「形」は、それを見たり思い浮かべたりするだけで、人の心や体に変化を与える力を持っています。
企業のロゴマークや、武将の旗印など、人々を鼓舞したり、特定の影響を与えたりする目的でも、昔からさまざまな図形が用いられてきました。
私はデザイナーをしていたのでロゴマークをつくることも多かったのですが、作り方としては、直感でいくつか作って、クライアントに好みの候補を選んでもらいながらブラッシュアップしていく感じでした。
Webデザインに関してはある程度セオリーに則ってつくることが多かったですが、ロゴに関してはわりと直感で作っていました。
そんな感じで、形をつくるということはたくさん行ってきたのですが、形の持つ力をあらためて認識したのは、デザイナーの仕事はほとんどしなくなった最近のことです。
最初のきっかけは、足立育朗氏の本でした。
「波動」という言葉がメインテーマの、なんだか得体の知れない本でしたが、なんとなく手に取る機会があり、読んでみました。
私は元々、応用物理科にいたので、波動というものは学問的にある程度認識してはいました。
しかしこの本では、現代の物理学の次元とは異なる、不思議な世界を描いていました。
なにやら図形を描いた紙の上に、濁った水晶などを置いておくと、濁りが消えてキレイになったりする、などという話が語られていて、ほんまかいな…と最初は思いました。
ただ、なんとなく彼の描いた図形を見ていると、気分が安定するような感覚もありました。
心をからっぽにして、雑念のない状態で、「◯◯な効果のある図形を描きたい」という純粋な思いを持ってペンを持っていると、自然とその図形が描けるといいます。
私も試しにやってみたところ、たしかになんとなくそれっぽい図形が描けました。
最初に描いたのは↓こちらだったようです。「筋肉がリラックスする図形」、そのときは首肩コリが気になっていて、体も硬かったのでしょうね。この絵ではまだぼやっとしていますが、雑念の度合いなどによって、もっとシンプルに鮮明に描けることもありました。
これは個人的に「『そういう効果を求めて描いた』という思いを想起させるから効果がある」のかもしれませんし、他の人が見てもそういう効果があるのかもしれませんが、まだそこまで実験はしていません。
「自己治癒力を高める図形」など、効果の近いものをいくつか描いていると、わりと同じようなモチーフがよく用いられているように感じました。
ただ、「多次元的思考を導く図形」といった異なる次元のイメージをし始めると、また異なるモチーフが登場しました。その時の心身の状態や雑念の度合いなどにもよって、同じことを思って描いても、複雑になるときもあればシンプルになるときもあります。
いろいろ描いているうちに、だんだんそれが立体になったり、回転や流れなどの動きも含めて想起されるようになっていきました。二次元的なものから、三次元、四次元となっていったのでしょう。
こういったものを調べていくと、「神聖幾何学」と呼ばれる分野の情報によく出会います。
特に私はフラワーオブライフの図形がとても好きですね。生命の樹なども有名ですね、エヴァンゲリオンでも出てきました。フラワーオブライフは生命の樹も含めて様々な要素を内包しているとも言われています。
こういった図形は、宇宙の成り立ちを表しているなどとも言われますし、言語を用いないメッセージ・隠されたメッセージなどを伝えるためにも用いられます。宗教的に用いられるにも、信徒だけがわかるメッセージを含ませたりなど、都合が良い場合も多いでしょう。
図形のもつ力は、無意識的に働きかける部分も大きいようです。
ヨガのアーサナやムドラー(印)も、図形的な効果を持っていると感じます。正確な形で行うほど、その効果は高まるのでしょう。
図形をイメージする瞑想(観想)も、しっかり明確にイメージして行えば、確実に変化が訪れるでしょう。
形にはこういった力がある、ということに気づいた上で、身の回りに置くものは、なんとなく気持ち良いと感じるものを選んでみると良いかと思います。
不思議な力を扱うものにはあやしさが伴うこともありますので、しっかり気づきを働かせて、本当に力のあると感じるものを選ぶようにしましょう。
描いた絵は、たまに↓こちらにアップしていきます。
参考文献
足立育朗氏の本はなかなか難解ですが、妹の足立幸子氏の本はとてもやさしくてオススメです。
「フラワー・オブ・ライフ ― 古代神聖幾何学の秘密(第1巻)」ドランヴァロ・メルキゼデク (著)