体幹・太ももの前側全体を緩めて整える陰ヨガポーズ、サドルポーズ(鞍のポーズ)。
体の前側は人に見られる側なので、人によっては力んで滞っていたり、気を使いすぎて弱っていることもある場所です。
また、反り腰の人も足の前側に体重が乗っているため、太ももが固くなっていることが多いです。そのため反り腰や腰痛の改善にもつながります。
サドルポーズの主な効果
サドルポーズの禁忌・注意点
膝や足首を痛めている場合や柔軟性が足りない場合は、下記バリエーションのいくつかを試して、気持ち良い姿勢をとれるように調整しましょう。
サドルポーズのやり方
1)割座で坐り、膝を少し開きます。お尻をなるべく床に下ろしますが、難しい場合はブランケットなどをお尻の下に敷きます。
2)お尻の後ろにボルスターを縦に置き、手をボルスターか床に置きながら気持ち良い範囲で慎重に上半身を背中側へ倒していきます。
3)ボルスターに背中が接したら、鎖骨を広くし胸を開いて、手の甲は床に置き、全身の力を抜いて重力に任せ、体の前面全体を緩めるようにします。この形で3〜5分キープします。
サドルポーズのコツ・バリエーション
足首をまっすぐに、膝をしっかり曲げる
足首が曲がっていると、膝がしっかり曲げられず、足もだんだんしびれてきます。足先がお尻の下に入っていたり、外に開き過ぎていたりしないように、足首はまっすぐ伸ばします。
太ももの前側や外側をリラックスし、膝をしっかり曲げて股関節を軽く内回しするようにします。
股関節・膝の柔軟性が足りない場合はボルスターで調整
足首・膝の柔軟性が足りない(すね・太もも前側の筋肉がかたいなど)場合は、お尻の下にブランケットを入れ、背中の下にボルスターなどを入れて姿勢を調整します。
ボルスターを置いても高さが足りない場合は、頭側の端の下にブロックを入れて、ボルスターをナナメにしてリクライニングチェアのように使います。
ストレートネックの方はまくらで調整
ストレートネックの方はアゴが上がってしまうことがあるので、ボルスターの上にタオルかブランケットを畳んでまくらを作って頭を乗せます。
ハーフサドル(半分の鞍のポーズ)
片脚は伸ばした状態で半分ずつ(ハーフサドル)で行うやり方もあります。
関連する陽ヨガポーズ
- 膝を近づけるとスプタヴィラーサナ(仰向けの割座)になり、股関節や太ももへの負荷が上がります。
- 大腿四頭筋を伸ばし膝をしっかり曲げることができるようになるので、蓮華座の練習にもなります。
- 足首の向きを整え、トリアンガムカエーカパーダパスチモッターナーサナなどのポーズがやりやすくなります。
アーサナ名の表記バリエーション
【日】サドルポーズ、鞍のポーズ、くらのポーズ
【梵】Supta Virasana(膝を閉じた形にした場合)
【英】Saddle Pose