現代クンダリーニヨガの主な流派
クンダリーニヨガ(クンダリニーヨーガ)について調べると、ヨーギ・バジャン氏がアメリカを中心に広めた「3HO(Healthy, Happy, Holy Organization)」のクンダリーニヨガを行っている人々をよく見かけます。
Kundalini yoga(英語版)のWikipediaには、クンダリニーヨーガの現代における主な流派として、シヴァナンダ氏と、ヨーギ・バジャン氏がつくりあげた2つの系統が挙げられているようです。
3HOのクンダリーニヨガ
3HOのクンダリニーヨーガには独特な行法が多く、現代ヨガと共通するポーズも少しありますが、背骨を整えるための動きや、プラーナーヤーマやイメージを用いた観想法など、ナディを整えてクンダリニーを覚醒させるための独自の技法が多く用いられています。
オシャレな現代ヨガからヨガを始めて、その後クンダリニーヨーガに興味を持って調べ始めた人が、YouTubeで「Kundalini yoga」を検索すると、ターバンをつけた人々が不思議な行法を行っているのを見て驚くかもしれません。
(現時点で検索してみたところ、白目をむいて両腕を広げながらバストリカー呼吸をしている男性の動画が一番上にきていました。これも意味のある強力な行法ですが、いきなり見るとビックリするかもしれませんね。)
3HOのクンダリーニヨガについては、今後研究して紹介していこうと思います。
冒頭の写真でも示した以下の書籍が比較的わかりやすく写真入りでつくられています。
Amazon:クンダリーニ・ヨーガ (GAIA BOOKS)/シャクタ・カー カルサ (著)
シヴァナンダ系のクンダリーニヨガ
私が最近まで扱ってきた、シヴァナンダ氏の弟子であるサティヤナンダ氏の著書である「クンダリニー・タントラ」で示されるクンダリーニヨガは、3HOとは異なる系統の行法です。
参考:「クンダリニー・タントラ」をこれから読む方へ、目的別・読み進め方
「クンダリニー・タントラ」は理論から実践まで、とても丁寧に書かれています。なかなか言葉で表すのが難しい世界について、可能な限り誠実に伝えようとしている印象を受けます。
Wikipediaにも挙げられていたシヴァナンダ氏の著書「クンダリニーヨーガ」については、以下の記事で紹介しています。
サティヤナンダ氏の行法に比べると、シヴァナンダ氏の行法はシンプルです。これだけでも十分進められるという人もいれば、サティヤナンダ氏のようにとても親切に道を示してくれたほうが進められる、という人もいるでしょう。
アーサナ・プラーナーヤーマ・バンダ・ムドラーなど様々な行法が用いられますが、シンプルな祈りやイメージを伴ったプラーナーヤーマなどの行法に集約され、それだけでもしっかり実践していれば目的は果たされるのでしょう。強い癖やカルマなど様々な要因によって、そのシンプルな行法だけでは不十分な人々も多いので、他の様々な行法も示されているということかと思います。
クンダリーニヨガの研究方針
クンダリーニやチャクラのような微細なものを扱う場合、世の中に様々な情報が飛び交い、混乱も生じます。
ハタヨーガ、クンダリーニヨガといったヨガは密教的な教えであり、師匠から弟子へ直接教えられるべきものであるといいます。人ぞれぞれ、思考や体の癖も様々で、目的に至るまでの障害も様々なので、やるべきことも異なるのが自然であるからでしょう。
そのため、ある個人への教えとして書かれた文章が、他に人にとってはただ混乱をもたらすだけであったりします。密教的な情報を読み解く際は、高度な気づきが必要になります。
今回紹介した2つの流派も、行っている行法としては異なる部分も多く共通する部分もありますが、目指している境地は同じということになるのでしょう。
私もヨガを教えていますが、ひとつの道に引き込もうとするということはなく、人それぞれにあったものがあると思いますので、ニュートラルな立場で研究実践しながらお伝えしています。
もし自分でクンダリーニヨガを実践していて、迷いや違和感を感じた方は、今の私のできる範囲でアドバイスさせていただくことはできるかもしれません。私も研究を深めて、より精度の高いヒントを出せるようにしていこうと思います。
参考:私の、クンダリーニヨガ(クンダリニーヨーガ)との関わり方
クンダリーニ(クンダリニー)についての研究は、以下のページを随時更新しています。