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気づきを磨く

自分の中にあるはずの「幸せの指標」を覆い隠している、数々の障害を取り去っていくために、まずはそれらの障害に気づく必要がある。

障害というのは、別の言葉で言えば「癖」である。

人はそれぞれ様々な癖を抱えて生きている。そして生きている中でさらに癖に癖を重ねていって、がんじがらめになっている。

癖には体の癖だけでなく、心の癖もある。先入観、思い込み、ネガティブ思考、過剰な楽天思考、といったものもみんな心の癖であり、ありのままの物事に気づくセンサーを曇らせる原因となっている。

気づきのセンサーを働かせるためには、これまた数々の障害を取り去る必要がある。

どこから手をつけていったらいいのか。意外とそこに気づくのは簡単である。

明らかに、無駄だと思っていることから少しずつ、手放していったらいい。

ただし、実際に手放すことは結構難しい。

長年積み重ねてきた癖は自らの血肉であるかのように思い込んでしまい、なんとそれを手放したくないと思って執着してしまうのである。

「価値観」といったものもそうである可能性がある。

価値観に執着したり、それをプライドを持って堅持したいと思ってしまっている人は多い。

その価値観は、一体どこから得たものなのか。

もしその価値観が、他者との比較によらない絶対的なものであるなら、それは幸せの指標としてふさわしいものである。

そうではなく、他者から得た価値観だったり、他者を意識した価値観だったりするのであれば、手放さなくてはならない。

手放すべきかどうかを判断するには、その癖を客観的にありのままに観察する必要があるかもしれない。

ゴミ捨てと同じである。思い出のつまった大切なものかもしれないが、本当は要らないものかもしれない。なるべく雑念を捨てて、客観的に観察してみれば正確な判断ができる。

たまったゴミを一気に捨てるのは難しい。ひとつひとつ、観察してみればいい。

そして、これ以降は新しいゴミをためないようにしていくことも必要である。

そうすれば、時間はかかっても、確実にゴミは減っていくはずである。

邪魔な癖を取り去って、透明感のある純粋なセンサーを使えば、自分の中にある「幸せの指標」にたどり着くだろう。

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