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意識体を用いて、アーサナ・プラーナーヤーマ・バンダ・ムドラーを実践する

意識体を用いて、アーサナ・プラーナーヤーマ・バンダ・ムドラーを実践する

全身全霊で実践すると、より深い効果がある

体だけでなく、意識を伴ってしっかり練習する

ヨガの実践は、体だけでなんとなく行うのではなく、しっかり意識を伴って行うと、より効果的です。

あぐらを組んで坐っているときも、体だけでなんとなく坐るのではなく、全身全霊で坐ります。

体をやわらかくしたいとか、やせたいとか、いろいろな目的でヨガやエクササイズが行われていますが、肉体だけを変えようとしても、根本的な癖を直さないかぎり、すぐに元にもどってしまいます。

根本的な癖は、肉体そのものだけでなく意識にも起因しています。

肩こりをなおすには、肩をほぐすだけでは、すぐに元にもどってしまうので、肩こりの原因となっている癖をなおす必要があります。

姿勢や、無意識の力みや、体の使い方・動かし方などに、様々な癖が潜んでいます。

「ここまでしか体は動かない」「歳を取ったらこうなってしまう」といった思い込みが、体の動きを制限します。

そういった思考の癖が、体にも癖として現れます。

なので、柔軟性を高めたいなら、体を動かす練習をすると同時に、「柔軟性が高い人の意識」へと変えていくことも必要です。

意識は、変えようと思えばすぐに変えられます。

しかし、すぐ戻ってしまいます。

新しい理想的な意識を、絶え間なく保つには、絶え間ない気づきが必要です。

意識のほうが大事か、肉体のほうが大事かというと、どちらも大事です。ただ、変化するスピードなど、性質がとても異なります。どちらをトリガー(主導)とするのが良いかは、人それぞれその時の状態によって異なるかもしれません。

しかし、どちらも「自分」の一部分であり、どちらも注意深く観察してコントロールすると、よりよい心身の状態を得ることができるようになるでしょう。

意識をうまく観察してコントロールするため、「意識体」をイメージする

意識を変えるために役立つ考え方としては、「意識体」のようなものをイメージしてみるのも良いでしょう。

これを「メンタル体」などと呼ぶ場合もありますが、意識上の体をイメージして、それが肉体をコントロールしているとイメージしてみます。

実際、体はそのようにできているのだと思います。その意識体の司令や情報やエネルギーを伝達している中継器官がチャクラで、チャクラがうまく機能していれば、イメージトレーニングをうまく肉体に反映できる、といった話はまた別の機会にしようかと思いますが。

参考:用語辞典「チャクラ」

この意識体は、思考の影響を受けて目まぐるしく変化します。練習をしているとき、もし思考が散漫だったとしたら、意識体もぐちゃぐちゃしてしまい、結局その練習は、理想的な意識をつくっていくためにはあまり役に立たないことが多いです。

私はレッスンのときは、この意識の分布をよく観ています。多くの人はふだん、意識が頭あたりにだけ集まっていることが多いですが、たとえば頭に意識が集まっている状態で立位のアーサナ(ヨガのポーズ)を行うとバランスを崩しやすいです。

意識体を用いた、アーサナ・プラーナーヤーマ・バンダ・ムドラーの実践

アーサナを練習するときも、プラーナーヤーマ(呼吸法)を練習するときも、この意識体と肉体がしっかり連携するように実践すると、より効果的です。

あぐらを組むとき、「いつものように」「なんとなく」行うのではなく、理想的な形で軽々と整然と坐っている意識体をイメージして行うと良いでしょう。

参考:ヨガ・坐禅の「あぐら」やり方一覧|胡坐・安楽座スカーサナ・達人座シッダーサナ・蓮華座パドマーサナなど

片鼻呼吸法をするときも、意識体に片側から新鮮なエネルギーが流れ込んで、反対側から使い古したエネルギーが流れ出ていく、といったイメージをしながら行うと、肉体にもエネルギーの流れが生まれて、だんだん調子がよくなっていきます。

参考:アヌローマヴィローマプラーナーヤーマ(ナディショーダナ・片鼻呼吸法)〜自律神経・左右のバランスを整える〜

意識を伴った実践をするときに、バンダはとても重要な要素になります。

バンダを試みるとき、最初は筋肉を動かすという肉体主導の練習になりますが、いずれは意識主導で行うことになります。ムーラバンダを締めるとき、最初は骨盤底筋を締めるという肉体的な動作をトリガーとして行いますが、いずれは意識でムーラーダーラチャクラに集中するだけで、より深い効果がえられるようになります。

参考:「バンダ」とは〜プルプルしないでヨガポーズをキープ・呼吸法でエネルギーの流れを制御〜

ハタヨーガでは、アーサナ・プラーナーヤーマ・バンダを意識体も含めて行なうことで、その全体がムドラー(印)と呼ばれるようになります。ムドラーも肉体的な形をまず練習することになるかと思いますが、意識も含めて行わなくてはあまり意味がありません。

たとえばチンムドラーを組んでいるときは、指の輪を循環して周るエネルギーを意識して行った方が効果的です。

参考:チンムドラー・ジュニャーナムドラーの意味・違いに関する考察

参考:「ムドラー」とは 〜仏像の手の形・ハタヨーガや密教の奥義〜

ヨガのレッスンを受けるなら、別のことを考えながら実践するよりも、根本的な変化につながるような、集中力と洞察力を伴った実践のほうが、より有意義な時間になると思います。

最後のシャヴァーサナも、全身全霊で屍になってみましょう。意識体も含めてしっかり実践できれば、必ず効果があるはずです。

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

高橋陽介

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