研究の軌跡 目次へ 目的別メニュー

研究の軌跡_20230131

呼吸数が寿命に関係しているという説がある。

一生にできる呼吸数が決まっていて、それを消費していくと死が近づいていく。呼吸をゆっくりにすれば、寿命を伸ばすことができると言われる。

本川達雄氏の「ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学」によれば、動物の一生における心拍数と呼吸数はおおむね決まっているという。

瞑想・三昧が深まった末に自然に起こるケーヴァラクンバカの状態は、呼吸が行われていないので寿命が消費されることがない。

特定のプラーナーヤーマを行った(あるいは自動的に生じた)際に、鼻の奥が異様に拡がってスースーするような感覚がある。

この鼻の状態と、頭を適切な位置に置いて気管が適度に開いた状態を保てば、「吸って吐く」という動作をしなくても、身体の維持には十分な空気の入れ替えが自動的にできるのではないか。

ポンプで空気を出し入れすることなく、ただその入口を開いておいて、ゆっくりと肺が働いて空気の入れ替えは自然に行われているような状態である。その際、呼吸数は増えないので、寿命は縮まらないという計算である。

ウジャイ呼吸もそのひとつの助けとなる行法である。

鼻の奥・喉の奥に音や空気で振動を与えて整えるようにすると、視力も改善する感覚がある。息の通りが悪いと、視力も下がる。

厳密には、「呼吸数」というより「酸素消費量」が寿命に関係するようにも思える。

さておき、健康・寿命を考えるならば、まずは呼吸と心拍を観察することから始めると良いであろう。

参考書籍

研究の軌跡 目次へもどる

サイト内検索

コラムを探すページへ