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自発的であること(若者向けヨガの心構え)

自発的であること(若者向けヨガの心構え)

自分自身で、曇りない感覚で、進む道を決める

小学生・中学生・高校生の方にもお教えする機会が増えてきたので、前記事に続き、習慣に関して少しまとめておきます。

大人の方でも、「他人の価値観に流されがち」「本当にやりたいことがなんなのか、よくわからない」などと感じている人は、読んでみてください。

いまあなたが生活の中で行っている様々なこと、塾や習い事、学校に通うこと、スポーツをすることなどは、自発的にやっていることでしょうか?

それらを始めた「きっかけ」は、下記のようにいろいろなものがあるかもしれません。

  • 親にすすめられたから
  • 友達にすすめられたから
  • 流行っているから
  • 憧れの人がやっているから
  • 多数派の人々がやっているから
  • 誰かに、やれと言われたから

始めるきっかけは様々だったと思いますが、それらをこれからも続けるかどうかは、自分自身で判断する必要があります。

これから何をするか、判断する基準

何事も、「良い」と判断するきっかけは、自分自身が基準になっているべきです。たとえ私が「良い」と言ったとしても、それはひとつの参考・ヒントにすぎません。

信頼している人や権威のある人が「良い」と言っていたとしても、鵜呑みにせず、自分自身の曇りのない感覚で判断するようにします。

誰かとの比較、誰かが良いと言っていたから、誰かに認めてもらいたいから、誰かに反発したいから…といった判断基準が一瞬でも入ってきているなら、それは不必要な雑念であり、感覚を曇らせる要因になります。

自分自身以外の誰かの基準に基づいて行動していると、もしうまくいかなくなったとき、他人のせいにして逃れてしまったり、あのときあの人に従わなければよかったという後悔につながってしまいます。

自分自身の判断で行動していれば、後悔はないはずです。もし、感覚が曇っていて、誤った判断をしていたと気づいたなら、曇りを取り去るようにしていけば良いのです。

感覚を磨くには経験を積む必要があり、もし回り道をしたとしても無駄にはなりません。

でも全てはヒントになる

自分自身の基準で判断すべしとはいっても、誰の言うことも聞かないようにシャットアウトするということではありません。

話を聞いた上で、自分自身で方向を決めれば良いのです。

全てはヒントであり、それらは自分の感覚を磨くための経験につながります。

いろいろな人の話を聞いて、いろいろなことを試すことは、全て無駄にはなりません。

それらの経験を経た上で、より質の良いヒントを発している人を見つけられるようになったり、間違った情報を見分けられるようになっていきます。

どうしようもない環境に対して

そうは言っても、やめたくてもやめられない…ということもあるでしょう。「どうしようもない環境」については、ぐるぐる考え続けることはやめましょう。

どうにかできそうなのであれば、全力でどうにかしようとすれば良いでしょう。どうしようもないのであれば、考えるだけ時間とエネルギーの無駄です。

その環境にあった、いまやるべきことをすれば良いのです。

もし年月が経って環境が変わったなら、新しい行動を起こせば良いのです。

判断のスピードと正確さは高められる

いちいち判断するのは面倒では?話し合いなどもスムーズに進まないのでは?と思うかもしれません。

しかし感覚を磨いていけば、そのスピードは限りなく速く、そして基準もブレない正確なものにしていくことができます。

正しい意見に対しては、一瞬でそれを判断して、同意することができるでしょう。

他人との関わり方

自分の基準は他人に押し付けてはいけません。組織に強引に引き込んだり、離れようとしている人を引き止めたりしてはいけません。自分がおいしいと思うものが、他人にもおいしいとは限りません。

また、自発的な生き方をしていたら、自分勝手だと思われて、友達や周りの人は離れていくのでは?と思うかもしれませんが、自発的に清々しく生きている人は、周りから見ても爽やかに映りますし、同じように清々しく生きている人たちが集まってくるはずです。

感覚を磨くには

感覚を磨くには、それを曇らせている原因である雑念を手放す必要があります。

今回のテーマにおける雑念の主な原因は「他人の価値観」ですが、他にも様々な原因によって雑念は生まれてきます。

雑念を手放すために、人間は坐禅・瞑想やヨガなど様々な技法をつくってきました。

瞑想というものは、いろいろな定義やテクニックなどもありますが、まずは「一点集中をする」ということであると捉えると良いでしょう。なにか1つのもの(たとえば呼吸)に集中することで、雑念をなくしていく練習です。

参考:色々な瞑想法がつくり出された理由を考えてみる

現代のヨガは、エクササイズ的なものというイメージが強くなってしまいましたが、そもそもは心を鎮めるためのものです。とはいえ、心身一如、心と体は影響しあっているので、体の癖に気づいて直すことは心の癖に気づくきっかけにもなります。

その他にもいろいろな技法が世の中にあふれていますが、興味が向いたものは、評判や定説といったものだけで判断せず、自分自身で試してみましょう。

気づきを働かせながら、自発的に行う

たとえばヨガをすることになったとして、前屈がうまくできなかった場合、なぜ前屈をする必要があるのか?前屈をするとどんな良いことがあるのか?ということに気づいていれば、自発的に前屈を練習することができるはずです。

≫ウッターナーサナ(強い前屈のポーズ)

自発的でない人は、周りの人と同じようにできないから…といった他人との比較を根拠とした理由をでっちあげて、練習をやめてしまうでしょう。

とはいえ、自発的に、いま自分には前屈ができる必要などない!他にやるべきことがある!と判断したのであれば、やめてもいいわけです。

自分でやめて、自分で始める

もしいま、寝る時間が足りなかったり、勉強する時間や遊ぶ時間が足りないと思っているなら、なにかをやめないと、新しいことは始められません。

なにかをやめたとき、時間と気力と体力に余裕が生まれます。

そしてこれから先、何を始めるか、どのくらい続けるか。SNSで流れてきた誰かの価値観などに流されず、自分自身で判断していきましょう。

≫自然であること

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

by 高橋陽介

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