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ヨガの第2支則「ニヤマ」を元に、現代向け自己研鑽

ヨガの第2支則「ニヤマ」を元に、現代向け自己研鑽

自分磨きのための実践的なヒントがたくさん含まれています

ヨガの8支則の中の2番目、ニヤマ。

ヨガというとポーズをとるもの、というイメージが強いですが、ポーズや姿勢を表す「アーサナ」は第3支則で、もっと基本となる道徳的な部分が第1・2支則で説明されています。
≫第1支則「ヤマ」の解説

この記事の目次

第2支則「ニヤマ(個人的規範)」の5つの要素

シャウチャ 清浄
サントーシャ 知足
タパス 熱意・精錬
スヴァディヤーヤ(スヴァディアーヤ) 読誦・自己研鑽
イーシュヴァラ・プラニダーナ 祈念・献身

ヤマを禁戒、ニヤマを勧戒と訳す場合もありますが、個人的にはあまりしっくりきてなかったところ、インドの先生はPersonal Codeと英訳されていたので、これを使うようにしました。

ヤマは道徳の基礎のような部分。ニヤマはより実践的な生き方を教えてくれていますので、現代社会に活かせる部分も多いかと思います。いろいろな解釈がありますが、私なりに簡単にまとめてみました。

シャウチャ 清浄

「執着しないこと。」

簡単に解釈すると、自分の体や衣服、身の回り、思いや行為などをなるべく清らかに保ちましょう、ということです。

しかし、どんなに洗っても、体には菌がついていますし、呼吸する空気中にもたくさんの菌がいます。むしろ、無菌状態にすることが正しいとは言えないのでは、とも思えます。

つまり、どんなに「清浄」に対して執着しても、生きている限りそれは達成されることはないわけです。なので、シャウチャの意味するところとしては「執着しない」ということです。
それによって、余計な汚れたものも手放して、散らかった部屋も片付いて、自然と清浄に近づいていくことができるのではないかと思います。

サントーシャ 知足

「答えは自分の中に。」

サントーシャは現代人にとってとても重要。
別記事で書きましたので、こちらをお読みいただければ。
≫知足サントーシャの解釈

タパス 熱意・精錬

「透明感のある心と体にしていく。」

ヨガの練習をするときは「無理せずサボりすぎずやりましょう」とお伝えしています。
しかしタパスの解釈を間違えると、「熱意を持って苦行をしなきゃ上達しない」などと思ってしまいがち。
しかし、「苦痛」は第1支則のアヒンサーで避けるべきと教えられています。

ここで大事なのは「熱」です。
本来のタパスの意味としては、「鉄を熱してたくさん叩いて精錬していく」ようなイメージで、不純物を熱で除いていって本来の自分を導き出す、と解釈すると良いかと思います。

実際、ヴィンヤサヨガやアシュタンガヨガなどを正しくやっていると体の中に熱が生まれ、ホットヨガなんて要らないと分かるくらい汗がたくさん出ます。
その内側から生まれる熱によって、体の色々な異常な箇所が治っていきます。なるべく冷たい飲み物で内側を冷やさないようにしたほうが効果的ですね。

スヴァディヤーヤ 読誦・自己研鑽

「変わらないものと、変わっていくものを見極めて学ぶ。」

不易流行。Webデザイナーをやっていると、特に意識することです。

長い期間読まれている聖典や名著には、いつの世も変わらない真理が書かれています。
そうでなければすぐに捨てられてしまい、長い期間残ったりはしないでしょう。

ヨガの前などに唱えられているマントラ、お寺で唱えられているお経などにも大切な真理が書かれています。

変わらないものを基盤として、変わっていくものを追いかけることも必要な場合があります。そのときは、それは変わっていくもの(無常)であるとしっかり認識し、そこにしがみついて執着しないことも大事です。

古くなった技術をいつまでも振りかざしていると、仕事がなくなってしますからね…。

イーシュヴァラ・プラニダーナ 祈念・献身

「すべてを丁寧に。」

イーシュヴァラは簡単に言うと神様です。
ただ、その神様は雲の上にもいるかもしれないし、どんな場所にもいます。
自分自身の中にもいます。

つまりはすべての物・事に神様が宿っていると考えて、大切に丁寧に扱いましょう。
ひとつひとつの言動や行為が、誰かや何かに不利益になっていないか。

何をしたらいいのかと考え始めると余計悩んでしまうこともありますので、まずは「言い訳を考えない」というところから始めてみるのが良いと思います。

言葉にとらわれず、自然に生活に溶け込ませる

元々はサンスクリット語で書かれたことですが、サンスクリット語にはひとつの単語にもたくさんの意味がこめられているため、日本語に訳される時・英語に訳される時、いろんな解釈が生まれます。
また、発音も難しいのでカタカナ表記にも揺れがあります。

ポーズも含めヨガ全体に言えることですが、最初は知識を言葉として学ぶとしても、徐々に生活の中に自然に溶け込んでいくようにしていくと良いと思います。
「俺はシャウチャを実践しているぜ!」「私はパドマーサナで坐っているわ!」と意識しているうちは、まだまだ溶け込んでないですね。自然に、できるようになっていきましょう。

≫現代人向けヨガのやり方(始め方・深め方) 〜入りやすいところから入って、8支則で方向性を確認する〜

ヨーガスートラにはニヤマを実践した際にどんな結果がもたらされるか、といったことが書かれていますので、下記の記事も参考にしてください。

≫ヨガの第2支則「ニヤマ」を実践する意味

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

by 高橋陽介

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