います。そのための気づきを導き、背中を押す活力を呼び覚ますための、レッスンや施術を行っています。
気づきを導くための方法
気づきの力は、人から授かるものではなく、自分の中に既にあるものです。気づきが足りていないときは、様々な煩悩によってその力が覆い隠されている状態にあります。
気づきを磨くということは、覆い隠している煩悩を手放していく道を行くことになります。
ただ、煩悩への執着は、ほとんどの人にとってはとても大きいもので、そう簡単に手放せないことが多く、理想的な状態に至るまでは、試行錯誤しながら長い時間がかかることもあります。
気づきの力自体を人から授かることはできませんが、全ての情報や経験は、試行錯誤する上でのヒントになります。
私はなるべく、その人の今の状態に合った、質の良いヒントを出せるように努力しています。
ヒントを出す方法としては、ざっくり種類で分けると以下のようになります。
- 言葉(コラム、座学レッスン、ワーク中のアドバイスなど)
- ワーク(ヨガや瞑想などのレッスンで、自ら実践してもらうこと)
- 施術(ヨガポーズのアジャスト、ヒーリング整体など)
元々はワークがメインで、今でもワークが最も重要と考えています。
コラムを書き始めてからは、言葉をよく使うようになって、日本中や海外にも私の言葉を受け取ってくれる方が増えましたが、レッスンを受けていただける方には、やはりワークが最も大事であると伝えながら行っています。
また、対面レッスンに来ていただける方には、直接触ってアジャストをすることも多いですし、その際にヒーリングの手を使いながら触ることで柔軟性を高める助けをすることもあります。たとえば、なかなか前屈が深まらない方に、ヒーリングの応用でしばらく触れながら呼吸してもらっていると、うまく脱力ができて深まったりすることが多いです(ぐいぐい圧すわけではないです)。
そういった施術・手技も使うようになっていきましたが、それもまた「私が治してやる!」という気持ちではなく、ご本人に「治らないと思っていたものが、治るかもしれない」「動かないと思っていた場所が、動くかもしれない」といった気づきを得てもらい、より深いセルフケアに向かうためのヒントになればと考えています。
参考:セルフケアにも活用できる、ヒーリングや整体の「手技」の種類
より広く深く、気づきを導けるように
話が長くなりましたが、これらが鍼灸師の資格を取る動機につながっていきます。
私は言葉・ワーク・施術の全てにおいて、東洋医学やアーユルヴェーダの理論などに基づいた、心身全体のつながりを用いることが多いです。
単純に西洋東洋で良し悪しを分けるのは難しいですが、東洋医学的な考え方は、自己治癒力を高めるための全体的な視点が基本にあるように思えます。西洋医学的な考え方は、目に見えている症状への強力な対応ができ、特に救命救急に強みを持っていると捉えています。
鍼灸治療には、全体のつながりを整えて自己治癒力を高めるという方向性が基本にあり、そのあたりは今まで私がやってきたことと一致します。
この3年間では、まず東洋医学的な知識と施術を中心に洗練させ、国家資格によって説得力を高め、より広く深く、色々な人の気づきを導けるようになりたいと思っています。
(なんだか志望動機書みたいな文章になってしまいました。)
関連資格と学校の検討
関連資格
鍼灸師の資格を検討していると、関連するいくつかの資格についても目が止まることになります。
- あんま・マッサージ・指圧師
- 柔道整復師
- 理学療法士
- 医師
並行して通いながら複数の資格を取れる学校も、たくさんありますね。
ちなみに医師も鍼灸治療が行えるようです。
今後、別の資格取得を検討していく可能性はありますが、ひとまずは鍼灸師のみを目指していくことにしました。
学校の検討
どの学校に行くべきかは本当に判断が難しくて、かなり迷いました。
専門学校は周辺に結構たくさんあるようでした。大学という選択肢もありましたが、4年間で私立医療系は学費も高く、早々に選択肢から外しました。
近隣を中心に5校ほど、専門学校のオープンキャンパスに行ってみましたが、どこも個性があって単純な比較ができず、何を優先するか次第だなあと思いながらしばらく考えていました。
いろいろ考えましたが、優先するポイントとしたのは、強みを置いている分野と、通われている方の社会人出身者の割合でした。
鍼灸にもいろいろな分野があり、私が選んだ学校は、現在のヨガのお客様と特に親和性がありそうな美容鍼灸・レディース鍼灸(自律神経・生理不順の改善や不妊治療関連など)に強みを置いていて、そして他の分野もバランスよく扱っているようでした。
通われている方々については、高卒の若い人々と関わる機会も貴重なのでそういった人の割合が高い学校も検討していましたが、最終的には社会人出身者が大部分を占めている学校に決めました。
ヨガインストラクターから鍼灸や医療の道に進む人もいるかと思いますが、もし同じように資格取得を検討する機会が来た人には、相談に乗れるかもしれません。
鍼灸業界の少しいびつな現状
ここは少し余談ですが、鍼灸師の資格・学校・仕事などについて調べていると、鍼灸を取り巻く環境には、違和感を覚えることがたびたびあります。WebやYouTubeなどでもいろいろ「鍼灸師はやめとけ」「鍼灸師で成功する方法」など色々な話が飛び交っています(どの業界もそうかもしれませんが)。
