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アーユルヴェーダと東洋医学を深める

アーユルヴェーダに興味を持った経緯は以前書いたが、レッスンにも少しずつ生かしていた。

日本人は診断好きな人が多い。ドーシャ診断のページを作ったりして、それぞれのタイプに適したヨガやアロマなどを提案できるようにした。

ドーシャ診断

特に食生活についてはよくアドバイスしてきたが、ちゃんと実践してくれた人にはそれなりの効果が現れているようだった。

以前読んでいた本に加えて、下記の本を読んでみたが、これはとてもまとまっているので、興味がある人には一番オススメしてきた。

「アーユルヴェーダ入門」上馬塲 和夫 (著), 西川 眞知子 (著)

より深めたい方には、同じ上馬場氏による下記の本もとても詳しい。

「新版 インドの生命科学 アーユルヴェーダ」上馬塲 和夫 (著), 西川 眞知子 (著)

アーユルヴェーダは、いろいろな病気に対する治療法や、病気にならないようにする予防法など、とても広範囲にわたってケア方法を教えてくれている。

予防法という考え方は、東洋医学のほうが日本人にとっては身近かもしれない。私はヨガから辿っていったのでアーユルヴェーダから入ったが、東洋医学についても知っておきたいと思った。

アーユルヴェーダは確かに魔法のようにいろいろなものを解決してくれそうな理論を展開しているが、盲信はしないようにしたい。他の医学との整合性はどのようになっているのだろうか、といった視点でも、東洋医学は調べておく必要があるだろう。

ひとまず、「教科書」と銘打っている下記の本を読んでみた。

「オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の 教科書」平馬直樹 (監修), 浅川 要 (監修), 辰巳 洋 (監修)

東洋医学を調べ始めたときの第一印象としては、とにかく体や世界の捉え方が独特で、難しいなーという感じだった。これは解剖学的・物質的な考え方では捉えられないと感じた。

最初はなかなかピンとこなかったが、アーユルヴェーダと照らし合わせていくと、近いものを感じてわかりやすくなってきた。たとえば、気虚・気滞・気逆の3つはまさに3つのドーシャが異常を起こしたときの症状と同じだったりする。

「経絡」というものも、ヨガやアーユルヴェーダでいうところの「ナディ」が近いのだろうと思った。

では「経穴(ツボ)」にあたるものもあるだろうか?そのときは知らなかったので調べてみると、「マルマ」というものがあるらしい。

ヨガのアーサナも、知らず知らずのうちにマルマを活用しているようだ。そのあたりの解説は下記の本が詳しかった。

「秘伝マルマ ツボ刺激ヨーガ (講談社+α文庫)」伊藤武 (著)

伊藤武氏の語り口はとても楽しくてわかりやすいし、絵もコミカルで良い雰囲気がある。

マルマに関してはもっと詳しく知りたいと思ったが、本は少なくて情報がなかなか得られなかった。ひとまず下記の本が一番わかりやすかったが、頻繁に売り切れているので古本でないとなかなか手に入らない。

「改訂アーユルヴェーダとマルマ療法 (GAIA BOOKS)」デイヴィッド・フローリー (著)

マルマと経穴は、近いところもあれば結構異なっている特徴もある。たとえばマルマは「大きさ」がそれぞれかなり異なっていたりする。詳しい話はここでは書かないが。

経絡・経穴については、鍼灸師が国家資格になっていたり、WHOも実用性を認めているくらいなので、結構情報が得やすかった。

前述の「東洋医学の教科書」には経絡図のポスターがついていたので、しばらくそれを眺めながら考察していたが、もっと詳しく知りたいと思った。

気の流れや経絡ごとの役割などについては、ざっと全体を捉えるには下記の本が役に立った。

「「気」で観る人体-経絡とツボのネットワーク (講談社現代新書)」池上 正治 (著)

鍼灸師を目指す人の多くがテスト勉強で使っているという「ツボ単」なる本も、よく使うようになった。

「ツボ単―経穴取穴法・経穴名由来解説・〔ユ〕穴単語集」坂元 大海 (著), 原島 広至 (著)

東洋医学の技法としてその他のものとしては、漢方薬も気になっていた。

「目を良くしたい」という目的で調べていたところ、漢方薬としては「杞菊地黄丸」がよく使われるらしい。しかし結構高い。これを日常的に使っていたら結構コストがかかる。

「【第2類医薬品】杞菊地黄丸クラシエ 168丸」

どうやらこの「杞菊地黄丸」という名前が表しているのは、いくつかの植物が組み合わさっているということらしかった。その中で特に目に効くものとして「枸杞子(クコの実)」に目をつけた。杏仁豆腐にのってることもある赤いやつである。これなら食材としても使えるし、それほど高価でもない。今でも毎日摂り続けている。

「ユウキ クコの実 250g」

枸杞子は、「腎」を補う効果があるという。腎とはなんなのか、最初はよくわからなかったが、東洋医学を勉強していくと、腎の経絡がもつ役割などが少しずつ分かってきた。それがめぐりめぐって、目にも効くということである。漢方薬は、西洋医学の薬のようにピンポイントで「抗◯◯薬」というように効かせるものではない。

こういったことを調べていくうち、ナディとマルマ、経絡と経穴といった、「目に見えない器官」があるらしいということがわかってきた。じつは健康を左右している要素としては、目に見えている肉体だけではなく、こういうものも重要なのではないか?などと考えるようになった。ヨガも本来は、肉体(粗大身)だけでなく、通常は目には見えない「微細身」も扱うものである。

人間は、目に見えない・触れないけれど知覚するという例は結構あるらしい。たとえば腕を切断してしまった人が、存在しないはずの指の感覚があったりすることもあるという。そのあたりの話は下記の本が有名で、いろいろな事例が書かれている。

「脳のなかの幽霊 (角川文庫)」V・S・ラマチャンドラン (著), サンドラ・ブレイクスリー (著), 山下 篤子 (翻訳)

このあたりを調べていると、オカルトの領域の情報も多くなってくるが、人間の本質に迫るには必要だと思ったので、勇気を出して調べていくことにした。

バランスを失わないように、盲信しないように、慎重に進んでいく。

 

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