同じヨガポーズでも、人によって全く効き方が違ったり。
同じヨガポーズでも、インストラクターごとに伝え方が全く違ったり。
欧米の人々は「解剖学的・生理学的に、期待できる効果は?正しいやり方は?」という切り口で解明しようと試みますが、論争を呼ぶばかり。
なぜ1つの結論が出ないのか、なぜいままでの「常識」を覆す真逆の理論が出てきたりするのか?
我々の眼を曇らせているのは「1つのものさしで全ての人を測れるのではないか」「1つのやり方で全ての人が健康になれるのではないか」といった傲慢さです。
「人はそれぞれ異なる」ということ。そして、「人も世界も常に変化している」ということ。
大人数のスタジオでヨガを伝える人にとっては、「なるべく多くの人が気持ちよく・怪我をしにくいやり方」が大切になるでしょう。
科学の切り口から示すことができるのはそういった「平均的・標準的なやり方」であり、これはこれでとても重要です。
しかし、それぞれの人にとって「今この瞬間のベストなやり方」であるとは限りません。
(私の記事も、なるべく細かく標準的なやり方を示していますが、できればしっかり指導を受けてから実践してくださいね。)
インストラクターによって伝え方が違うのは、自分の体験をもとに、「自分にとって気持ち良いやり方」を伝えているからであることが多いです。また、同じポーズ名でも、全く違うバリエーションを用いている場合もあります(参考:「正しいアーサナ(ヨガのポーズ)」ってなんだろう?)。
これはこれでとても説得力があり、ただ伝聞だけで伝える内容よりも深みがありますが、もちろん他の人すべてに当てはまるわけではありません。
ヨガポーズに限らず、食生活や日常の習慣も、今の自分にとってベストなやり方は、それぞれ自分自身が知っています。
外から得られる情報は、全てヒントになり得ますが、そこに答えはありません。
洞察力を働かせて、なるべく質の良いヒントを得るようにしていくのが近道かもしれません。
ヨガは元々、本などに書かれて広く伝えられるものではなく、信頼できる師匠から個人的に教わるものです。良いヒントを示してくれる先生を、見つけてみてください。