たまーに聞かれますが、
「◯◯を毎日やってたらやせますか?」
「◯◯をどのくらい続けたら効果が出るでしょうか?」
…
気持ちは、とてもわかります。
たとえば、腹筋100回、毎日やってたら1ヶ月で3kgやせるかといわれれば、正直「わかりません」。
腹筋100回をどんなやり方でやっているかもわからないし、沢山食べていたらやせないし、心身の状態が悪くてもやせないし、たくさんの要素が関係しているからです。
大切なことは、
- 今やってしまっている悪い習慣をなくす。
- 先を見ない(結果に執着しない)で、今できるベストなことをする。
ということです。
どちらにも、まず「気づきを磨く」ということが重要です。
やせたいなら、
- 今やってしまっている悪い習慣をなくす:気づきを磨いて、今食べているものと自分の体質をしっかり調べて、食べるものと量を適切にする。
- 今できるベストなことをする:気づきを磨いて、やせたい部分に効いているように精度の高い運動をする。
実践しようとすると、いままで積み重ねてきた思考の癖や体の癖が邪魔をします。癖に気づきながら、何年も同じことをしてる人もたくさんいます。
やせるには筋肉をつけなくてはいけない!といった知識が邪魔をするかもしれません。そのあたりは人それぞれ体質によっても異なります。有酸素運動が必要なのか、筋トレが必要なのか、いろいろなアプローチがあるでしょう。知識と思考の癖を手放して、柔軟に判断する必要があります。
気づきと、癖を手放す力。手放すのに力が要るのか?執着してしがみついている力を、抜けばいいだけなのですがね。
精度の高いベストな実践をするには、ヨガでもピラティスでもその他エクササイズでも、しっかりやり方を習ったほうが良いでしょう。
「◯◯を続けてみたのですが、なかなか効果がでません。なにか間違っているでしょうか?」
こういう質問は良いですね。自分でしっかり試した末に、良いヒントを得たとき、大きな前進があるかもしれません。ちゃんと実践する前にコツばかり求めてしまう人や、効果が出ないので◯◯のほうを批判してしまい自分の悪いところに目を向けないという人も多いです。
「◯◯を100時間する効果を10時間で得る方法を教えてください」
これも、精度を高めたいという方向性は悪くはないのですが、実際100時間やってから聞くのが良いでしょうね。やる前から聞くような人は、10時間も続くか微妙です。
メソッドに執着せず、メソッドに責任を押し付けず、自分が変わるためには自分をありのまま観て、手強い癖を手放していく必要があります。
最近よく坐法をお教えする機会がありますが、股関節の癖なども手強いかもしれません。
スクエアポーズを毎日15分やったとて、何ヶ月で膝がおりるようになるかはわかりません。練習をしている以外の時間で、悪い姿勢で長時間座っていたりすれば、癖はなかなか手放せないでしょう。
- 今やってしまっている悪い習慣をなくす:気づきを磨いて、悪い姿勢をなおす。
- 今できるベストなことをする:気づきを磨いて、膝の高さだけに執着せず、他の部分も整えて正確に行い、背骨なども含めて全身の柔軟性を高める実践をする。
出来るだけ、絶え間なく気づきを働かせながら、日常生活でやってしまっている癖をなくしていくのが重要です。
ポーズの練習や運動は、癖に気づき、癖を少しずつでも手放せているかを日々チェックする機会でもあります。
ただ、なかなか難しいですね、こういう思考の転換は。それだけ人々に染み付いた癖は手強い。
なので、まずはとにかくなにか実践してみたらいいです。
やせたいなら、なにか運動を始めてみる。
心を落ち着かせたいなら、瞑想を始めてみる。
気づきを、少しずつ磨きながら。