毎年流行するインフルエンザ。
空気感染のリスクを減らすには、どうしたら良いか?
ちょっと気をつければ実践できる、カギになりそうな2つのポイントを挙げてみたいと思います。
第1の鍵「呼吸」
呼吸をコントロールすることで、空気感染のリスクを抑えつつ、自律神経を整えて免疫力を高めることもできます。
鼻呼吸をする
口で空気を吸い込むと、ほぼダイレクトに気管に入ってきてしまい、ウィルスを防ぎにくくなります。
鼻で吸う場合は、たくさんのフィルターを通して空気を吸い込めるので、空気感染するリスクは大幅に減ります。
ただ、寒い季節は鼻が詰まりやすいので口呼吸になってしまうことも多いですね。
まずは下記の記事を参考に、鼻が通るようにしておきましょう。
ヨガの呼吸法で、ゆっくり呼吸する
ヨガにはたくさんの呼吸法がありますが、「吸う・止める・吐く」の秒数をコントロールする呼吸法を使ってみましょう。
この呼吸法は、心を落ち着ける・自律神経を整える効果もあります。
1)吸う秒数に比べて吐く秒数を倍にしてみる。(例:5秒吸って、10秒吐く)
2)落ち着いて呼吸できるようになったら、吸った後に可能な範囲で息を止めてみる。
3)止める秒数を長く伸ばせるようになってきたら、最大で吸う:止める:吐くの秒数を1:4:2になるようにしてみる。(例:5秒吸って、20秒止めて、10秒吐く)
吸う時にウィルスを吸い込むリスクがあるとしたら、止める秒数・吐く秒数を長くすればするほど、リスクは少なくなりますね。
ただ、苦しくなって口から吸ってしまっては意味がないので、無理のない範囲で呼吸をゆっくり長くしていきましょう。
口数を減らす
鼻呼吸を心がけていても、やはりしゃべっているときは口呼吸してしまいがち。
なので、なるべく無駄なことはしゃべらない、無駄に大きな声を出して息を使わないようにする、といったことを心がけてみましょう。
第2の鍵「熱」
風邪を引いたら熱が出て、体は治っていこうとします。また、冷えは様々な病気を引き起こします。
平常時も、冷えを防ぎ、熱をうまく体内で生み出し、熱を逃がさないようにするようにしておけば、病気になりにくい体を維持することができます。
冷えないようにして、温める
しっかり防寒して、必要であればカイロなどを使って温めます。
お部屋も、窓や隙間から部屋が冷えないように、カーテンなどでうまく遮熱して暖房効率を高めておきましょう。
ただし、ガッチガチに厚着してしまうと、筋肉が動かせなくなってしまい、内側から熱を生み出すことができなくなってしまいます。外気をうまく遮断し保温でき、かつ動きやすい、軽くて伸縮性のある素材をうまく使って防寒しましょう。
体幹を動かして、内側から熱を生み出す
体の中から熱を生み出すには、体の中の大きな筋肉を動かすのが効果的です。特に、普段使いにくい体幹のインナーマッスルを使うと、内側から温まるだけでなく効率的に体を動かすことができ、すぐに体が温まってきます。
オフィスや学校などではチェアヨガのねじりの動きなどがとても有効です。体幹を動かすだけでなく、呼吸を深めることもできます。
雑に行わず、背骨をまっすぐにして、深い呼吸に合わせて体の深部から動かしましょう。
ヨガの太陽礼拝の動きや、ピラティスのハンドレッドなどは、どちらもベーシックな動きですが体を温めるのにとても有効です。
温まるものを食べる
スパイシーなものなど、ピッタを高める食べ物を食べるのが良いでしょう。
≫食物の6味と6性質 〜今の体質(ドーシャ:ヴァータ・ピッタ・カパ)に合ったものを食べる、アーユルヴェーダの助言〜
やはり一番強力なのは、生姜ですね。
刻んだりすりおろしたりするのが面倒な人は、生姜パウダーや、おろし生姜チューブなどもうまく使いましょう。
生の生姜は殺菌力があり、風邪や食中毒の予防に使われます。
乾燥させたり熱を加えたりした生姜は、冷え性の改善に使われます。
インド産のジンジャーパウダーも売られていますね。私はインドで飲んでいたジンジャーレモンティーを思い出して懐かしい気分になりますが、結構独特な香りがします。まずは無難に日本産のもので良いと思います。
食べ物ではないですが、アロマオイルのジンジャーも体を温める効果があるので、お風呂に垂らして使ったりすると効果的です。
エネルギーを無駄につかわない
たとえば余計なことを考えすぎたり、あまり見る必要のない動画やニュース記事などを見たりすることでも、余計なエネルギーを使ってしまい、本来内臓を整えたり熱を生み出すために使われるエネルギーが足りなくなってしまいます。
あるいは、たとえ体に良いと言われているものでも食べ過ぎてしまうと、消化吸収に余計なエネルギーが使われてしまうこともあります。
そのようなエネルギー不足のときは、生命維持に必要な部分にエネルギーがまわされ、比較的重要でない手足末端などは冷えやすくなってしまいます。
すべてバランスよく、余計なことをせず適度に行うのが良いでしょう。
病気にかかりにくい体をつくり、病気にかかりにくい呼吸をする
「なぜか毎年、かかりやすい人と、かかりにくい人がいる」というのは薄々感じている人も多いと思います。
かかりにくい人の呼吸の仕方や食べているものなど日常生活に少し注目してみると、重要なヒントがあるかもしれません。
熱と呼吸をうまく扱えるようになって、病気にかかりにくい習慣を身につけていきましょう。