国家資格であり伝統的な技術でありながら、国立大学では筑波技術大学だけしか選択肢がなく、そちらも主に視覚障害者の方向けということになっています。資格取得のための専門学校や私立大学はなかなか高額で、そのわりに鍼灸師は稼げないという不満もよく見かけます。
鍼灸がどのくらいビジネスや仕事として成り立っているのか、どんな人が通っているのか、詳細にデータを調査したわけではありませんが、印象としては「鍼灸はお年寄りや重い症状の人が受けるもの」というイメージが多く、受けたことがない人も多いようですが、街を見渡してみると意外に鍼灸院はたくさんあり、ビジネスとしては成り立っているようです。料金は一定ではなく、たとえば美容鍼など独自のメニューを入れて個性を出しているところもあります。
専門学校で聞いたところによれば、独立したりする人も多いようで、鍼灸院の求人の数は慢性的に多いという現状のようです。ただハローワークが出している「有効求人倍率」は2021年に0.83ほどで1を割っているようでしたが、ハローワーク経由でどのくらい鍼灸師と鍼灸院がマッチングしているのかは分からないので、これは参考程度ですね。
また、私も何度か施術を受けてみましたが、同じ症状を伝えてみても、施術者の方によって問診の仕方や治療のアプローチは結構異なるようで、これから鍼灸師を始める身としては、技術をつけることでかなり自分の特長が出せそうな印象がありました。ただ施術を受ける側としては、施術者の方との相性もあるので、なかなか鍼灸院を選ぶのは難しいかもしれませんね。色々な鍼灸院に行ってみるのも良いかもしれません。
そして鍼灸治療は海外でも行われていますが、鍼灸師は国際的な資格ではなく、たとえばアメリカにはアメリカの鍼灸師の資格があります。日本から海外に活躍の場を移す鍼灸師の人もいるようで、需要は潜在的なものも含めて世界中にあるように思えますが、西洋医学とどのように関わっていくかということも重要な気がします。
そんな話をレッスンでしていたら、知り合いが日本からアメリカに渡ってスポーツ鍼灸分野で研鑽を重ねてメジャーリーガーを診るようになった、という方がいらっしゃいましたね。
私は正直、こういった少しいびつな業界にこそ、色々なチャンスもあると思っています。確かな技術を身につけて、必要な人に届くように、うまく発信していきたいものです。
資格取得後について
まだ先の話ですが、資格取得後は、どこかの鍼灸院で修行をするかもしれませんが、おそらく今行っているセルフケアレッスンとヒーリング施術に加える形で、スタジオと出張で鍼灸治療も行っていくことになるかと思います。
鍼灸治療を行うとしたら、以下のようなメニューが増えていくと思います。また、鍼を刺さない治療に置き換えて行うこともあるかと思います。今のところは、鍼を刺さずとも手当てだけでヒーリングを行っているので、今後しっかり理論を洗練させた上で、鍼を刺さない治療や新たなヒーリング技法なども作り上げて行っていくかもしれません。
美容鍼灸・レディース鍼灸と、セルフケア
美容鍼灸・レディース鍼灸(自律神経・生理不順の改善や不妊治療関連など)が強い学校に通うことにしましたので、総合的な美容と健康を目指す方、自律神経の不調を改善したい方、産前産後に健康を維持したい方などに、有効な施術とセルフケアのセットができるかと思います。
現在も妊婦さんがたまに通われていますが、出産直前までヨガに通われて、健康に出産されているのを見ると、とても幸福感があります。マタニティ関連でも間口を広げ、より深いケアができるようになれればと思っています。
スポーツ鍼灸と、身体の使い方のレッスン
現在もスポーツ選手の高校生の方がレッスンに通われていますが、体の使い方の癖があったり、常に固まっているところがあったりする方に、筋肉の強張りを取ったり疲労回復をしたりといったスポーツ鍼灸の施術と、正しい体の使い方をプライベートクラスでお教えすることを、今後は組み合わせて行っていけるかと思います。(ただ、現在のところは、気の反応が良い方が多いので、手当てのヒーリングで十分効果があることが多いようです。)
「ヨガやピラティスは大人の女性が行うもの」「鍼灸はお年寄りや重い症状の人が受けるもの」といったイメージが日本ではやや強く残っていますが、若い世代の方にもとても意義のあることと思いますので、スポーツの分野にも関わっていければと思っています。
出張治療とセルフケアのレッスン
鍼灸治療は出張で行うこともできますので、現在も行っている企業・学校向け出張レッスンや個人向け出張レッスンに、治療を加えることもできます。
企業などで行う場合は、道具や場所を選ばないヒーリングの施術のほうが適している場合も多いかもしれませんね。
在学中のレッスンについて
先日のお知らせでもお伝えしましたが、基本的に学校の授業は平日午後に行われるため、平日午後の時間帯のクラスはしばらくなくなります。夏休み期間などで可能な場合は、行うかもしれません。
今通われている人の多い、平日午前と夜、土日については、少し時間をずらすクラスもありますがレッスンを続けていく予定です。
レッスンでお話しできるネタは、いろいろ増えるかもしれません。お楽しみに。






