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丹田とは 〜上丹田・中丹田・下丹田の位置〜

丹田とは 〜上丹田・中丹田・下丹田の位置〜

丹田は目に見えない・手で触れないので、自分の感覚を磨いて確かめる

丹田について、簡単に私の見解をまとめておきます。

この記事の目次

丹田の概要

丹田とは、文字通りの意味では「丹」の「田」であり、「丹」とは「薬」のようなもので、それをつくる場所「田」が、丹田です。

気功や仙道では内丹法というものがあり、これは体の中で「万病に効く薬(丹)」をつくってしまうという技です。

いろいろなものを外に求め、体の内側で起こっていることに意識を向けずに薬や外科療法に頼ってしまっている人にとっては、こういう話が信じられないかもしれません。

しかし風邪や怪我も、防いだり治したりするための仕組みは体の中に揃っているはずなのです。

実際に体の中に生成されるホルモンなどをイメージするのも良いでしょう。そういった仕組みを適切に働かせる、と考えると、「丹」が体の中につくられるというのも実際に起こりうることだと分かるかと思います。

現代における丹田は、スポーツなどでも取り入れられ、「そこに意識を置くと体がうまく動かせる」というメリットがよく知られるようになりましたが、もともとはそのような気功や仙道、東洋医学などで用いられる概念だったようです。

丹田の種類と位置

単に「丹田」というときは、ほとんどの場合下腹部あたりを指すことが多いようです。

これはもともと「下丹田」と呼ばれていた場所です。

丹田の種類と位置に関しては諸説ありますが、気功や仙道で用いられている主要な説としては、下記の3つが定義されています。

  • 上丹田:頭の真ん中
  • 中丹田:胸の真ん中
  • 下丹田:下腹部の真ん中(詳しい位置については後述)

また、骨盤底を「底丹田」、頭頂を「頂丹田」と定義する説もあり、体を半径2mの球で包んで、その球面上に丹田を置くというやり方もあります。たとえば遠藤喨及氏の理論では、その球体の底に底丹田を置いています。

意識を置く場所や、イメージの描き方によって、異なる効果が現れます。

しかし、よく知られている下丹田の位置については、微妙に異なる諸説があってよくわからなくなっています。

これについて少しまとめたいと思います。

丹田(下丹田)の位置

一般的な説としては、臍の三寸(三本指)下、前後の位置としては体の真ん中あたり、というのが多いようです。四本指下、という説もあります。

だいたい臍の下あたりの体の中にあるため、「臍下丹田(せいかたんでん)」と呼ばれることもあります。

また、任脈の経穴である気海の位置にあるとして、「気海丹田」と呼ばれることもあります。しかし同じ任脈上の関元の位置にあるとする説もあります。

参考:任脈の経穴

このように微妙な位置の違いがあるのは、それぞれ別のものを指しているのかもしれませんし、丹田は「点」ではなくある程度の大きさを持った「領域」なのかもしれません。

丹田の位置は諸説あり、自分の感覚で確かめる

こういった「見えないもの」に関しては、解剖学的な観点だけで捉えることはやめたほうが良いでしょう

解剖学というのは死体解剖に基づくもので、生命活動を左右している「気」に関することは全くぬきにして体を観ています。

位置や大きさに関しても個人差があるかもしれませんし、健康状態によっては「存在しない」ということもあるかもしれません。また、その状態も意識次第で刻一刻と変化しているかもしれません。

ヨーガでも意識を向けるところに気は流れると言われます。

それだけ気の流れというのは、臓器のように固定されたものではないということです(臓器も結構動きますが、それ以上に気は流動的です)。

丹田に意識を向けるということは、そこに気が集まり、スポーツにおいては安定感が生まれて、さらに鍛錬を積めばそこに「丹」ができあがるということにもなります。

最初に丹田を発見した人に解剖学的知識があったのかどうかはわかりません。しかし、丹田あたりに意識を置いてみたら、うまいこと体が動いたり、活力が湧いてきて健康になったりしたのでしょう。

知識はヒントになりますが、それを鵜呑みにせず、自分で試して経験するということが大切です。

丹田もチャクラも経絡も、知識として知っているだけではなく、それらを自分の健康のために活かすことを試みてみてください。

丹田を活かした瞑想法(站桩法)やチャクラとの関係についてもいずれまた書きたいと思います。

参考:経絡・経穴・ナディ・マルマ・チャクラ論

参考:丹田を鍛える、腹式呼吸

参考文献

「図解トレーニング 身体意識を鍛える」高岡 英夫 (著)

「現代仙道百科―心身改革の秘法体系」小野田 大蔵 (著)

「気功革命・治癒力編―気功・按摩・薬膳・陰陽バランスを使って病気を治す・パワーを溜める」盛 鶴延 (著)

「気の経絡指圧法 安らぎのツボ・実技篇 (講談社+α新書)」遠藤 喨及 (著)

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高橋陽介

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