大腿直筋の特徴
「大腿四頭筋」を構成する筋肉のひとつ。主に膝関節を伸ばす働き（伸展）と股関節を屈曲させる働きを持つ。大腿四頭筋の中では唯一、二関節筋であり、股関節の動きにも関わる。速筋線維の割合が多く、他の広筋群よりも瞬発的な動きへの貢献度が高い。
太もも裏側のハムストリングが主に推進力を生み、太もも表側の大腿四頭筋は主にブレーキの役割を果たす。
股関節の屈曲の主力は腸腰筋であるが、椅子に座る時間が長くなると腸腰筋が弱り、股関節の屈曲に大腿直筋を主に使ってしまう場合が多く、その場合は膝関節伸展のパワーが足りずナヴァーサナのように腸腰筋を使いつつ膝を伸ばすポーズがうまく行えない。そのため、腸腰筋はトータップなど別のエクササイズで鍛えておき、しっかり分業と協働ができるようにしておくと良い。
大腿直筋のストレッチには、ヴィラーサナ（割座）やアンジャネーヤーサナなどのヨガポーズが有効。
大腿直筋の主な働き
- 膝関節の伸展
- 股関節の屈曲
主な拮抗筋
膝関節の屈曲
- 半膜様筋
- 半腱様筋
- 大腿二頭筋（以上がハムストリング）
- 腓腹筋
- 薄筋
- 縫工筋
- 膝窩筋
股関節の伸展
- 大殿筋
- 大腿二頭筋（長頭）
- 大内転筋
- 半膜様筋
- 半腱様筋
- 中殿筋（後部）
- 梨状筋
主な協働筋
膝関節の伸展
- 中間広筋
- 外側広筋
- 内側広筋
- 大腿直筋（以上が大腿四頭筋）
- 大腿筋膜張筋
股関節の屈曲
- 大腰筋
- 腸骨筋（以上が腸腰筋）
- 大腿直筋
- 大腿筋膜張筋
- 恥骨筋
- 長内転筋
大腿直筋の起始・停止
起始
下前腸骨棘、寛骨臼の上縁
停止
膝蓋骨の上縁、膝蓋腱を介して脛骨粗面へ
2024.4.16 
