オチも答えもありませんが、ちょっとした言葉遊び。
ヨガのポーズはサンスクリット語で「Asana(アーサナ)」と呼ばれ、日本では「ポーズ」「坐法」「姿勢」「体位」などと訳されます。
では英語ではどう訳されるかというと、「Pose」と「Posture」が混在して用いられているようで、ふと気になったのでPoseとPostureの違いを調べてみました。
サンスクリット語「Asana」の意味
サンスクリット語は、ひとつの言葉でも文脈によって様々な意味を持ちます。日本語もそうですが、日本語よりもさらに複雑です。
Asanaの意味をざっと調べてみると、
- posture 姿勢
- abiding 永続
- stopping 停止
- encamping 野営
- halting もたつく・つかえる
- sitting 着座
- seat 座
- stool 椅子
- part where the driver sits 運転席?
- place 場所
といった感じで、座る・止まるといった動作や状態、あるいは座るための場所などを表すようです。
古い時代の「アーサナ」は、現代ヨガのような立ちポーズはほとんどなくて坐法がメインであったため、Postureの意味は比較的新しく付け加えられたのではないかと思われます。
「Pose」と「Posture」の比較
いくつか比較解説を調べてみて感じたところでは、
Poseは意識して行われるもの。
Postureは無意識や習慣で行われるものもふくむ。
Poseはアーティスティック(非日常)な表現。
Postureは日常的なふるまい。
Postureは「良い」「悪い」の基準を伴うことが多い。
といったところが違いのように思えました。
これらを見てみると、ヨガの実践として行われるAsanaは、
- 意識的に行われる(熟練すると、無意識でも行われるようになるが)
- 日常生活の中で行われるものではないものがほとんど(日常の姿勢として行われるものや動作として行われるものもある)
- 「正しい方向性」というものはあるが、その瞬間に行われるアーサナは「良い・悪い」で判断されるものではなく、自分なりの形で行われるべきもの
といった点から、厳密には表現できませんが「Pose」のほうが近いように思えます。
とはいえヨガの実践は、完全に日常から切り離されたものではなく、日常の中にも溶け込んでいくのが良いと思います。
Asanaを正しい方向性で実践していくことで、日常的な「Posture」を直していくためのヒントもたくさん得ることができるでしょう。