(微細身やチャクラ・経絡などについてまとめたページはこちら↓)
経絡・経穴・ナディ・マルマ・チャクラ論
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ヨーガでは、身体を3つに分けて考える。通常見たり触ったりできる肉体は「粗大身」、それを包み込む(重なり合う)ように「微細身」があり、さらにそれらを生み出す元となる「原因身」があるという。
ハタヨーガにおけるプラーナーヤーマやムドラーなどの行法は、粗大身を用いてはいるが、明らかに微細身をコントロールすることを意識したものである。
また、鍼灸における経絡・経穴なども微細身に対して施術しているように思える。
目に見えないものとなってくると、とたんにあやしい情報が多くなってくるが、自分の感性を頼りに、バランスを保ちながら進んでいこう。
まず、「オーラ」とよく呼ばれているものに注目してみた。これはおそらく微細身を表しているのではないかと思っていたが、正確には何層ものオーラがあるらしい。ヨーガでは3層の身体(シャリーラ)または5層の鞘(コーシャ)として定義されるが、もっと多くの層で分けて考える学派もあるらしい。
オーラで調べてみると、あやしい本もたくさん見つかったが、なんとなく下記の本を選んでみた。
「光の手―自己変革への旅〈上〉」バーバラ・アン ブレナン (著)
「光の手―自己変革への旅〈下〉」バーバラ・アン ブレナン (著)
いわゆる「ヒーラー」と呼ばれているバーバラ・アン・ブレナン氏の本だ。読んでみると、この方はとても誠実に書こうとしているのが伝わってくる。
オカルト系の本を読むと、誇張された表現にまみれているわりに肝心なことはもったいぶって伝えないといった、うまいこと信じ込ませよう・抱き込もうという意図が感じられることが多いのだが、この本では淡々と「自ら体感した事実」「技術としてのヒーリング」などについて語られていた。
上巻にはオーラの各層に関する説明などが書かれていたが、この時点ではなかなか難しかった。この方は7層のオーラを定義しており、さらに感覚を高めれば8〜9層なども見えてくるという。このあたりは後々、神智学などを調べてから対比してみて、やっと理解できるようになった。下巻にはチャクラを機能させるための方法やヒーリングの技術などが多く書かれ、病気の人のオーラの状態や、治療法などがいろいろと書かれていて興味深かった。
そして、この本の中にはなんとヨーガもよく出てくるのである。チャクラを機能させるための方法のひとつとして、クンダリニーヨーガでよく用いられるアーサナや瞑想法などの行法が載っていた。
そしてチャクラについては、かなり独特なシステムで描かれていた。私はそれまでチャクラは「点」のようなものだと思っていたが、この方の描くチャクラは、身体の上下前後へ向かって開いている「渦」のようなものだという。
参考記事:チャクラに関する研究まとめ2 〜チャクラの構造と位置〜
ヨーガの情報のなかでは、みたことのないチャクラシステムだった。なるほど、微細身の捉え方は、世界共通のものがあるというわけではないようだ。目に見えないものを感じ取るわけなので、感覚の精度などによって差があるのだろうか。
そもそも「チャクラ」という語の意味を調べてみると、「車輪」「円盤」という意味のようなので、たしかに点よりは渦のほうが合っているし、「開く」というより「回す」という表現が合っているのかもしれない。
ところで、現代ヨガでチャクラを扱っている人たちもいるのだろうか。そういえばあまり情報として出てこないので、そこを調べたことがなかった。
調べてみると綿本彰氏がよく出てくるので、下記の本を読んでみた。
一般的なヨガスタジオ界隈では「パワーヨガの人」という印象があり名前はよく伺っていたのだが、日本ヨーガ瞑想協会を運営されているほど瞑想に重きを置いておられる方だったようだ。
ついでに綿本氏のアーサナ本も買ってみた。ポイントがよくまとまっていて、初心者にもやさしいつくりだ。
さて、瞑想入門の本は、表紙の絵のとおりチャクラ瞑想がメインに扱っていた。
ヨーガで用いる7つのチャクラについて、それぞれのチャクラに集中した場合の効果などがまとめられていた。坐法などについても書かれている。
私にとっては新しい知識はあまりなかったが、初心者の方にチャクラを説明するにはとても良い本だと思った。
この方は、チャクラは「点」として定義しているようだった。初心者向けにわかりやすく定義しているだけなのかもしれないが。
そして、各チャクラを刺激するためのアーサナなども書かれていた。やはりアーサナを行う際にも粗大身だけではなく微細身を意識するのが本質的である。以前でてきたマルマを刺激するヨーガも同じような考え方であり、マルマとチャクラは同じようなものなのだろう。108あるマルマの中で最重要な7つをチャクラと呼んでいる、という定義もあるようだ。
調べていくと、チャクラを機能させるためには、いろいろな方法があるらしい。
チャクラに集中して行うアーサナも有効だし、坐ってチャクラに集中する瞑想を行ったり、呼吸法も行われたりする。また、音や色を使うこともあるようだ。
チャクラの色は、定義が微妙に異なる場合もあるが、7つそれぞれにある程度決まった色があるらしい。それぞれの色をイメージしたり、その色のパワーストーンなどを身につけて使うこともあるようだ。
音に関しては、ソルフェジオ周波数を聴いたり、クリスタルボウルの音を使ったりすることもある。
このあたりになるとあやしい感じもするが、「振動」を与えるとモノは変化するというのはわからなくはない。物理学的に考えても、特殊相対性理論は全ての質量はエネルギーに依存していると説明している。議論の余地はとってもあるが、特定の周波数に特定のモノが共鳴するという可能性はある。
クリスタルボウルの音を使ったCDがついている下記の本も買ってみた。各チャクラの説明や、クリスタルボウルがどのようにチャクラに作用するのかということが簡潔に書かれている。音は仕事中の穏やかなBGMとしてもよく使わせてもらっている。
「聴きながら眠るだけで7つのチャクラが開くCDブック」永田兼一 (著)
チャクラについて、少し現代のビジネス書っぽい流れで説明してくれている本もある。そういう本に慣れている人には、下記の本も良いと思う。
「7つのチャクラ―魂を生きる階段 本当の自分にたどり着くために」キャロライン メイス (著)
いろいろな海外の事例を交えて、7つのチャクラの各機能について説明してくれている。
このようにチャクラやオーラについていろいろ調べてみたところ、東洋西洋問わず幅広い人々がそれらの存在を感じているらしいということが分かってきた。ただ、その色や場所や形などは、微妙に差があったりもする。もっと詳しく調べてみるとしよう。
微細身にも意識を向けてみると、それまでバラバラっとしていた様々なヨーガの技法に統一感があるように思えてきた。微細身は、心の動きも大きく反映するものだという直感があったからだ。一見つながっていないように思えた、古典ヨーガが扱う心のヨーガと、ハタヨーガや現代ヨガが扱う身体のヨーガ。それらも自分の意識次第で、結局同じところへ行き着くのかもしれない。