完成形を見せられると、それを無理に真似ようとしてしまいがちです。
商品やサービスなどもそうですね。形だけ真似ようとした粗悪なものが世の中に溢れています。
外面を良く見せようとするのでなく、自分の内側から現れてくるものを自然に表現することが重要です。
完成形を真似することよりも、そこへ至る過程が大事です。
ヨガのポーズはそのためのヒントを教えてくれます。
たとえばトリコーナアーサナ。完成形を意識するあまり、よく間違って行われます。
インナーマッスルを伸ばし骨盤を調整できるとても良いポーズなのですが、体を傾けて手を床に近づけようとすることを優先してしまい、骨盤が前に倒れてしまう方が多いです。
傾ける角度は浅くても構いません。
内側の筋肉の伸びを感じながら、ゆっくり完成形を目指しましょう。
ヴィンヤサヨガなどではとくにポーズを速くつなごうとしてしまって、むしろ一番重要なはずの過程をおろそかにされがちです。
せっかく呼吸に合わせて動いているのですから、ポーズに至る一呼吸を長くゆっくり楽しむようにしてみましょう。
完成形はあくまで目的地。方向性が正しいことを教えてくれます。
そこへ至る過程は、人それぞれ異なっていて良いのです。
執着しなければ、それは自然に訪れ、現れてきます。