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カカーサナ(カラスのポーズ)の効果とやり方・図解

カカーサナ(カラスのポーズ)の効果とやり方・図解

レベル:
★★★
★★★★★★★

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土台をしっかり作ったら、勇気を出して前へ

腕だけで全身を支えるアームバランスポーズの入り口。「こどものころはできたのに」シリーズのひとつ。

「バカーサナ(鶴のポーズ)」と呼ぶこともありますが、ここでは、肘を曲げたものをカカーサナ、肘を伸ばしたものをバカーサナと呼ぶことにします。

≫バカーサナ(鶴のポーズ)

この記事の目次

カカーサナの主な効果

二の腕・脇の下の筋肉を正しく使えれば、肩周りのシェイプアップにとても効果的です。
お腹で脚を引き寄せる力が使えると、体幹の強化にもつながります。
長時間キープする練習をすることで、バランス感覚・集中力が養われます。

カカーサナの禁忌・注意点

腕・手首・指・肩などを痛めている場合は避けましょう。

バランスをとるのが難しいうちは、落下したとき怪我をしないようにクッションなどを前方や横に敷いておきます。

カカーサナのやり方

一つ一つ、土台から順番に確認してみてください。

1)足を肩幅くらいに開いてしゃがみ、両手を肩の真下につきます。手のひらの4点(親指側の手の付け根・人差し指の付け根・小指の付け根・小指側の手の付け根)を均等に接地するようにします。

2)肘を曲げ、つま先立ちになって膝を二の腕の外側に乗せ、膝で二の腕を挟むようにします。

3)お腹は引き入れて細く長く保ち、太ももの付け根を引き寄せて持ち上げるイメージをします。肩甲骨は寄せず、背中を平らに、肩・首はリラックス。肩の位置がとても重要です上半身はプランクポーズと同様に板のように保つようにします。

4)板のように保った上半身を、手よりも前の方へ乗り出していきます。手〜肩がしっかり保てていれば、足が自然と上がります。足はピョーンとジャンプするのではなく、肩を支点にして、上半身が下がったら足が自然と上がってくるイメージです。可能なら足先を軽く合わせます。

5)5呼吸ほどキープして、吐きながら足をおろしてきて、膝をついてチャイルドポーズでお休みします。

カカーサナを深める方向性

  • お尻を高く保ち、安定して長時間キープできるようにする。

カカーサナのコツ・練習法

前へ倒れることを恐れる人の特徴

カカーサナなどのアームバランスポーズに挑戦する時、離陸時に課題になるのが、前へ倒れて顔を床にぶつける恐怖かと思います。

勇気を出して少し前へ出ていかないと、足は上がらないのですが、もちろんバランスを失ったり前へ出すぎたりすれば倒れてしまいます。

前へ出られない人の特徴としては、いろいろなことが関わっているのですが、わかりやすい見た目としては、

×手の重心が、手首に乗っている
×猫背になっている

といったことがあります。

猫背にならないように、勇気を出して前へ、胸を持ち上げて視線は前方へ。前方にクッションなどを置くと、恐怖心が少しなくなるので上半身を前に送り出しやすくなります。

姿勢(特に体幹と肩のアラインメント)を整える

重要な支点となる肩を安定させるには、二の腕・脇の下の筋力が必要です。

これらの筋肉をつけるには、太陽礼拝が効果的です。チャトランガダンダーサナor8点のポーズブジャンガーサナ or アップドッグの流れで、脇を開かずに正しい筋肉が使えていれば、確実に必要な筋肉がついていき、二の腕のシェイプアップにもつながります。

足の離陸の仕方

足の下にブロックを置くなどして高さをつけるとやりやすい場合もありますが、降りてくるときに踏み外さないように注意しましょう。

足をあげるのは、片足ずつ練習するやり方もありますが、結局残った足に体重がかかっていると意味がないので、両足でふわりと浮いて、ふわりと着地するように練習したほうが役に立つかもしれません。

手のひらの中心に重心を置き、指先もしっかり使う

重心を手首に乗せたくなる気持ちはわかります。骨が安定しそうな気がしますね。

ただ、それは「足のかかとの一番うしろ」で立っているのと同じような感じです。

足の重心は、かかとよりも少し前、土踏まずのあたりにあると良い場合が多いです。試しにかかとの一番うしろで立ってみると、少し前から押されたらすぐに後ろへ倒れてしまいますし、周りの筋肉は常に緊張している状態になるので結局どこから押されても倒れやすい状態になってしまいます。

正しい重心の位置から外れると、筋肉は重心へ戻ろうとして緊張します。緊張している筋肉は、新しい仕事ができません

つまりバランスが崩れたときに、直すことができずに倒れてしまいます。

バランスが崩れたときに、筋肉が働けるかどうかがポイントです。それには、適切な重心の位置を把握して、筋肉は適度にリラックスしている必要があるということです。

このような観点から考えると、適切な手の重心の位置は、手のひらの真ん中、ちょうど足でいうところの土踏まずのような部分です。そこは足と同じように、ドーム状になって浮いています。重心といえども、接地しているわけではありません。

そこに重心を置くと、前後左右どの方向にバランスがずれても、ある程度は修正できる余地があります。

前へ倒れないようにする力

とくに前へ倒れたくないでしょうから、前へ倒れないための力を理解しておきましょう。

前へ倒れるのを食い止める力は主に、

  • 手招きするように手首を曲げる方向の力
  • 床をつかむように指を曲げる方向の力

です。

とても小さい動きのように見えますが、私達は小さな足で奇跡的なバランスを保ちながら立って歩いているわけですから、それよりもさらに小さな手を使って全身のバランスを保つためには、とても小さな動きも重要ということです。

手首が曲がっていくと、前へ倒れていきますので、手首を伸ばそうとする方向(手招きするような動き)をすれば、それを食い止めることができます。

カカーサナの安定した状態では手首は90度に曲がっているので、90度以上曲がってしまうと前へ倒れます。90度以下にしようとする動きをすれば、体は後ろへ向かいます。

安定した状態では適度にリラックスしていて、前へバランスが崩れそうなときには軽く手招きするような動きをすれば、バランスを戻すことができます。

さらに小さい動きですが、床をつかむような指の動きも、バランスを保つのに重要です。

こちらも同様に、床をつかむ力を使うと体は後ろ方向へ向かうので、前へ倒れるのを食い止めることができます。

簡単に倒れてしまう人は、手の重心、指や手首の力を意識するようにすると、少しずつ土台の安定につながります。

それほど筋力は要りません。指先まで、全身にしっかり意識を向けることです。

後ろへ倒れないようにする力

後ろへ倒れる分にはあまり怖くないですが、手首で床を押すような力で、後ろへいくのを食い止めることができます。

ただし、先ほど書いたように最初から手首にのってしまっている場合は、この力は使えません。

そのため重心位置は手首よりも前、手のひらの真ん中にいることが大切です。

シークエンス例

≫パールシュヴァバカーサナ(サイドクロウ)

≫サーランバシールシャーサナⅡ

アーサナ名の表記バリエーション

【日】カカーサナ、カカアーサナ、カーカーサナ、カーカアーサナ、カラスのポーズ、烏のポーズ
【梵】Kakasana
【英】Crow Pose

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

高橋陽介

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