「何を食べるべきか?」シリーズ。
アーユルヴェーダやヨガでは、心の性質を表す3つの要素があると考えます。食べ物や日頃の行為、行うヨガの種類などによってこれらのバランスが変わってきます。
この記事の目次
心の性質を左右する3つの要素「トリグナ」
- サットヴァ(純粋さ)
- ラジャス(激しさ)
- タマス(重さ・惰性)
これらは3つの「グナ」と呼び、3つ合わせて「トリグナ」と呼びます。
3つのバランスによって心の状態も変わってきます。
グナとドーシャの関係・心に与える影響
3つが全てが相反しているわけではなく、
「ラジャスとタマスのバランスを取りながら、サットヴァを増やしていきましょう」
と考えるのが良いかと思います。
ラジャスが増えるとヴァータ・ピッタが増大し、素早さや行動力・意志の力が強くなりますが、増えすぎるとイライラしたりせかせかしたり、ヴァータ・ピッタ特有の症状がでてきます。
タマスが増えるとカパが増大し、せかせかした心はおさまってきますが、増えすぎるとやる気がでなくなったり動きが遅くなったり、カパ特有の症状がでてきます。
サットヴァが増えると、生命力・幸福感などが増して本来の健康的な状態に近づいていきます。
トリグナをバランスするための食べ物
サットヴァを増やす食べ物
米・牛乳・ごま油・アーモンド・新鮮なフルーツ・はちみつなど
ラジャスを増やす食べ物
辛いもの・肉類・にんにく・たまねぎなど
タマスを増やす食べ物
保存食品・レトルト食品・鮮度が低いもの・油っこいものなど
バランスを崩すと、そちらの方向へさらに崩れ始める
たとえばタマスが多い太り気味な人は、より油っこいものを食べたがり、さらにタマスの方向へバランスを崩していきます。
辛いものが好きでいつも激辛ラーメンなどを食べている人もよく見受けられますね。その場合はラジャスへとバランスを崩していきます。
まずは自分の状態に気づき、バランスが崩れているのと逆側の食べ物を食べたり、逆側の性質を持つヨガを行ったり、逆側の性質を持つ人としゃべったりすると、バランスが取れていきます。
また、サットヴァなものを食べたり、サットヴァな行いをすることで、より理想的な状態に近づき、全体のバランスも取れていきます。
なるべくサットヴァなものを食べ、サットヴァな行為をする
できるだけ新鮮で刺激の少ない中庸な食べ物(どんなものにも合わせやすい)がサットヴァな食べ物であることが多いです。
サットヴァな行いとは、純粋な心で行うことです。
世界に害を与える行為や、執着から生まれる行為など、「余計なこと」を考えながら行う行為は、サットヴァではありません。
ラジャスやタマスは、時にバランスをとるために役立ってくれますが、「余計なこと」も生み出していきます。
自然に、純粋に生きている状態。幸せな状態とは、そんな感じなのだと思います。