物事がうまくいかないとき、「なにかが足りない」というよりも「余計なことをしすぎている」場合がとても多いです。
情報が多すぎる中、余計なことを考えすぎてしまって、前に進めないということも多いでしょう。
ヨガのポーズを正しく進める上でも、「◯◯しないように」(例:余計な力を入れないように)というインストラクションを受けることがよくあると思います。
それに対して「なんだかいろいろ禁止されているようで、窮屈だなあ」と思わないでください。
余計なことをしないようにすれば、余計なエネルギーを使わず、本当に必要なことへエネルギーを集中できます。
外側の筋肉の力を抜けば、本当に必要な内側の筋肉をうまく使うことができます。
余計なことを考えるだけでも、脳にとって大切なエネルギーを結構消費しています。
やらなくていいことは、やらなくていいのです。
それを積み重ねていけば、シンプルで無駄のない美しい振る舞いができるようになります。
ただ、方向性が分からない中で、「◯◯しないように」とだけ言われ続けているのは不安ですね。
たとえば新しい職場で、何をしていいのか分からないうちに「◯◯しないように」だけ言われていたら、ただのストレスです。
「方向性(ディレクション)」と「抑制(インヒビション)」を合わせて行っていくことで、進むべき方向へ「集中」「瞑想」していくことができます。
どうしても方向性がわからない!という人は、まず「◯◯しない」を繰り返して余計なことをしないようにしていってみると、必ず自分の中から湧き出してきます。人はそういうふうにできているのだと思います。