前鋸筋の特徴
前鋸筋は、主に肩甲骨を外へ開き、前へ押し出すようにする際に使う筋肉。遠くのものをとるときに手を思いきり伸ばすために使ったり、パンチを出すときなどに用いるので「ボクサー筋」とも呼ばれる。
ヨガでは、プランクポーズやチャトランガダンダーサナ、カカーサナやピンチャマユラーサナをはじめとしたアームバランスポーズで重要な働きをする。前鋸筋が使えていないと、肩甲骨が寄ってしまって肩関節が背中側にズレて、安定性が損なわれてしまう。
前鋸筋の主な働き
全体
- 肩甲骨の外転(前進)
上部
- 肩甲骨の下方回旋
下部
- 肩甲骨の上方回旋
- 肩甲骨が固定されている場合には肋骨を挙上
前鋸筋の主な拮抗筋
肩甲骨の内転
- 僧帽筋(中部)
- 大菱形筋
- 小菱形筋
肩甲骨の下方回旋
- 大菱形筋
- 小菱形筋
- 小胸筋
- 前鋸筋(上部)
肩甲骨の上方回旋
- 僧帽筋
- 前鋸筋(下部)
前鋸筋の主な協働筋
肩甲骨の外転(前進)
- 前鋸筋
- 小胸筋
肩甲骨の上方回旋
- 僧帽筋
- 前鋸筋(下部)
肩甲骨の下方回旋
- 大菱形筋
- 小菱形筋
- 小胸筋
- 前鋸筋(上部)
前鋸筋の起始・停止
起始
第1~第8または9 肋骨腱弓(外側面中央部)
停止
肩甲骨内側縁
前鋸筋を鍛えるヨガポーズ・エクササイズ例
前鋸筋をストレッチするヨガポーズ・エクササイズ例
- 肩をすくめて、後方へ引く動作(肘が開かないように、肩関節を強く後ろへひっぱるように行う)