背骨は、1方向に曲がるだけでなく、複数方向への屈曲や回旋を伴って複雑な動きを行えます。
「ソー」は、固まった背骨の複合的な柔軟性を取り戻せる、とても気持ちの良いエクササイズです。
ソーは「のこぎり」の意味。のこぎりのように足の小指の外側を切るような動作を行います。
ソーの効果
- 背骨全体の屈曲・伸展の柔軟性UP
- 背骨の回旋の柔軟性UP
- 体幹(腹筋・インナーマッスル)の強化
- ハムストリングスの柔軟性UP
- 肩甲骨の柔軟性UP
- 肩こりの緩和
- 腰痛の緩和
ソーの禁忌・注意点
骨盤が立っていないと、ただつらいだけであまり効果がありません。
ハムストリングスを怪我していたり、柔軟性が足りずに骨盤が立たない場合は、下記モディフィケーションを参考にしてください。
ソーのやり方
1)長座の姿勢で坐り、両腕を肩の高さに持ち上げて伸ばします。手のひらは下向きにします。
2)両脚を90〜120°に広げ、両腕は視野の端に入る程度の角度に広げます。ここで骨盤が後ろに倒れているようであれば、下記モディフィケーションを参考に、骨盤を立てた姿勢をつくります。
3)両坐骨は均等に接地した状態を保ち、吸いながら上半身を右へツイストします。手の小指が足の小指よりも外側に来るように深くねじります。
4)吐きながら2回、以下の動作を行います。みぞおちを深く引き込み、背骨を丸めるようにして手を足の外側の向こうへ伸ばしていき、手の小指で足の小指の外側を切るようにします。
5)吸いながら上半身を起き上がらせて、反対側へツイストします。2回吐きながら、同様に小指の外側を切る動作を行います。ここまでを1セットとして、3〜5セット行います。
モディフィケーション(簡単バージョン)
骨盤が後ろに倒れてしまう場合は、膝を曲げて行うか、畳んだブランケットやブロックの上に坐って、骨盤を立たせて行います。
ソーのコツ・練習法
ツイストと、背骨を丸める前屈を組み合わせた複合的な動作なので、それぞれを分けて練習するのも良いでしょう。
背中はまっすぐ立てて、腕の角度が狭くなりすぎないように保ちながら、手の小指が足の小指よりも外側に届くようにまずはツイストだけを練習します。
背骨を丸めた前屈は、みぞおちを引き込むようにお腹のインナーマッスルを使います。この動作は、スパインストレッチフォワードが良い練習になります。
呼吸に合わせて、動作を分割するのが重要です。
吸う息でまずはツイストしきってから、吐く息で前屈(切る動作)を行うようにします。
シークエンス例
- スパインストレッチフォワードからつなぐ場合が多いです。
- 脚を揃えてロールダウンして仰向けのエクササイズへつなぎます。
- ローリングライクアボールやオープンレッグロッカーなど坐位のエクササイズへつなぎます。