ヨガウェアの選び方、前回の「ヨガの種類別」に続いて、今回はドーシャタイプ別のヨガウェアの選び方に考えてみます。
ドーシャタイプとは
人の体質や性格は、ヴァータ(風)・ピッタ(火)・カパ(水)の3つの性質のバランスで成り立っているというアーユルヴェーダの考え方です。
アーユルヴェーダとは、インドに昔から伝わる医学・生命科学などを含む学問です。
元々生まれ持っているドーシャの割合(プラクリティ)によって、体質や骨格などが決まりますが、ドーシャバランスは日々の生活によって変化する部分(ヴィクリティ)もあり、そのバランスによって気分や性格が変わったり、それぞれのドーシャ特有の症状が出たりします。心身のいわゆる「病気」として現れる症状も、こういったバランスの崩れから生まれています。
正確に診断するには脈診などを用いますが、問診によって簡易診断することができます。
≫アーユルヴェーダ・ドーシャ診断
ヨガウェアの選び方に関しては、各ドーシャタイプにおける「汗の量・質」「肌の質」「体が冷えやすいかどうか」などをもとに考えてみると良いでしょう。
ヴァータタイプに適したヨガウェア
ヨガウェアの選び方に関係するヴァータの特徴は以下の通りです。
- 汗をかきにくい
- 肌が乾燥しやすく、薄くて弱い
- 冷えやすい
レギンスや長袖のトップスなど、肌を覆う面積の多い厚手の服装を選び、薄く乾燥しやすい肌がこすれないように保護し、熱を逃がさないようにしましょう。
動いているときは暑くても、レッスン最後のシャヴァーサナ(仰向けで5分ほどお休みするポーズ)で急激に冷えることもあるので、シャヴァーサナ前に上着を着たり、ブランケットをかけるなどして調節すると良いでしょう。
ピッタタイプに適したヨガウェア
ヨガウェアの選び方に関係するピッタの特徴は以下の通りです。
- 汗を速くたくさんかき、さらっとしていて乾きやすい
- 日焼けしやすい、湿疹ができやすい
- 熱をためやすい
寒くない季節であれば、肌を覆う面積の少ない速乾性のあるウェア(タンクトップや短い丈のパンツなど)を選ぶか、あまり激しく動かないヨガであれば、肌に密着せず風通しの良いゆったりした服装も良いでしょう。
汗が垂れてマットが滑るようであれば、マットの上にラグか大きめのタオルを敷きましょう。
≫ヨガラグ
カパタイプに適したヨガウェア
ヨガウェアの選び方に関係するカパの特徴は以下の通りです。
- 汗をゆっくりたくさんかき、ベタつきやすい
- 肌が厚くしっとり
- 冷えやすい
ベタついた汗をたくさんかきやすいので、速乾性のある肌触りの良い薄手の生地のウェアを選びましょう。
ヴァータと同じようにカパも冷えやすいタイプなので、シャヴァーサナ前に上着を着たり、ブランケットをかけるなどして調節すると良いでしょう。
ドーシャタイプは日々変化します
3つのドーシャは、生まれつき変わらないものもありますが、日々変わっていくものもあります。
急に体が冷えやすくなることもあれば、とても汗をかきやすくなることもあったり、といった変化を経験したことがある方も多いかと思います。
ドーシャバランスが偏ったことによる症状が出ていると感じたら、たまにドーシャ診断をしてみたり、ヨガウェアを変えたり、行うヨガの種類を変えたりしてしましょう。