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アシュタンガヨガを深めつつ、陰陽のバランスを考えるようになり、陰ヨガを始める

引き続きアシュタンガヨガ(アシュタンガ・ヴィンヤサ・ヨガ)の練習を続けていた。

最初のうちは、アシュタンガヨガはレベル分けされているということも知らず、通っていたスタジオで行われていた初級クラスのハーフプライマリーだけを練習していた。

フルプライマリーのアーサナは、DVDやYouTubeなどで見たことはあった。そういえばレベル2(インターミディエイト)のアーサナも本で見ていたはずだが、まだほとんど興味を示さなかった。まだまだ難しいと思っていたので、ハーフプライマリーだけしばらくやっていた。シルシャーサナ(ヘッドスタンド)も少しずつ挑戦し始めたが、壁を使わないとなかなかこわくてできなかった。

しかしその先には、より高度なアシュタンガヨガもあるらしい。

まだ実践するには早すぎるとはいえ一旦先のほうも見てみたいと思い、下記の本を見てみた(全貌ではなくレベル4まで)。

「アシュタンガヨーガアーサナ&ヴィンヤーサ」マシュー・スウィーニー (著), 豊田 成子 (翻訳)

なるほど、超人のようなアーサナがたくさんでてくる。マリーチアーサナはDまでかと思いきや、Eから先もあるらしい、へぇ。全体的にとても難しそうではあるが、次へ進みたくなる魅力を感じてアシュタンガヨガに没頭してしまう人が多いのもわかる気がした。

またこの本には、食生活や性生活のことや、チャクラなどに関することも書かれていた。難しいアーサナを実践する人は、スタジオでアーサナを練習するだけでなく、日常生活などもかなり変えていくのだろうし、肉体だけでなくエネルギー体(微細身)的なものも磨いていく必要があるのだろう。

となると、生活全体をヨガ的にしてみたいものだ、と思うようになってきて、さらにいろいろと食生活に関する実験もしてみていた。このあたりから、インドに行ってどっぷりヨガ的な生活をしてみたいという興味も湧いてきた。

さてアシュタンガヨガのクラスに出ていると、アシュタンガヨガだけをやっている人が多いということに気づいた。

私は、バランスをとるためというのと、自分のレッスンの幅を広げるためというのもあり、いろいろなクラスに出ていた。

バランスをとるという行為は自然にやってきたことだが、東洋医学のことを調べ始めてからさらに意識するようになった。

アシュタンガヨガはとても動きの多いヨガで、「陽」のイメージの強いヨガである。私は名前に陽の字が入っていることもあって、陰の要素も取り入れねばなるまいと思っていた。

そこで「陰ヨガ」のことを思い出した。インストラクター講座の時に、同期の人がボルスターやブロックを重ねて不思議なリラックス系のヨガをやっていたのが、陰ヨガを見た最初である。

通っていたスタジオには「陰ヨガ」のクラスはなかったので、おそらく近いものであろうと思って「リストラティブヨガ」というクラスを受けてみた。用具の関係などもあって定員も限られていて、それなりに人気のあるクラスだった。

1つのアーサナを数分かけてキープし続けるという不思議なヨガだったが、じーっと待っていると、体の深い部分が動き出すような感じがして、私にとってはとても良いものだった。

ヨガというと「適度な運動」をしに来ている人が多いと思うので、そういった人には全く興味のないヨガかもしれないが、この陰ヨガが有効に働く人もいるはずだと思い、私も実践しつつ、教えられるようになろうと思った。

「力を抜くのが苦手」というのは私にとっても課題であり、同じ課題をもっている人はとても多いと思われたので、柔軟性を高めるためにはただたくさん動いて力を使う「陽」のアプローチだけでなく、「陰」のアプローチも必要であると思われた。

ちなみに陰ヨガとリストラティブヨガの明確な違いは、後で調べて知ることになるが、どうやらそこのクラスではリストラティブヨガというよりは陰ヨガに近いものをやっているようだった。

参考記事:陰ヨガ・リストラティブヨガとは?〜力の抜き方を思い出し、深部をストレッチ〜

さて「陰ヨガの教え方」を教えてくれる資格講座などもいくつか見つかったが、どうもピンとこない。そもそも陰ヨガとはなんなのか?というところがまだハッキリしないので、ひとまず自力で調べてみよう。ということで一番ポピュラーそうな下記の本から調べてみた。

「陰ヨガの新しい教科書 Insight Yoga」サラ・パワーズ (著),

アーサナの名前などは、見慣れない英語が使われていた。どうやら陰ヨガは、インド発祥のものではないらしい。アメリカで作られた比較的最近のもののようだ。

最近作られたヨガというと、どうも商売っ気があるものが多くて警戒していたが、陰ヨガの考え方自体はしっくりくるものがあった。

東洋医学の要素も取り込まれているようで、各アーサナごとに意識する経絡などが示されていた。

しかし技法自体の説明はどうも浅い感じがしてしまった。流行りのマインドフルネスなども取り入れて説明されていたが、それなりに瞑想について調べていた私にとっては、そこまで響かなかった。おそらく著者のサラ・パワーズ氏に直接教わればもっと深い話が聴けるのかもしれないが、この時点ではその方向へは気が進まず、「陰」というコンセプトを元に、東洋医学や瞑想などの知識を取り入れて、自力で陰ヨガを作ってみようと思った。

なので私が今教えている陰ヨガは、本流の陰ヨガで行われているアーサナにこだわらず、いろいろなアーサナを「陰」的に行うような形にしている。

そもそも本流の陰ヨガとはなんなのかというと、おそらくアメリカで、ポーリー・ジンク氏やポール・グリリー氏が立ち上げた流れがそうなのであろう。

おそらくその流れに近いもので、一番詳しく書かれていると思われた本は、下記のものである(英語)。

「The Complete Guide to Yin Yoga: The Philosophy and Practice of Yin Yoga (English Edition)」英語版 Bernie Clark (著)

陰のコンセプトや実践方法など細かく書かれていて、とても参考になった。

というわけで、しばらく「陽」のアシュタンガヨガと「陰」の陰ヨガ(半分オリジナル)を中心に、自分の実践を続けていった。

 

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