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体を「国」や「組織」と捉えてマネジメントする

体を「国」や「組織」と捉えてマネジメントする

各部分を尊重し、連動させて、うまく全体を機能させるには

体は「自分」のはずなのに、思うようにいかないことが多いですね。

ヨーガなどの哲学では、「肉体」は「自分」そのものではなく、「乗り物」のようなものと捉えることがあります。

では「心」が自分なのかというと、「心」の状態を観ているさらに上の次元の「自分」もいるような気がします。

「自分」だと思っていたものは、いくつも入れ子になって重なりあっているのかもしれません。

世界各地で、「自分」というものの正体をうまく説明しようとし、またそれを治療などに活かそうという研究がされてきました。

そういった「自分」の捉え方の一つとして、たとえば中国医学では体を「国」のように捉えることが多いです。

中国医学の考え方は「肉体」だけの話ではなく、「気」などが関わってきますが、自分の体あるいは実際の組織のマネジメントにも役立ちそうな考え方なので度々引用しています。

たとえば胆嚢の「胆」は「中正の官」と呼び、物事を決断したり正しいことを判断したりする役割を担っているとされます。

参考:足の少陽胆経の経穴一覧と関連するヨガポーズ

物質的な胆嚢というと、肝臓から分泌された胆汁を蓄えたりするといった物資的な機能しか語られませんが、中国医学における「胆」や「腎」といった言葉は「臓器そのものだけではなく体全体を支える機構のなかの一つ」として捉えられます。

細かい話は置いておいて、そのように体はたくさんの機構や部品によって構成されており、それぞれには持って生まれた使命があるのだと思います。

組織も体も、それぞれがうまく自分の仕事を認識し、働いていれば、うまく全体が機能します。

そういった機構を動かしているのは生命エネルギーとしての「気」であり、「気は意に従う」ので、意識を向けているものはよく働き、向けていないものは働かなくなったり、意識が偏り続けてしまうと病気になってしまったりといったことが起こります。

せっかく分かれて生まれたのに、一緒に扱われてしまっては、不満もたまります。背骨の多くの骨は、そう主張しているかもしれません。肩の筋肉は、なぜうちばかりが負担を押し付けられるのか!背筋が仕事をすれば肩の仕事は減るのに!と主張しているかもしれません。不満がたまった部分には、痛みやコリなどの症状が現れます。

背骨をひとつひとつ動かす ロールアップ&ダウン

分かれて存在しているのだから、それぞれを「徹底的に分離」して尊重し、その後「徹底的に連動」して働けるような意識をつくっていくのが良いでしょう。

通常時は、「裏で体を支えている意識」は「潜在的に」働いているので、たとえば胃液を分泌しよう!などと思わなくても裏で自律神経がバランスをとってホルモンを出し、働いてくれるのですが、たとえば仕事をし続けたりストレスを受け続けたりして意識が偏りすぎた状態が慢性化すると、ホルモン分泌もおかしくなり病気になってしまいます。

なので、全体をうまく機能させるためには、簡単に言うと、意識が偏った状態を慢性化させず、バランスがとれて整った状態に戻せるようなテクニックをまず身につけると良いでしょう。

そのために有効なのが瞑想や呼吸法、あるいはヨガポーズを全身に意識を向けながら行うといったことなのでしょう。

意識の偏りがなくなった状態をつくり「しばらく待つ」ことによって、「潜在的な意識」が働いて肉体が整っていきます。瞑想を、たとえば20分などある程度の間維持する意味というのは、「意識は良くも悪くもすぐに変わるが、肉体は少し遅れて変わっていく」ということが一つ理由としてあると思います。

「偏り」そのものは不要なものではなく、生きて行動するために必要なものです。足を出して歩き出すには、一度偏らなくてはなりません。

偏りを慢性化させず、全体に均一に意識を置き続けることで、「自然に」うまく全体が働きだします。

肉体や気などを含めて入れ子になった体を「国」や「組織」と捉え、全体をうまく機能させるにはどうするか。瞑想やヨガの練習によって、実際の組織のマネジメントにつながる気づきを得ることもあるでしょう。

経営者や企業参謀の方なども、瞑想・呼吸法やヨガポーズを実践して、「意識を全体に行き渡らせる」という練習をしてみると良いかと思います。

さらに先へ進むとしたら、その「全体」の意識を、「自分」という輪郭を超えて、家族全員→属している組織や社会全体→国全体→地球全体→宇宙全体、といった感じで広げていけると、また違ったことが「自然に」起こり始めるはずです。

中国医学の経絡や関連するヨガポーズなどの情報は下記のページにもまとめています。

経絡・経穴・ナディ・マルマ・チャクラ論

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

高橋陽介

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