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ヨーガスートラ解説 4.25-4.28 〜煩悩を除去し、識別知を得る〜

ヨーガスートラ解説 4.25-4.28 〜煩悩を除去し、識別知を得る〜

ゴールは近いが、油断しないように

ヨーガスートラを私なりに読み進めていくシリーズ。

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英訳出典:http://yogasutrastudy.info/
サンスクリット語辞書:http://spokensanskrit.org/

訳者の略称は下記の通りです。
[SS]: Swami Satchidananda
[SV]: Swami Vivekananda

Sutra 4.25

विशेषदर्शिन आत्मभावभावनाविनिवृत्तिः॥२५॥
viśeṣa-darśinaḥ ātmabhāva-bhāvanā-nivr̥ttiḥ ॥25॥

(読み)ヴィシェーシャダルシナハ アートマバーヴァ バーヴァナー ニヴルッティヒ

(訳)識別を得た者は、心をアートマンであると誤解することが永遠に止んでいる。

[SS]: To one who sees the distinction between the mind and the Atman, thoughts of mind as the Atman cease forever.

[SS訳]: 心とアートマン(自我)の間に識別を観る者には、心をアートマンであると考えることが永遠に止む。

[SV]: For the discriminating the perception of the mind as Atman ceases.

[SV訳]: 識別ある者は、心をアートマンであると知覚することが止んでいる。

Sutra 4.26

तदा विवेकनिम्नं कैवल्यप्राग्भारं चित्तम्॥२६॥
tadā viveka-nimnaṁ kaivalya-prāg-bhāraṁ cittam ॥26॥

(読み)タダー ヴィヴェーカニンナン カイヴァリヤ プラーグバーラン チッタン

(訳)そして心は識別へと向かい、カイヴァリヤ(独存)に引き寄せられていく。

[SS]: Then the mind-stuff is inclined toward discrimination and gravitates toward Absoluteness.

[SS訳]: そして心は識別へと向かい、絶対・純粋な状態に引き寄せられていく。

[SV]: Then bent on discriminating the mind attains the previous state of Kaivalya (isolation).

[SV訳]: そして識別へと向かい、心はカイヴァリヤ(独存)の前段階に至る。

Sutra 4.27

तच्छिद्रेषु प्रत्ययान्तराणि संस्कारेभ्यः॥२७॥
tac-chidreṣu pratyaya-antarāṇi saṁskārebhyaḥ ॥27॥

(読み)タッチドレーシュ プラティヤヤータラーニ サンスカーレービヤハ

(訳)その間にも、それを妨げる思考が過去の印象によって湧き上がってくる。

[SS]: In between, distracting thoughts may arise due to past impressions.

[SS訳]: その間にも、それを妨げる思考が過去の印象によって湧き上がってくる。

[SV]: The thoughts that arise as obstructions to that are from impressions.

[SV訳]: その障害として湧き上がる思考は、印象によるものである。

Sutra 4.28

हानमेषां क्लेशवदुक्तम्॥२८॥
hānam-eṣāṁ kleśavad-uktam ॥28॥

(読み)ハーナメーシャン クレーシャヴァドゥクタン

(訳)これらの障害は、これまでに説明された煩悩に対処する方法を用いて、取り除くことができる。

[SS]: They can be removed, as in the case of the obstacles explained before. [See Book 2, Sutras 1, 2; 10, 11 and 26]

[SS訳]: それらは、これまでに説明された障害に対処する方法を用いて、取り除くことができる(2.1、2.2、2.10、2.11、2.26節)

[SV]: Their destruction is in the same manner as of ignorance, etc., as said before.

[SV訳]: これらの障害は、これまでに述べられた無知などの障害と同じように扱うことができる。

解説・考察

これまでに説明された通り、真我と心は別のものであるということを理解した者は、ゴールであるカイヴァリヤ(独存)へと向かっていくと述べられています。

その間にも、それを妨害する思考が生まれてくるので、油断せずに第2章で述べられてきたように数々の煩悩に対処する方法を実践しなさいと4.27・4.28節で警告されます。

サッチダーナンダ氏は、具体的に参考にするべき節を挙げています。

  • 2.1  苦行を浄化の助けとして受け入れること(タパス)・霊的な書物を研究し自己研鑽すること(スヴァーディヤーヤ)・宇宙意識に身を委ねること(イーシュヴァラ・プラニダーナ)が、「クリヤーヨーガ(実践のヨーガ)」の内容である。
  • 2.2  これらは煩悩を最小化し、サマーディを達成する助けとなる。
  • 2.10  これらの煩悩(無知・我想・執着・嫌悪・生命欲)が潜在的な状態のときは、根因に回帰させることで破壊することができる。
  • 2.11  これらの煩悩が心の作用として現れているときは、瞑想によって破壊することができる。
  • 2.26  絶え間ない識別が、無知を破壊する方法である。

ここで「プルシャ」と「アートマン」という言葉について少し考えてみます。

ヨーガスートラにおいては同じものを示しているようですが、切り口が少し異なる言葉のようです。

プルシャは不変の意識を持つ「魂・精神体」のようなものを示し、変化し続けるプラクリティ(自然界全体)と区別される、ヨーガスートラの基本理念である二元論を支える要素です。

アートマンという言葉は、「最も内側」という意味のAtmaをもとにした「最も内側の意識」という意味で用いられるようです。「魂」=「真我」とされることが多いですが、「魂」はプルシャ、「真我」は「アートマン」の訳ということになるのでしょう。

仏教で「無我」という考え方が用いられますが、これをサンスクリット語で言うと、否定を意味する接頭辞の「ア」がついて「アナートマン」となります。

≫ヨーガスートラ解説 4.29-4.30
≪ヨーガスートラ解説 4.18-4.24

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