「KUNDALINI TANTRA(クンダリニー・タントラ)/Swami Satyananda Saraswati(スワミ・サティヤナンダ・サラスワティ)著」を読み進めていく形で、クンダリーニヨガ(クンダリニーヨーガ)の概要を紹介していきます。
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今回は第1章の1節、クンダリニーを「飼い慣らす」ことについての部分です。
クンダリーニヨガの研究については、以下のページにまとめてあります。
この記事の目次
不意に訪れる覚醒
Tame(飼い慣らす)
第1章1節のタイトルは、「Ye Man, Tame the Kundalini」となっています。
Yeは古い英語で「汝ら」といった意味のようです。
ここで、「Tame」という言葉を用いている意味を考えてみると、サティヤナンダ氏がクンダリニーをどのように捉えているかを考える上で役立つかと思います。
Tame(テイム)は、「飼い慣らす」「制御する」「従わせる」といった意味の動詞です。ちなみに彼は「Taming the Kundalini」という本も書いています。こちらは弟子への個人的なアドバイスが時系列で書かれているものです。密教(タントラ)とは本来そのように、師匠から弟子へマンツーマンで伝えられるべきものであり、それを文章として他の人が読んでそのまま真似しても意味がないことも多いですが、そこには多くのヒントも含まれています。
クンダリニーは「蛇の力」「シャクティ」などと呼ばれることもあり、その力は「人の意志とは無関係に動き出す」可能性を持っています。ヨーガの修行など行っていないのに、不意に覚醒してしまうということもあり得ます。
そのエネルギーは心身を傷つける可能性もあるため、クンダリニー覚醒を意識的に目指して行く上では、注意深く準備した上で、動き出したクンダリニーを「飼いならす」必要があります。
覚醒の起こり方
本節では、サティヤナンダ氏が少年時代に「不意にクンダリニーが覚醒したと思われる経験」が、いくつか書かれています。
I was sitting quietly when suddenly, without any effort, my mind turned inwards.
これらの経験に共通するのは、「突然」「思いがけずに」起こっているということや、「肉体」を離れて「内的経験」をしているといったことのようです。
また、それらは通常の体や心ができる経験とは異なり、とてもパワフルで、予知のような超常的なイメージを伴ったりするようです。
クンダリニー覚醒時の感覚
人それぞれ異なる、思いがけない感覚が起こる
クンダリニー覚醒時には、「思いがけず」いろいろな感覚が心と体に巻き起こります。
その経験は人それぞれ、覚醒時の心身の状態などによって異なるようですが、サティヤナンダ氏もその一端を説明しています。
こういった情報は、クンダリニーについて全く知らない状態で見ると、ただの幻覚や幻視のようにも見えるかもしれません。
しかし、その一端をつかみかけたときに改めて見ると、とても重要なヒントを含んでいることがわかってきます。
覚醒時に起こる感覚の例
I felt that I was vibrating very fast, the light currents were terrific. I experienced the supreme bliss, like the climax of a man’s desire, and it continued for a long time.
いろいろな人々の覚醒経験をみていくと、「振動を伴う」「光をみる」「電気的な刺激を感じる」「幸福感に包まれる」といったものが多いようです。
また、覚醒状態は、体を動かすとすぐ終わってしまうので、覚醒した状態で活動するにはどうしたら良いのだろうか?といったことが書かれています。
肉体から意識を離している状態でしばらく待つとそれが起こり、意識を「肉体」に移してしまうと途端に終わってしまうという例はよく見受けられます。
サティヤナンダ氏は、これらの経験を経た後、シヴァナンダ氏に師事して、タントラやヨーガに一層興味を持ち研究を深めていったようです。
クンダリニー覚醒によって人はどうなるか
どんな能力に目覚めるのか
When kundalini awakens, not only are you blessed with visions and psychic experiences, you could become a prophet, saint, inspired artist or musician, a brilliant writer or poet, a clairvoyant or messiah. Or you could become an outstanding leader, prime minister, governor or president.
クンダリニー覚醒によって、エネルギーや表現が湧き出てくるようになった人は、自然と音楽家や芸術家になっていくといいます。
また、予知能力や透視能力が目覚める人もいるかもしれないし、そこまでいかなくとも気づきが磨かれることによって物事を正しく見定めることができるようなれば、優れたリーダーや政治家にもなれるであろう、と説明されています。
クンダリニーはどんなエネルギーなのか
Its awakening generates electrical impulses throughout the whole body,,.
クンダリニーは神話や幻でもなく、催眠のようなものでもなく、肉体の仕組みの中に存在するものであると述べられています。
覚醒時には電気的なインパルスが体全体に生じ、それは科学的に測定可能であるとしています。
「電気的な刺激を感じる」ということは、クンダリニー覚醒における重要なポイントかと思います。
私の場合は、そのときの状態にもよりますが、静電気的なサワサワモゾモゾした感覚が、体全体を包んだり、尾骨仙骨あたりに生じたりすることが多いです。特に日常生活で使いすぎている場所(スマホを触るときによく使う左手の親指など)には、熱いような感覚が起こることもあります。
こういった感覚は、不意に起こることもありますが、プラーナーヤーマやムドラーを用いることで、起こるきっかけ自体は意図的にすることができるようになっていけるかと思います。ただ、起こったあとの挙動は予想できないこともあるので、最初はとても恐怖を感じることもあるでしょう。そのときいかに「飼いならす」ことができるか、そのための方法を学んでいきます。
クンダリニーというものがよくわからなかったとしても、自分の中にいくつかの別の意志が働いているというのは、気づきを向ければすぐにわかるかと思います。やせたいのに食べてしまう、寝たいのに眠れない、働きたいけど休みたい、いろいろな相反する意志の中で、強い意志が実現します。
クンダリニーが動き出すとき、そういったいつも抱いている意志とは比べ物にならないほど強い、「別の」意志を感じるかもしれません。
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参考文献
「Kundalini Tantra 英語版 ペーパーバック」 Swami Satyananda Saraswati (著)
「Kundalini Tantra 英語版 Kindle」 Swami Satyananda Saraswati (著)


