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体のセンターについて

体のセンターについて

センターを常に把握し、自在にコントロールする

スポーツでも、日々の生活でも、体のセンターを意識することで、いろいろと都合の良いことがあります。

センターとは何なのか?

重心、モーメントにおける支点、意識の焦点など、いろいろな観点からセンターを考えることができます。

重心位置としてのセンター

おそらく多くの人が最初に意識する「体のセンター」とは、「左右のセンター」かと思います。

左右だけで考えれば、そのセンターは、体を左右に真っ二つに分ける面(正中矢状面)ということになります。

ただ、体のセンターを考える上では、ここで止まっては不十分です。

「左右」があるということは「前後」があり、「上下」もあります。

左右のセンターは分かりやすいですが、前後や上下となると、どこがセンターなのか分かりにくくなります。

前後のセンターは、見失っている人が多いようです。最初に立ち姿勢をとってもらうと、よくわかります。

たとえばセンターを前方向に誤解している人は、体全体が背中側に反っている姿勢になります。この姿勢を続けていると、腹筋などが弱っていき、腰が痛くなっていくことが多いです。

前後のセンターを探すということは、重力に対して一番楽に立てる姿勢を目指すことです。これが実は一番自然で美しく見える姿勢につながっていきます。

左右と前後のセンターがわかると、そのセンターは体を上下に貫く1本の線になります。

では、上下のセンターとは?

たとえば、ウィトルウィウス的人体図はいろいろなヒントを含んでいます。へそのあたりを中心とした円が描かれていますが、重心位置は手足の位置や、内臓の位置などによってダイナミックに変化します。

ウィトルウィウスはへそを中心とすることによって人体の比率に正確な数学的定義付けを試みたが、この定義には問題がある。人体の中心(重心)は四肢の位置によって変化し、起立した状態では通常へそよりも10センチほど下にあり、腰骨のあたりとなる。

(Wikipedia contributors. “ウィトルウィウス的人体図.” Wikipedia. Wikipedia, 28 Nov. 2019. Web. 28 Nov. 2019.)

たとえばウディヤーナやナウリといった技を使えば、内臓の位置は結構変わります。

アシュタンガヨガなどで用いられるムーラバンダ・ウディヤーナバンダを使うことによって、少し重心は高く・後ろへように感じられるようになります。

体のセンターは、姿勢によって大きく変化します。

しかしどんな姿勢をとっていようとも、重心位置は存在します。

柔道の三船久蔵十段は、倒れないようにするためには「球」を目指すべしと説いています。

柔道の根本を表すのものは「たま」すなわち球にあると信じます。

球は倒れたためしがない。いくら転々と弾んでも、中心を失うことがない。

つまり球は、絶対に倒れないものであります。これは、球の動きに無理がなく、常に中心を保ち、無限の進化を産むからであります。

動きにおけるセンター

「動きにおけるセンター」とは「重心」とはまた異なった概念で、動きが生じる上で重要なポイントです。

たとえば歩くときや走るときに脚を動かす際のセンターは、股関節と考えることもできますし、大腰筋が起始している腰椎と考えることもできます。

大腰筋から動かすという意識をしたほうが、より大きく楽に脚を動かすことができます。脚が股よりも20〜30cmくらい上から分かれているようなイメージをする、ということです。このようにセンターの意識によって、体の働きは大きく変わってきます。

イメージトレーニングが効果的なのは、このあたりの意識の改善につながるためです。

自在に体を使うためには、意識を改善した上で、実際にヨガのポーズなどで動かして柔軟性と筋力をつける必要もあります。

心とも関係するエネルギーセンター

その他のセンターとしては、チャクラなどもエネルギーセンターとして考えられることがあります。

チャクラは心をうまくコントロールする際のセンターとしても扱われ、心と体をつなぐポイントともなりえます。

参考:チャクラに関する研究まとめ2 〜チャクラの構造と位置〜

センターを常に把握するために、気づきを磨く

センターを意図的にコントロールするためには、動いているときも、止まっているときも、瞑想しているときも、今どこにセンターがあるのかということを把握し続ける必要があります。

気づきを磨き、気づきを絶え間なく連続させていきましょう。

参考文献

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

高橋陽介

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