骨盤まわりの筋力と柔軟性を高める、マタニティヨガでも定番のポーズ、マーラーサナ(花輪のポーズ)。
マーラーは首飾りなどの意味でも用いられる語です。
マーラーサナの主な効果
マーラーサナの禁忌・注意点
股関節や背骨を痛めている場合は避けましょう。
マタニティヨガで行う場合は、お腹を圧迫しないように足の間隔が狭くなりすぎないように気をつけながら行います。
かかとをぺたっと床につけられない場合は、かかとの下に畳んだタオルなどを敷いて調整します。
マーラーサナのやり方
1)足を肩幅くらいに開き、股関節を外回しして、足先は外側へ45度くらいに開くようにします。膝と足先は同じ方向へ向けるようにします。
2)膝の向きを保ちながらしゃがみ、合掌して肘を内ももと押し合うようにします。胸がせまくならないように、鎖骨を長く保ちます。
3)背骨を伸ばして視線は前へ、腰を反らないように腹筋を使って支えながら、吸いながら骨盤底筋を引き締めてお尻を少し持ち上げます。お尻が落ちないように、5呼吸キープ。
4)吐きながらゆっくりお尻を床におろして座り、手を後ろについて脚を伸ばして休みます。
マーラーサナを深める方向性
- かかとを床につけられない場合は、下にタオルなどを踏んで行い、だんだん床につけられるようにしていく。
- お腹と太ももの間をくっつけていく。
- 体幹をまっすぐにし、骨盤底を持ち上げる。
マーラーサナのコツ・練習法
足・膝を同じ方向へ向けながら外へ開く
膝だけが内へ向いていたり外へ向いていたりすると、膝を痛めてしまいます。
45度前後の角度で、足先と膝を外側へ開くようにします。足の間隔・膝の間隔は、腕の長さや股関節の柔軟性に合わせて調整して構いません。
腰を反らない・背中を丸めない
背骨を長く保ち、猫背にならないように、そして腰を反らないように気をつけます。そのためには、ポーズ中は腹筋を使い続ける必要があります。
背骨や骨盤を正しく保ちながらポーズを長くキープできるようになると、姿勢を美しく強く保つための筋肉がついていきます。
椅子のポーズも同じような骨盤の使い方をします。
骨盤底筋を意識する
お尻を少し持ち上げて保つために、骨盤底筋を引き締め・引き上げることが重要になります。
骨盤底のコントロールは、インナーの話なのでイメージがつかみにくい場合もありますが、坐骨が少し近づく・骨盤底がドーム状に引き上げるようにする、などいろいろな描写方法の中から自分にとってしっくりくるものを選んでみると良いかと思います。
骨盤底筋を締める・緩めるという練習のために、マーラーサナを行いながら、
1)吸いながら、骨盤底を引き締める
2)吐きながら、骨盤底を緩める
という動きを繰り返してみるのも良いでしょう。
アジャスト例(インストラクター向け)
- 足の間隔は腰幅程度、足の向き・膝の向きは45°程度開くように調整する。
- 腰が反らないように、背中側に座り、骨盤を左右から両手で支えて、骨盤が前傾しすぎないように導く。
- 背中が丸くなっている場合は、目線と胸を少し前へ向けるように指示する。
シークエンス例
- アシュワサンチャラナーサナの前足を外に開く形にアレンジして、太陽礼拝の中に組み組むこともできます。マタニティ太陽礼拝としてよく行われます。
- トカゲのポーズ(ウッタンプリスターサナ)などにつながります。
- 割座(ヴィラーサナ)など股関節内旋するポーズと組み合わせると、より柔軟性が高まります。
- パワンムクターサナ3の後半のアーサナへつなげられます。
- 足を揃えてねじりを加え、パーシャーサナ(縄のポーズ)につなぎます。
アーサナ名の表記バリエーション
【日】マーラーサナ、マーラアーサナ、マラーサナ、花輪のポーズ
【梵】Malasana
【英】Garland Pose