佐奈田霊社の情報
佐奈田霊社は、源頼朝が旗揚げをした「石橋山古戦場(神奈川県小田原市石橋)」にある神仏習合の霊社です。
寺と神社の間のような場所で、鳥居はありませんが、本殿には神鏡があるなど神社の佇まいをしています。
1180年8月23日、石橋山の戦いで討死した頼朝方の先鋒の佐奈田与一義忠を祀って創建された場所です。
与一は先鋒を務めるほど勇猛な武将でしたが、持病の痰のせいで味方の呼びかけに答えられずに戦死したという経緯があり、佐奈田霊社は咳・声・のどに霊験があるとされがあるとされます。
「ぜんそく・せき・のど・気管支炎等 日本唯一の祈祷所です」という表記がありました。
また与一の遺体が眠っているとされる杉の木と与一塚があります。根府川ヨーガ道場の道場長のお話によれば、鎧甲冑をつけたまま埋葬されているとのことです。華美な甲冑を纏った美男子だったそうです。
1986年に「湘南そろばん塚」が建てられました。
海からは登り坂と急な石段を登った少し高いところにあり、眺めもとても良い場所です。
佐奈田霊社を訪れた私の所感
佐奈田霊社を訪れたきっかけ
根府川ヨーガ道場の断食合宿で、ノルディックウォーキングの間に立ち寄りました。
このウォーキングでは、毎回素晴らしい景色の海沿いの道や雰囲気の良い山道などを歩き、パワースポットにも立ち寄ります。
佐奈田霊社に訪れたのは3回目の合宿のときで、2回目のときは大雄山最乗寺に参拝しました。
2024年11月29日 訪問
佐奈田与一の死に様については詳細に記録が残っているようで、その話を事前に道場長から聞いていました。
そのイメージもある状態で訪れたわけですが、その先入観をぬきにしても、与一塚とその杉の木の雰囲気や、霊社全体に漂う気には、「武士」「戦」といったものが明確に感じられるように思えました。
一般的な寺や神社の雰囲気とは異なり、ピリっとしています。かつてここが戦場で、命のやり取りをしていた、という壮絶な気が感じられました。
この屋根の造りも独特で、油断すると斬られてしまいそうな、何か鋭さを感じます。
しかし振り返れば、太平洋が見渡せる見事な眺めです。
規模は小さな霊社ですが、研ぎ澄まされた武の心を秘めながら、戦と平和の間で、世界を眺めているような、そんな場のように感じられました。
佐奈田霊社へのアクセス
佐奈田霊社は、JR東海道本線の根府川駅と早川駅の間にあります。
根府川駅から海沿いの道を歩いて、50分〜1時間程度。東海道本線のトンネルの上を通る山道を少し登っていき、最後も急な細い石段を登ります。
東海道新幹線と東海道本線の間にあり、近くには両方の線路が見える撮り鉄スポットもあります。