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ヨーガスートラ解説 2.49-2.53 〜プラーナーヤーマ(調気・呼吸法)〜

ヨーガスートラ解説 2.49-2.53 〜プラーナーヤーマ(調気・呼吸法)〜

現代ヨガでも行われている「呼吸法」の基礎

ヨーガスートラを私なりに読み進めていくシリーズ。
どのように訳していくかなどは、下記の記事に書いてあります。
≫ヨーガスートラ解説 1.1-1.2

≫ヨーガスートラ解説記事一覧
≫ヨーガスートラ日本語訳

ヨーガスートラの概要については、下記の記事にまとめてあります。

≫ヨーガスートラとは

英訳出典:http://yogasutrastudy.info/

サンスクリット語辞書:http://spokensanskrit.org/

訳者の略称は下記の通りです。

[SS]: Swami Satchidananda
[SV]: Swami Vivekananda

Sutra 2.49 プラーナーヤーマ(調気・呼吸法)とは

तस्मिन् सति श्वासप्रश्वासयोर्गतिविच्छेदः प्राणायामः॥४९॥
tasmin sati śvāsa-praśvāsyor-gati-vicchedaḥ prāṇāyāmaḥ ॥49॥

(読み)タスミン サティ シュヴァーサ プラシュヴァースヨーホ ガティヴィッチェダハ プラーナーヤーマハ

(訳)安定した姿勢が得られたとき、吸気と呼気の動きが制御される。これがプラーナーヤーマ(調気・呼吸法)である。

[SS]: That [firm posture] being acquired, the movements of inhalation and exhalation should be controlled. This is pranayama.

[SS訳]: 安定した姿勢が得られたとき、吸気と呼気の動きが制御される。これがプラーナーヤーマである。

[SV]: Controlling the motion of the exhalation and the inhalation follows after this.

[SV訳]: 呼気と吸気の動きの制御が、これ(アーサナ)に続いて起こる。

Sutra 2.50 プラーナーヤーマの3形態

बाह्याभ्यन्तरस्तम्भवृत्तिर्देशकालसंख्याभिः परिदृष्टो दीर्घसूक्ष्मः॥५०॥
bāhya-ābhyantara-sthambha vr̥ttiḥ deśa-kāla-sankhyābhiḥ paridr̥ṣṭo dīrgha-sūkṣmaḥ ॥

(読み)バーヒャービヤンタラ スタンバ ヴルッティル デーシャ カーラ サンクヒャービヒ パリドルシュト ディールガ スークシュマハ

(訳)その働きは外的・内的・静止のいずれかの状態をとる。これらは空間・時間・数において規則的に行われ、長短それぞれの方法がある。

[SS]: The modifications of the life-breath are either external, internal or stationary. They are to be regulated by space, time and number and are either long or short.

[SS訳]: 呼吸の働きは外的・内的・静止のいずれかの状態をとる。これらは空間・時間・数において規則的に行われ、長短それぞれの方法がある。

[SV]: Its modifications are either external or internal, or motionless, regulated by place, time, and number, either long or short.

[SV訳]: その働きは外的・内的・静止のいずれかの状態をとり、場所・時間・数によって規定され、長短それぞれの方法がある。

Sutra 2.51 プラーナーヤーマの第4形態

बाह्याभ्यन्तरविषयाक्षेपी चतुर्थः॥५१॥
bāhya-ābhyantara viṣaya-akṣepī caturthaḥ ॥51॥

(読み)バーヒャービヤンタラ ヴィシャヤークシェーピー チャトゥルタハ

(訳)内的および外的な対象に集中しているときにおこる、第四の型をとるプラーナーヤーマ(ケーヴァラ・クンバカ:自然な止息)がある。

[SS]: There is a fourth kind of pranayama that occurs during concentration on an internal or external object.

[SS訳]: 内的および外的な対象に集中しているときにおこる、第四の型をとるプラーナーヤーマがある。

[SV]: The fourth is restraining the Prana by directing it either to the external or internal objects.

[SV訳]: 四番目は、プラーナ(気)を外的あるいは内的な対象に向けることによって抑止する方法である。

Sutra 2.52 プラーナーヤーマの結果

ततः क्षीयते प्रकाशावरणम्॥५२॥
tataḥ kṣīyate prakāśa-āvaraṇam ॥52॥

(読み)タタハ クシーヤーテー プラカーシャーヴァラナン

(訳)その結果、心の内面にある光を覆っていたベールが破壊される。

[SS]: As its result, the veil over the inner light is destroyed.

[SS訳]: その結果、内面の光を覆っていたベールが破壊される。

[SV]: From that, the covering to the light of the chitta is attenuated.

[SV訳]: それによって、チッタ(心)の光を覆っていたものが弱められる。

Sutra 2.53 集中への適性

धारणासु च योग्यता मनसः॥५३॥
dhāraṇāsu ca yogyatā manasaḥ ॥53॥

(読み)ダーラナース チャ ヨーギャーター マナサハ

(訳)そして心はダーラナー(集中)への適性を得る。

[SS]: And the mind becomes fit for concentration.

[SS訳]: そして心は集中への適性を得る。

[SV]: The mind becomes fit for Dharana.

[SV訳]: 心はダーラナー(集中)への適性を得る。

解説・考察

アーサナ(坐法・姿勢)が快適で安定したものになったあと、気・呼吸をコントロールしていくプラーナーヤーマへと進んでいきます。

プラーナーヤーマという言葉のニュアンス

プラーナは「気」「呼吸」などと訳され、アーヤーマは「抑制」「延長」などの意味です。

プラーナーヤーマは「調気」「呼吸法」などと訳されますが、アーヤーマ自体のニュアンスから考えると、呼吸法全般というよりは「呼吸を長くする→そして止める」ことを目指しているように思えます。

日本でも「深い呼吸(長い息)→長生き」などとされて健康において呼吸のコントロールが重要であることは誰もが自然に感じていると思います。

プラーナーヤーマによって目指すべき状態

ハタヨーガプラディピカーでは第2章78節がプラーナーヤーマの解説として扱われ、ヨーガスートラ以降の時代に様々な呼吸法が考え出されたと思われますが、その中でもクンバカ(止息)が重要な意味を持っているとして扱われています。

最終的に心を止めることを目指すヨーガスートラでは、アーサナで体の動きを止めた後、気の流れも止めることを目指します。

それが2.51節で示される状態で、ケーヴァラ・クンバカと呼ばれています。ケーヴァラ・クンバカとは、集中が深まった時に自然に起こる止息です。

瞑想が深まっていくと、自然に呼吸がとーってもゆっくりになって次第に止まっていき、しかもその止めている状態が気持ち良いと感じられるようになります。

プラーナーヤーマとプラティヤーハーラの関係性

呼吸がほとんど止まったような状態になると、心を覆っていた雑念が消えていき、8支則の次の段階へ進んでいきます。

しかし2.53節では第5支則プラティヤーハーラ(感覚制御)を飛ばして第6支則のダーラナー(集中)をすでに述べています。

特に深い意味はないのかもしれませんが、プラーナーヤーマとプラティヤーハーラは同時に行われていくようなニュアンスも感じられます。

アシュターンガ8支則の中では第6支則以降の3つは明らかに区別されていて、第5支則まではそのための準備です。

次に続く、第2章最後の2節でプラティヤーハーラまでが解説されます。

≫ヨーガスートラ解説 2.54-2.55
≪ヨーガスートラ解説 2.46-2.48

ヨーガスートラ日本語訳書籍

   

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