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ヨガの選び方・食生活などの指針となる、アーユルヴェーダの「ドーシャ(ヴァータ・ピッタ・カパ)」とは

ヨガの選び方・食生活などの指針となる、アーユルヴェーダの「ドーシャ(ヴァータ・ピッタ・カパ)」とは

バランスが崩れている方向と逆側のことをする

この記事の目次

いまの自分に合った、ヨガ・食べ物などを選ぶ指標

「いろんなヨガがあるけど、どれを選んだらいいの?」
「結局何を食べたら健康になれるのか、諸説ありすぎてわからない!」

ここでは、ヨガの選び方や食生活の指針、そして適職診断や相性診断にも使える便利な指標「ドーシャ」について簡単に解説します。

自分がいまどんなドーシャバランスなのかはドーシャ診断を参考にしてみてください(簡易な診断なので、参考程度にどうぞ)。

また、各ドーシャバランスに適した食べ物に関しては、下記の記事を参考にしてください。

≫食物の6味と6性質 〜今の体質(ドーシャ:ヴァータ・ピッタ・カパ)に合ったものを食べる、アーユルヴェーダの助言〜

ドーシャとは

人の体質や性格は、ヴァータ(風)・ピッタ(火)・カパ(水)の3つの性質のバランスで成り立っているという考え方です。(カタカナ表記はワータ・ピッタ・カファと書かれる場合もあります)

元々生まれ持っているドーシャの割合(プラクリティ)によって、体質や骨格などが決まりますが、ドーシャバランスは日々の生活によって変化する部分(ヴィクリティ)もあり、そのバランスによって気分や性格が変わったり、それぞれのドーシャ特有の症状が出たりします。心身のいわゆる「病気」として現れる症状も、こういったバランスの崩れから生まれています。

たとえば、カパに偏りすぎると、やる気が出にくくなったり鼻づまりになったり動きが鈍くなったりします。
どうするとカパに偏るかというと、甘いものや脂っこいものを食べ過ぎたり、リラックス系のヨガをしすぎたり、カパ側のことをしすぎると偏るということです。

全部等しく持っていなければならないわけではなく、ひとそれぞれ心地よいバランスがあり、そのバランスが崩れないようにヨガや食生活を決めていこうということです。

このドーシャは、ヨガと同じくインドで数千年前に生まれた「アーユルヴェーダ」の基本となる一つの考え方です。

アーユルヴェーダとは

ひと昔前のCMで、温めた油を額に垂らす「シロダーラ」の映像がアーユルヴェーダという名前と共に紹介されていたので、アレがアーユルヴェーダか!と思われている人が多いようです。

アレは、アーユルヴェーダの技の中のひとつですね。(ちなみに実際にインドやスリランカでやってみたら、気持ちよかった or あまり気持ちよくなかったと感想がまちまちなようで、それはそのときのドーシャバランスに施術が合っていたかどうかが関わっていると思います)

「アーユルヴェーダ」は「生命科学」などと訳されます(「アーユス=生命」「ヴェーダ=知識」)。つまり、特定の技を示すものではなく、医学と同じような「学問」と考えると良いかと思います。

その基本となる考え方のひとつに、上記のトリドーシャ(3つのドーシャ)があるということです。

これは東洋医学にもとても近い考え方があります。元々はインドから伝わってきたものかもしれませんが、どちらから生まれたのか不明なことも多くあるようでお互いにミックスされたものが現代に伝わっていて、とても興味深いところです。
(参考:東洋医学の教科書

各ドーシャタイプの主な特徴

・ヴァータタイプ
早口・軽快・動きが速い、細身でノッポかとても小柄・乾燥肌、卵型の輪郭・細目
バランスが崩れると、乾燥・便秘・高血圧、落ち着きがない状態に。

・ピッタタイプ
明瞭な喋り方・完璧主義・情熱的、中肉中背・筋肉質・メリハリボディ・日焼けしやすい肌、ホームベース型の輪郭・目力がある
バランスが崩れると、枝毛・消化不良・発疹などの肌トラブル、イライラする。

・カパタイプ
ゆっくりした喋り方と動作・落ち着きがある・保守的、白くて丸い・がっしりした体、丸顔・大きくて優しい眼
バランスが崩れると、鼻炎や花粉症、太りやすい、やる気が出ない。

周りの友達をみてみると、心当たりがありませんか?

とはいえ人間みんな3つに分類できるというわけではなく、それぞれの性質のバランスで成り立っていると考えてください。

たいていは「ヴァータ・ピッタタイプ」といったような1つか2つの強い性質によって成り立っています。

3つ均等に持っている人は、バランスは良いのですが、どの方向にも崩れやすいため、パランスを維持するためには注意深く自分を観察する必要があります。

また、このバランスは日々結構変化します。あの人はヴァータだからせっかちなのよね…と決めつけて接してはいけません。次に会ったら、全然変わっているかもしれません。

バランスは気づかないうちに変化していることもあるので、いまの自分のドーシャバランスを知るためにも、ドーシャ診断はたまにやってみると良いと思います。

バランスのとり方の基本

基本的には、偏って崩れている(増悪している)側のドーシャと逆側のことをすると、バランスがとれます。

ヴァータに崩れているとき(乾燥・便秘・気持ちが落ち着かない)
→ピッタ・カパ側のことをする

ピッタに崩れているとき(消化不良・イライラする)
→ヴァータ・カパ側のことをする

カパに崩れているとき(鼻水鼻づまり・やる気がおきない)
→ヴァータ・ピッタ側のことをする

ヴァータ側の代表的なヨガ:ヴィンヤサヨガ・アシュタンガヨガ
ヴァータ側の食べ物:苦いもの・渋いもの・乾いたもの

ピッタ側の代表的なヨガ:パワーヨガ・ピラティス
ピッタ側の食べ物:辛いもの・酸っぱいもの・温かいもの

カパ側の代表的なヨガ:リラックス・リストラティブ・陰ヨガ
カパ側の食べ物:甘いもの・水分が多いもの・脂っこいもの

バランスの良いヨガ:シヴァナンダヨガ
バランスの良い食べ物:サットヴァな食べ物

それでも人は、バランスを崩すことを好んでしまいがち

たとえばヴァータタイプの人は、ヴァータ側にバランスを崩しやすいにもかかわらず、たくさん動くヨガを好んでしまったり、せかせか次々に仕事を求めたりしてしまいがち。

ピッタタイプの人は辛いものが好きだったり、カパタイプの人は甘いものが好きだったり水分を摂りすぎてしまったりします。

一時の欲に気を取られて、本当は心身にとって悪いとわかっていることなのに積み重ねてしまい、バランスを崩します。

一時の欲を捨てて、本当に自分の心身が欲していることをする

自分の心身が本当に欲しがっているもの・やりたがっていることはなにか、注意深く観察してみてください。

体調を崩したときに「無意識に」選ぶものが、バランスをとるために大事なものであったりします。

たとえばヴァータの人はもともと消化力が弱いので、体調を崩したら「食べないでゆっくり内臓を休ませる」というのも重要な選択です。

個別の症状ごとの対策はたくさんありますが、基本的な考え方は「崩れているのと逆側へ向かうことをする」ということです。

興味がありましたら、ぜひドーシャ診断をしてみてからヨガをしにきてください。

入門本としては、下記の書籍がオススメです。
≫アーユルヴェーダ入門

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

高橋陽介

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