「寝る前に、さくっとできるヨガを教えてほしい」というリクエストをいただいたので、考えてみました。
寝る前にヨガやストレッチしてから寝たほうがいいというのはわかっているけれど、ついうっかりふとんに入ってしまって忘れてしまう日もあるかと思います。なので、布団の中でもできる流れにしてみました。
習慣にしてもらえると、確実に目覚めの爽やかさや翌日の体の調子が変わってくるはずです。
以下の流れは、伝統的なヨガの準備運動をアレンジしたものです。
足から頭まで全身の関節を動かしていく順番になっているので、体を下から順番にたどっていきながら覚えていくと良いと思います。
やり方を覚えるまでは、全体で5分以上かかるかもしれませんが、慣れればさらっと5分間くらいで全身をゆるめることができます。
ちょっと多すぎて面倒だなと思う日には、重要なポーズを抜き出した簡単バージョンもあります。
≫ふとんの中でもできる、寝る前の5分間ヨガ(簡単バージョン)
仰向けで、ふとんに入った状態からスタートします。自然な深い呼吸を保ちながら動いていきましょう。
1)体全体をシェイク
まず、全身をゆすって緊張を手放し、リラックスします。
2)足指ジャンケン
足指を強く丸めて(グー)、親指だけ前後に動かし(チョキチョキ)、指の間を大きく開きながら反らす(パー)。5〜10セットほど繰り返します。
3)足首ストレッチ
つま先を遠くへ強く伸ばしてから、足首を曲げてかかとを突き出す。5〜10セットほど繰り返します。
4)足首回し
足首をできるだけ大きくまわします。5〜10回ほどまわしたあと、逆回しで5〜10回まわします。
5)片脚の割座
片方の膝をしっかり曲げて、かかとをお尻の横になるべく近づけます。もも前・ももの外側をストレッチします。
深く3〜5呼吸ほどキープしたら、ゆっくりほどいて、逆側も行います。
6)片脚のガス抜き
ゆっくり吸いながら、右膝を胸に引き寄せるように深く曲げ、両手で抱え込みます。
吐きながら、胸と膝をなるべく近づけて、深く3〜5呼吸ほどキープします。脚を伸ばして元に戻り、左脚も行います。
7)片脚のバタフライ
片膝を曲げて外に倒します。膝を上下にパタパタして股関節をゆるめます。10〜20回ほど行ったら、逆側も行います。
8)両脚のバタフライ
両膝を曲げて外に開き、足裏同士を合わせます。深く3〜5呼吸ほどキープします。
9)ねじり
両膝を少し曲げて、お尻が横へ向くように背骨をねじりながら両膝を倒します(両肩や腕は浮かないようにします)。深く3〜5呼吸ほど続けてねじりを深めたら、吸いながらねじりをほどき、逆側も行います。
10)側屈
体全体をバナナのようにゆるやかに横へ曲げて、体側を伸ばします。首や胸だけでなく、腰や脚全体も含めて、バナナのように曲げていきましょう。深く3〜5呼吸ほどキープしたら、逆側も行います。
11)大きな橋のポーズ
足・手・肩・後頭部で床を押して、おへそを中心にお尻・腰・胸を持ち上げ、全身で橋をつくります。吸いながら全身にぎゅーっと力を入れて反らしてから、吐きながら一気に脱力してドサっとお尻・腰・胸を床におろします。2〜3回行います。
12)仰向けのチャイルドポーズ
両膝を胸に引き寄せるように深く曲げ、両手で抱え込みます。お尻が少し上がるように腰を丸めて、さらに膝を胸に近づけます。3〜5呼吸ほどキープします。
13)手の指ストレッチ
親指を中にいれるようにぎゅっと握りこぶしを作ってから、大きく指を開きます。5〜10セットほど行います。
14)手首回し
親指を中にいれるようにぎゅっと握りこぶしを作って、手首を回します。5〜10回ほど回したら、逆回しも同じ回数回します。
15)肩ストレッチ
体育でよくやるような肩のストレッチです。片方の腕を、胸の前を通って逆側の肩の先の方へ伸ばしていき、二の腕を逆の手を使って引き寄せて肩周りをストレッチします。その後、頭の上で肘を曲げる形にして、逆の手で肘を横へひっぱってストレッチします。それぞれ3〜5呼吸ずつキープして、逆側も同様に行います。
16)鎖骨・肩甲骨ストレッチ
吸いながら肩を胸のほうへ寄せながらすくめる(肩と耳を近づける)ようにして、すくめたまま背中のほうへ肩甲骨を寄せて(肩甲骨の間は、少し浮いた状態)、そこで息を止めて5秒ほどキープしたあと、吐きながらドサっと脱力します。2〜3回行います。
17)首ストレッチ
手を使って助けながら、首をストレッチします。左右へ顔を向ける・左右へ首を倒す・少し頭を持ち上げて首を前へ倒す・枕を後頭部で押すように少しアゴを上げる、それぞれ深く3〜5呼吸ずつキープします。
18)耳ひっぱり回し
手を使って、耳を軽く外側へひっぱりながら回します。頭皮・頭蓋骨がゆるんでいくイメージをします。
19)頭マッサージ
頭全体を指で軽くマッサージします。ぐいぐい押すのではなく、軽く押しながら動かして、頭蓋骨にくっついて固まっている頭皮と筋肉を揺らしてやわらかくするようにします。頭の中にたまっていたモヤモヤが出ていくイメージをしながら行うのも良いでしょう。
20)仰向けの呼吸瞑想
なるべく雑念が入らないように、頭の中で呼吸の秒数を数えます。吸いながら「1・2・3・4・5」、吐きながら「1・2・3・4・5」、心地よければ、もっと長くしても構いません。自然な呼吸でも良いし、お腹に手を置いて腹式呼吸を行っても良いです。
おやすみなさい
自然な深い呼吸を続けながら、体が敷布団やマットレスに向かって沈んでいくように、全身の力を抜きます。
おやすみなさい。