この日から、本格的に沖縄本島南部をまわっていきます。
まずは西の方、糸満あたりの定番スポットを中心にまわります。
奥武島の朝
この日は諸事情あって10時以降に出発することになっていたので、朝食を10時でお願いしていました。
窓から日の出が見えますよ、と聞いていたので日の出の時刻に起きようと思っていたら、自然に目がさめました。
部屋の窓からも朝日が見えましたが、せっかくなので海沿いまで歩きます。
奥武島の中にもいくつか史跡や礼拝ポイントがあり、その中で気になっていたのが、南東の端にある龍宮神(看板によれば「竜宮神」)です。宿から歩いて3分くらいのところにあります。
崖の上から階段が続いていて、岩の上に小さな礼拝所があります。
東向きで、朝に瞑想するには最高の場所でした。結局奥武島に滞在中は毎朝、ここで瞑想していました。
少し太陽が昇ってきたところで龍宮神を後にして、奥武島の中を少し散歩します。
龍宮神のすぐ近くに海へ下りていく別の道があったのですが、そこに立っていた樹も良い雰囲気でした。
次に島の真ん中にある、奥武島観音堂に行ってみます。
奥武島は真ん中を境にして南側が高くなっていて南北の間には崖や急坂があります。下の写真は、南側から北側を見ている図です。向こうに見えるのは沖縄本島で、奥武島と橋でつながっています。
観音堂はその崖の中間あたりにあり、周辺には公民館など主要な施設が集中しています。
さて観音堂に行ってみると…なぜかおばちゃん3人が中でおしゃべりをしていました。地元の人にとっては、そういう親しみのある場所なのかな。邪魔するのも悪いので、遠くから軽く手を合わせて去りました。
観音堂の近くにいくつか史跡があり、その中でもタカラ城の雰囲気が良かったです。
いちおう碑が立っているようなのですが、定期的に礼拝されている様子ではありませんでした。あまり人が立ち入らない感じで、少し藪をかき分けて上っていきます。
この樹と岩には、なかなか活き活きとしたパワーを感じます。
龍宮神(竜宮神)の場所
タカラ城の場所
ゲストハウスりゅうかくの朝食
一通り散歩したあと、宿にもどって朝食です。
東と北に窓が開いて、海風の抜ける気持ち良いゆんたくルームで、贅沢にひとりで朝食です。
おじぃが丁寧に用意してくれます。「ごゆっくり!」と。
パンとたっぷりサラダと、温かい卵料理、フルーツ、ヨーグルト、という基本構成で、内容が日替わりで少しずつ変わります。
フルーツの存在感が大きいです。パイナップルとパッションフルーツが定番で、アテモヤが出た日もありました。ハイビスカスの花も、食べられます。
彩り豊かでしっかりした朝食、そしてなによりこの空間が素晴らしいのです。滞在中はずっと天気が良く、毎朝太陽と海風を浴びながら、この時間を過ごさせていただきました。
平和祈念公園
さて、定番スポットをまわっていきます。このあたりは、やはり戦争の跡を感じる場所が多いですね。
引き締まる思いです。空も少し曇り始めました。
広いですね。
「平和」への思いに溢れた場所です。そこには戦争を肯定するような思想は一片もありません。
各都道府県などが鎮魂の塔を立てていますが、三重県の場所には伊勢神宮を意識してか、鳥居がありましたね。
海を見渡せる広々とした場所もありますね。ただ、落ち着いて坐っていたいかというと、そういう場所ではないように感じました。やはりそこには、強く偏った想いが漂っているように感じられました。
平和祈念公園の場所
大度海岸・ジョン万次郎上陸の地・大度竜宮
大度のあたりにはいくつか気になっていた民宿があり、そのあたりにも行ってみました。
ただ、そこから海岸におりていく細い道が地図上にあるのですが、それが発見できず…。一旦331号線へ戻ってから、大度海岸へ農地の中を下っていきます。
大度海岸(ジョン万ビーチ)にはマリンスポーツをしている人たちもいました。
ジョン万次郎に会ったあと、
大度竜宮まで下りていってみます。
潮がそこそこ満ちていたので、礼拝所まではたどりつけませんでしたが、この場所は雰囲気がいいですね。人の気配は全くありません。
先ほどの奥武島の竜宮神に始まり、この旅ではたくさんの竜を見かけました。辰年だからというわけでもないですが。
大度海岸の場所
平和創造の森公園
331号線を走っているとよく案内を見かけますが、平和祈念公園と比べるとこちらはほとんど人がいませんね。
静かで落ち着いた公園という感じです。
ただ、駐車場や付近の道路は、近くの米須海岸に遊びに来た人々の車でいっぱいになっています。
展望台から、海岸のほうが見渡せます。
平和祈念公園にはなかった「東京之塔」が、こちらにありました。
平和創造の森公園の場所
琉球ガラス村
家族向けの観光地のような感じで作られている場所ですが、結構楽しめました。
琉球ガラスの工芸士の人々の作品はとても美しかったですね。しばらく見入ってしまいました。
それぞれの工芸士の作品には明確に個性がありますね。見終わるころには、これはこの人の作品かな…とだいたい分かるようになっていました。いつか購入して飾ってみたいものです。
そして村の中に入っていた「土~夢 ごはんカフェ」でお昼を食べました。ここではガラス作品も売っています。
きなこをつけて食べるチーズケーキが優しい味で、かなりおいしかったです。
琉球ガラス村の場所
ひめゆりの塔
「平和」への思いがたちこめるこの地域で、一番強いエネルギーを感じる場所だったように思えます。
有料の資料館も一通りまわって、しっかりと見てきました。
ピリピリとしたエネルギーがたちこめる中で、ひめゆりの塔を見守るガジュマルには穏やかな気を感じました。
哀しみの漂う場の雰囲気とは裏腹に、周辺の観光地感はすごいですね。資料館が閉まる時間には、それらの店も一斉に閉まります。
引き締まる思いで、奥武島へと帰っていきました。