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研究の軌跡_20240422 骨の持つ意味

重力の中で直立するために、私達は骨をつくった。

骨がない状態で、肉の塊を重力の中に置いたら、ぐしゃっとつぶれてしまう。

地を這うように生きていくなら、それでもいいだろう。

それでも骨をわざわざつくったのだから、「重力に対して、なるべく垂直に立ちたい」という明確な意志が感じられる。

進化論には諸説あれど、生物の中で人間は最も垂直に立ったり坐ったりできるというのは、その垂直度合いが「進化」を表しているのかもしれない。

 

頭蓋骨はどうだろうか。

脳を保護するためにつくられたようにも思われるが、脳の各部位を「適切な形・配置に整える」ためにあるようにも思える。

頭蓋骨で囲わない状態で脳を重力の中に置いたら、これもぐしゃっとつぶれてしまう。脳幹など下方の重要な部分が、機能しなくなってしまうかもしれない。

これは頭蓋骨だけでなく体全体の骨も、そのような「適切な形・配置に整える」という意志で並べられているようにも思える。

たとえば小腸や大腸は、背骨の支えによって見事な立体を描いている。

意志を通しやすいため私達は筋肉を主体に考えてしまいがちだが、体を支えている主体は骨である。

 

経絡は骨に沿って流れていると考える人もいる。

私達は明確な意志を持って、この体の形をデザインしたのだ。

骨の美しい配置を、思い出してみよう。

疲れにくい効率的な体の使い方を思い出せるはず。

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